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ニューロダイバーシティと発達障害 正高 信男(著) - 北大路書房
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ニューロダイバーシティと発達障害 (ニューロダイバーシティトハッタツショウガイ) 『天才はなぜ生まれるか』再考 (テンサイハナゼウマレルカサイコウ)

哲学・宗教
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発行:北大路書房
四六判
296ページ
並製
定価 2,200円+税
ISBN
978-4-7628-3091-4   COPY
ISBN 13
9784762830914   COPY
ISBN 10h
4-7628-3091-7   COPY
ISBN 10
4762830917   COPY
出版者記号
7628   COPY
Cコード
C1011  
1:教養 0:単行本 11:心理(学)
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年12月20日
書店発売日
登録日
2019年11月15日
最終更新日
2019年12月18日
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紹介

発達障害は人類本来のヴァリエーションである。歴史に大きな業績を残した偉人のエピソードをもとに,進化心理学・神経科学の知見をふまえ,様々な障害が強みに働いた過程を考察。障害のもつ特色を見出し均質化した現代人の生のあり方に「ふくらみ」を取り戻すことを試みる。好評書を全体的に見直し新たに三章分を加筆した。

【主な目次】

序章 人は皆、障害を持ったサルである
第1章 洞窟壁画の無名の画家たち
第2章 うわの空のエジソン
第3章 無筆の勝負師 坂田三吉
第4章 癇癪持ちのアインシュタイン
第5章 外国語のできないレオナルド
第6章 古典嫌いのアンデルセン
第7章 付き合いべたなベル
第8章 落ち着きのないディズニー
第9章 遊芸人としてのモーツァルト
第10章 発達障害はなぜ進化したか

目次

まえがき

序章 人は皆、障害を持ったサルである
ニューロダイバーシティの科学を目指して
誰にとっての「障害」か
発達障害という概念の形成
発達障害はなぜ淘汰されないのか

第1章 洞窟壁画の無名の画家たち
定型 vs 非定型
クロマニヨン人の壁画
洞窟壁画と自閉症児の描画の共通点
人物への無関心
洞窟壁画と、その後の先史美術との断絶
「ウォーリーを探せ」実験
認識の領域固有性

第2章 うわの空のエジソン
発明王の伝記
三ヶ月だけの小学校生活
「捏造」された生涯
注意欠陥障害
人並みはずれた集中力
先取権争いでの勝利
注意欠陥が生む執念
発電事業の失敗
変貌する伝記

第3章 無筆の勝負師 坂田三吉
王将の世界
独学の人
発達障害としての「読み書き障害」
ディスレクシアの起きやすい言語、起きにくい言語
無文字社会では読み書き障害は存在しない
プロ棋士の脳
言語の束縛
「可能性の文学」

第4章 癇癪持ちのアインシュタイン
天体物理学者の資質とは?
生物の周期的大量絶滅の謎
求められる空想癖
白昼夢と相対性理論
なぜアインシュタインはアインシュタインになれたか
落ちこぼれていた幼少期
脳障害の証拠
脳障害と学習障害の力
ワーキングメモリーという考え方
ループの障害とメモの機能亢進
本人の苦悩

第5章 外国語のできないレオナルド
『神々の復活』と京大式カード
鏡文字のメモ
なぜ鏡映反転なのか
文字の定位への障害
家庭の躾の欠如
短期的語彙貯蔵の障害
ブレーン・ストーミングの先駆け
レアリズムの誕生
解剖への没頭
実証主義精神の誕生

第6章 古典嫌いのアンデルセン
児童文学をめぐる誤解
孤独な青春
ラテン語の学習困難
ヒトの本能にさからうラテン語文化
文法障害
サブカルチャーの誕生
奉公人部屋のデンマーク語
アンデルセン童話の誕生
新しい文学の創始者

第7章 付き合いべたなベル
ピアノを弾きつづけた人
アスペルガー症候群
遺伝性の発達障害
聴覚障害との関わり
メイベルへの恋
結婚と不満
NTの心がわからない
火星の人類学者
その後の生活
アメリカ科学界への貢献

第8章 落ち着きのないディズニー
「ながら族」と多動
新しいものへの好奇心
多動性・衝動性の定義
ミッキーマウスの誕生
多動症だったディズニー
アニメの創始
ミッキーマウスへの非難
ディズニーランドの構想
生涯続いた徘徊癖
社会状況と障害の認定

第9章 遊芸人としてのモーツァルト
天才をつぶす日本の学校教育
「からすたろう」の世界
ディスレクシアとしての「からすたろう」
「からすたろう」のすぐれた資質
音楽の起源
シュピールマンの世界
最後の遊芸人・モーツァルト
自閉傾向の顕著だったモーツァルト
シュピールマンの資質
自閉症児の音楽資質
社会的周縁集団の終焉

第10章 発達障害はなぜ進化したか
誰にでも起きる発達障害
知的障害の「進化」
ミラーシステムと、その障害
視覚的分析から運動による理解へ
意味処理のメカニズム
具体的な仮説
ヒトの正常なヴァリエーションとしての障害

おわりに
参考文献

著者プロフィール

正高 信男  (マサタカ ノブオ)  (

1954年大阪生まれ。専門は、ヒトを含めた霊長類のコミュニケーションの研究。
1983年 大阪大学大学院人間科学研究科博士課程修了
現 在 京都大学霊長類研究所教授

[主著]
ケータイを持ったサル 中央公論新社 2003年
音楽を愛でるサル 中央公論新社 2014年
自閉症の世界(共訳) 講談社 2017年

上記内容は本書刊行時のものです。