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インクルーシブデザイン ジュリア・カセム(著/文 | 編集) - 学芸出版社
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インクルーシブデザイン (インクルーシブデザイン) 社会の課題を解決する参加型デザイン (シャカイノカダイヲカイケツスルサンカガタデザイン)

芸術
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発行:学芸出版社
A5判
200ページ
定価 2,300円+税
ISBN
978-4-7615-2569-9   COPY
ISBN 13
9784761525699   COPY
ISBN 10h
4-7615-2569-X   COPY
ISBN 10
476152569X   COPY
出版者記号
7615   COPY
Cコード
C0072  
0:一般 0:単行本 72:写真・工芸
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2015年8月13日
最終更新日
2015年8月13日
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紹介

インクルーシブデザインとは、子ども、高齢者、障がい者など、特別なニーズを持つユーザーをデザインプロセスに巻き込み、課題の気づきからアイデアを形にし普遍的なデザインを導く。英国発の概念から日本での実践まで、社会的課題を解決する参加型デザインの方法論。誰かのためのデザインから、誰もが参加できるデザインへ。

目次

はじめに:今なぜインクルーシブデザインなのか?──ロジャー・コールマン

CHAPTER 01
イギリスで生まれたインクルーシブデザイン──ジュリア・カセム
01 インクルーシブデザインはなぜ生まれたか?
02 インクルーシブデザインの進化
03 チャレンジワークショップとは?
04 デザインによる排除
05 デザインチャレンジの事例
06 ユーザー中心・参加型デザインの方法論
07 良いデザインとは

CHAPTER 02
インクルーシブデザインとは何か──平井康之
01 インクルーシブデザインとの出会い
02 日本におけるインクルーシブデザイン
03 ユニバーサルデザインとの違い
04 インクルーシブデザインの四つのアプローチ
05 ソーシャルインクルージョンとの連携
06 「こども×くすり×デザイン」

CHAPTER 03
ユーザーのためでなく、共に実現するものづくり──塩瀬隆之
01 技術×デザイン=イノベーション
02 技術者と生活者を結ぶインクルーシブデザイン
03 教育普及のためのデザインワークショップ
04 認識のズレを解消するデザインワークショップ
05 効率のジレンマを乗り越えて

CHAPTER 04
問いをデザインすること、そして問いを問うこと──水野大二郎/小島清樹
01 問いをデザインする:デザインリサーチ
02 問いをデザインするための方法:カルチュラルプローブ
03 問いをデザインするためのデザイン:クリティカルデザイン
04 インクルーシブファッション
05 「尊厳のためのデザインリサーチプロジェクト」
06 食のデザインリサーチプロジェクト「The Power of Mum」

CHAPTER 05
ユーザー参加型デザインのしくみ──荒井利春
01 道具や環境の新たな原型を創出する
02 動的なデザインプロセスをつくる
03 使い手とつくり手の見えない壁を破る
04 センシティブでコンカレントなデザイン
05 多様性と共生からの逆ベクトルのデザイン
06 みんなのはさみ「mimi」の開発
07 病院の水回りの改修デザイン

CHAPTER 06
障がいのある人のアートで社会を変えていく──森下静香
01 ソーシャルインクルージョン―welfareからworkへ
02 アートの力を活かした社会運動
03 暮らしとアートをつなぐコミュニティアート・プロジェクト
04 障がいのある人のアートを仕事にする
05 インクルーシブデザインへの参加
06 意識を変えれば、社会は変わる

CHAPTER 07
多様な「見たい」をカタチにする
「みんなの美術館プロジェクト」──岡崎智美/梅田亜由美
01 市民にとって遠い存在の美術館
02 市民とのワークショップ「こんな美術館あったらいいな!」
03 “気づき”からのアイデア提案「こんな美術館つくってみました!」
04 課題やアイデアを発信・共有する
05 当事者参加、市民参加による鑑賞プログラムづくり
06 美術館と市民が共に「新しい公共」をつくる

CHAPTER 08
「見る」という行為の気づきから生まれた
音声付電子体温計「けんおんくん」──小池禎/田邊友香
01 体温を測ることを観察する
02 デザインパートナーと現状を把握する
03 目からウロコの“気づき”の連続
04 課題をクリアしながら共につくる
05 ものづくりにおけるインクルーシブデザインの効果

CHAPTER 09
誰もが共用できる原型を追求したロビーチェア「マドレ」──木下洋二郎
01 マーケティング主導型のインクルーシブデザイン
02 ワークショップでニーズを発掘する
03 「マドレ」の開発プロセス
04 誰もが共用できる原型をつくる

CHAPTER 10
使い手とつくり手の境界を取り除く
「インクルーシブアーキテクチャー」──家成俊勝
01 現在の建築を取り巻く状況
02 共につくるための道具の検証
03 共につくるための材料・工法の検証
04 誰もが建築をつくれるワークショップ

CHAPTER 11
素人でも建築できる「地域型仮設住宅ピースハウス」──桑原あきら
01 履き慣れた靴を捨てる
02 持続可能な仮設住宅プロジェクト
03 二つのプロトタイプデザイン
04 素人でも組み立てられる「ピースハウス」
05 三つのデザインイノベーション
06 コミュニティ・ワークショップで参加のデザインを

おわりに──播磨靖夫

著者プロフィール

ジュリア・カセム  (ジュリア カセム)  (著/文 | 編集

ロイヤルカレッジ・オブ・アート、ヘレンハムリンセンター・フォー・デザイン客員上席研究員。マンチェスター芸術デザイン大学、東京藝術大学卒業。ニューカッスル大学より博士号取得。1984~98年ジャパンタイムズ紙のアートコラムニストとして勤務。イギリスに帰国後、2000年にヘレンハムリンセンターに入り、インクルーシブデザインに関する技術・知識の共有を目的としたチャレンジワークショップを企画・運営する。

平井 康之  (ヒライ ヤスユキ)  (著/文 | 編集

九州大学大学院芸術工学研究院デザインストラテジー部門准教授。1961年生まれ。京都市立芸術大学卒業後、コクヨ株式会社にデザイナーとして勤務。在職中の1990~92年にロイヤルカレッジ・オブ・アートへ留学。マスターを取得し帰国後、アメリカのデザインコンサルタント会社IDEOに4年間勤務。九州芸術工科大学(現・九州大学)助教授を経て、2003年より現職。

塩瀬 隆之  (シオセ タカユキ)  (著/文 | 編集

元・京都大学総合博物館准教授。1973年生まれ。京都大学工学部卒業、同大学院工学研究科修了。博士(工学)。専門はシステム工学。熟練技能伝承のシステム化研究から、現在はコミュニケーションデザインの研究へ。「伝わるとは何か」の本質に関心を持つ。高齢者や障がいのある人をものづくりのプロセスに巻き込むインクルーシブデザイン・ワークショップや子どもの好奇心を引き出す学びのワークショップを100回以上開催。2012年より、しばらく立場をかえて、子どもたちが将来に夢を持てるような社会づくりに注力するため、准教授をお休み中。

森下 静香  (モリシタ シズカ)  (著/文 | 編集

財団法人たんぽぽの家常務理事。1974年生まれ。大阪市立大学文学研究科修士課程修了。1996年より、財団法人たんぽぽの家にて障がいのある人の芸術文化活動の支援や調査研究、医療や福祉のケアの現場におけるアート活動の調査を行う。2005年より、インクルーシブデザインの調査研究、普及活動を行う。

水野 大二郎  (ミズノ ダイジロウ)  (著/文

慶應義塾大学環境情報学部専任講師/京都大学デザイン学ユニット特任講師。1979年生まれ。ロイヤルカレッジ・オブ・アート博士課程後期修了、芸術博士(ファッションデザイン)。デザインと社会を架橋する実践的研究と批評を行う。

小島 清樹  (コジマ ミズキ)  (著/文

1990年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業後、九州大学大学院芸術工学府に在学中。

荒井 利春  (アライ トシハル)  (著/文

荒井利春実験工房代表。金沢美術工芸大学名誉教授。1948年生まれ。東京教育大学(現・筑波大学)芸術学科工芸工業デザイン専攻卒業。1972年株式会社日立製作所デザイン研究所勤務。1978年より障がいのある幼児や高齢者のためのものづくりや施設設計計画。1985~2013年金沢美術工芸大学デザイン科にて多様なユーザーが参加するユニバーサルデザイン教育と研究活動。日用品から住宅設備まで開発プロジェクトを展開しグッドデザイン賞等受賞、ユニバーサルデザインコンペ国際審査員等を務める。

岡崎 智美  (オカザキ サトミ)  (著/文

横浜美術館教育普及グループエデュケーター。1972年生まれ。東京学芸大学大学院教育学研究科修了。公益財団法人横浜市芸術文化振興財団職員。2000年に財団の前身である横浜市美術振興財団に入社。2007年から横浜市民ギャラリーあざみ野で展覧会やワークショップの企画、広報、ボランティア事業などを担当。2012年4月から現職。

梅田 亜由美  (ウメダ アユミ)  (著/文

フリーランス。1977年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科修了。2006~12年、女子美術大学美術館で学芸員として展覧会、鑑賞プログラム、学生サポートスタッフの運営などを担当。現在は女子美術大学の非常勤講師、「港区ふれあいアート」事業(NPO法人ARDA委託)におけるコーディネーターなどを務める。

小池 禎  (コイケ タダシ)  (著/文

オムロンヘルスケア株式会社商品事業統括部デザインマネージャー。1956年生まれ。1979年京都工芸繊維大学意匠工芸学科卒業後、東洋工業株式会社(現・マツダ株式会社)入社。MAZDA R & D EUROPE(Frankfurt)、マツダ株式会社デザイン部デザイナーを経て、2003年同社退社後、オムロンヘルスケア株式会社入社。2008年、2012年ドイツのiF Design Award審査委員。

田邊 友香  (タナベ ユカ)  (著/文

オムロンヘルスケア株式会社デザインコミュニケーション部UXグループ。1983年生まれ。2007年大阪市立大学生活科学部居住環境学科卒業、同大学院生活科学研究科修了。2009年オムロンヘルスケア株式会社入社、現在に至る。

木下 洋二郎  (キノシタ ヨウジロウ)  (著/文

コクヨファニチャー株式会社ものづくり革新センターセンター長。1967年生まれ。1990年京都市立芸術大学プロダクトデザイン専攻卒業後、コクヨ株式会社入社。以来、オフィスチェアの開発、デザインを中心に担当後、オフィス家具全般のデザインへ展開。2014年より現職。ものづくり全般のプロセス革新にも携わる。ドイツのiF Design Award金賞、ドイツユニバーサルデザイン賞、グッドデザイン賞など受賞多数。

家成 俊勝  (イエナリ トシカツ)  (著/文

建築家。1974年生まれ。関西大学法学部卒業。大阪工業技術専門学校夜間部卒業。2004年より赤代武志とdot architectsを共同主宰。京都造形芸術大学空間演出デザイン学科特任准教授。大阪工業技術専門学校夜間部非常勤講師。建築における設計、施工のプロセスにおいて、専門家、非専門家にかかわらず、さまざまな人々を巻き込む、超並列設計プロセスを実践。

桑原 あきら  (クワハラ アキラ)  (著/文

家づくり研究家、株式会社プロトハウス事務局代表。1957年生まれ。2000年に理想の家づくりをめざし、同事務局をスタート。2004年にプロトタイプを元にする家づくりシステムがグッドデザイン賞を受賞。建主の「本当の思い」を発見する、ユーザー参加型デザインを推進するため、インクルーシブデザイン研究所アドバイザーに就任。

上記内容は本書刊行時のものです。