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四川・重慶を知るための53章
- 出版社在庫情報
- 不明
- 初版年月日
- 2026年7月15日
- 書店発売日
- 2026年7月23日
- 登録日
- 2026年6月24日
- 最終更新日
- 2026年7月7日
紹介
パンダや麻辣のイメージを超え、西南シルクロードの起点からDXの最前線として進化する四川・重慶。歴史の激動、多様な民族、災害復興の歩みなど、「天府の国」のリアルを多彩な視点から記録する。マクロな中国論では捉えきれない地域の深層へ、独自の切り口で迫る決定版。
目次
はじめに――中華とチベットが接する四川・重慶地域
Ⅰ 自然と風土
第1章 四川・重慶の地理――東西で異なる自然
第2章 四川・重慶を旅した人々――イザベラ=バードと近代日本人
Ⅱ 民族
第3章 四川漢族と四川方言――元・明代以降の移民とその言語
第4章 客家――際立つ漢族の多様性
【コラム1】「広東人」と客家
第5章 少数民族とその言語――非漢系民族・言語の広がり
第6章 「藏羌彝走廊」と少数民族――チベット高原東端を南北に移動した人々
第7章 四川のチベット族――チベット文化圏とその周縁
第8章 四川のチャン族――古代「羌」の末裔たち
第9章 俄亜ナシ族とモソ人――女国文化帯を生きる
第10章 涼山イ族――誇り高き山の民
第11章 西南シルクロード――「蜀身毒道(四川・インドルート)」から茶葉の道へ
Ⅲ 歴史1 巴蜀から清まで
第12章 巴と蜀――文献と考古の狭間で
【コラム2】三星堆(サンシンドォイ)遺跡
第13章 秦王嬴政――統一秦と巴蜀
【コラム3】都江堰の開発
第14章 三国の蜀――蜀(蜀漢)の歴史
【コラム4】『三国志』と『三国志演義』
第15章 宋元時代の四川・重慶地方――巴蜀から四川へ、国家西南の一地方としての変質
第16章 明清時代の四川――移住民の時代
【コラム5】蜀の虎と民間信仰
Ⅳ 歴史2 清末民初から1950年代まで
第17章 重慶開埠――列国の中国進出と重慶
第18章 辛亥革命――四川保路運動から辛亥革命へ
【コラム6】哥老(かろう)会
第19章 四川軍閥――辛亥革命から軍閥体制の確立へ
第20章 西康省の成立とその後――蒙蔵委員会
第21章 紅軍長征――毛沢東は四川省で権力を手にした
第22章 陪都重慶――日中戦争と国共内戦を戦った臨時首都
【コラム7】重慶爆撃
第23章 重慶交渉――有名無実な妥結
Ⅴ 歴史3 人民共和国
第24章 建国から大躍進まで――「天府の国」の飢饉
【コラム8】『私は中国の地主だった』
第25章 文化大革命――暴政の記憶
第26章 改革開放から現在まで――「文革」をこえて
Ⅵ 経済と社会
第27章 四川の工業化と現代――「三線建設」と「西部大開発」
【コラム9】コロナ禍で生まれた屋台経済
第28章 四川・重慶の農業経済――工業化・都市化の進展による影響と課題
第29章 中国西部内陸地域で進展するDX――デジタル社会変革の先進地域
【コラム10】中国西部地域の高速道路と高速鉄道
第30章 増え続ける留守児童――新時代の孤児
【コラム11】四川の養老事情
Ⅶ 災害と開発
第31章 繰り返される自然災害と2008年四川大地震――対口(たいこう)支援による迅速な復興
第32章 汶川地震後の再建と開発――震災観光とチャン文化の再建
第33章 「こころのケア」と防災教育――「一人っ子」を亡くした親と高齢者へのケア
【コラム12】震災によるボランティア意識の普及と中国式NGO
Ⅷ 宗教
第34章 道教――四川道教の歴史と特色
第35章 四川仏教の一側面――求法僧とビルマ仏
第36章 チベット仏教――高原で育まれた宗教
第37章 イ族の信仰世界――自然崇拝と祖先祭祀
第38章 四川のキリスト教――天府の国の「伝統」宗教
第39章 四川のイスラーム――地域・民族を横断する回族のネットワーク
Ⅸ 食文化
第40章 四川の味をたずねて――麻(マー)と辣(ラー)
【コラム13】麻辣味
第41章 漢族の庶民の食生活――多様性に満ちた日常食と春節の食事
【コラム14】1980年代の職員食堂の川菜
第42章 四川・重慶の酒――古くから生活に根づいた酒文化
【コラム15】腊肉と香腸、泡菜と搾菜
第43章 チベット高原東端の少数民族の食――主食はチンクー麦とトウモロコシ、肉はヤギとブタ
Ⅹ 文化1 漢族
第44章 茶館――成都人のライフスタイル
【コラム16】蓉城夜市
第45章 川劇と川腔――四川人が夢中になる
【コラム17】四川麻雀――料理も辛いが麻雀も激辛!
第46章 綿竹年画と梁平年画――護符から無形文化遺産へ
第47章 蜀の女性詩人薛濤――高官と詩の応酬
【コラム18】巴蜀の土地と文人
第48章 シャンシャンも暮らす四川省――世界のパンダの3割が生息
Ⅺ 文化2 少数民族
第49章 天空を駆ける理塘(リータン)の駿馬――四川チベット族の夏祭り
【コラム19】勇壮華麗な玉樹の舞い
第50章 白馬チベット族と春節の鬼祓い――「鬼人」が鬼退治
第51章 高碉――チベット高原東部の巨大な塔
第52章 イ族のたいまつ祭り――火を尊ぶ人々の夏の祭典
第53章 「女神の国」とモソ人――母系社会は今…
おわりに
四川・重慶をもっと知るための文献ガイド
前書きなど
はじめに――中華とチベットが接する四川・重慶地域
『三国志』のふるさと、黄河文明とはひと味違った「三星堆」、あっという間に役者が顔を変える「変面」、辛くてしびれる麻婆豆腐や麻辣湯(マーラータン)・火鍋、そして忘れてはいけないパンダ。歴史や文化、自然への興味を中心に、四川・重慶は日本人に人気の観光地だ。北京・上海からは3時間前後のフライト、日本から北京・上海までと同じ位の時間がかかる。中国は広く、西の四川・重慶地域は漢族の世界とチベット族やイ族など少数民族の世界とが交錯するところ。自然環境も民族も複雑に入り組んでいる。
成都の街に入ると、近代的なビルが並ぶ大通りを完全自動無人運転のタクシーが走る。一歩横町に入れば、さまざまな食品や食材、小吃(シャオチー)(ちょっとした食べ物)の店々。早朝から野菜の露店や焼餅(シャオビン)(中華風クレープ)の屋台が並ぶ。人々が集まっては茶を飲み、麻雀に打ち興じる開放的でゆったりした日常空間。ちょっと郊外に出れば、秋は一面稲穂の波。「天府の国」と呼ばれてきた豊かな世界がそこにある。
四川盆地の西方には海抜2000メートルを優に超える高山・高原地帯が連なる。ここには少数民族が多く暮らす。文化や社会のあり方も、漢族とは様相を異にする。近年、少数民族の伝統は観光資源として着目され、特徴ある文化は見栄えよく画一化されている。独特の生活も、変化を迫られている。
(…中略…)
四川・重慶地域は、古来ユーラシア大陸全体につながる交易路のハブであり、ヒトやモノがたえず行き交ってきた。雲南・貴州、ミャンマーからインドへとつながる道は「西南シルクロード」とも呼ばれ、紀元前からの要路。21世紀に入り、四川・重慶地域は中国が掲げた「一帯一路構想」の拠点のひとつとして、再び脚光を浴びつつある。
(…中略…)
本書は、こうした多様な歴史と文化、社会、そして自然に育まれた四川・重慶地域を知るために、全体をⅠ自然と風土、Ⅱ民族、Ⅲ~Ⅴ歴史、Ⅵ経済と社会、Ⅶ災害と開発、Ⅷ宗教、Ⅸ食文化、Ⅹ文化(漢族)、Ⅺ文化(少数民族)にわけ、合計53の章からなる。また19のコラムを設け、タイムリーな話題とともにやや専門的な知識も提供する。
四川・重慶地域に興味や関心を持つ読者にとって、本書が新しい発見の手がかりとなれば、これに過ぎる幸いはない。
追記
【執筆者一覧】
青野滋(あおの・しげる)
元大阪商業大学アミューズメント産業研究所研究員。日本麻雀101競技連盟シニアディレクター。専門は世界のマージャン研究。競技者として日本麻雀最高位、名翔位、中国麻将研究リーグ等優勝多数。著書は『中国のマージャン』(大阪商業大学アミューズメント研究叢書、2022年)。
牛根靖裕(うしね・やすひろ)
立命館大学授業担当講師。立命館大学大学院修了。モンゴル帝国・元朝におけるモンゴル王族と地域社会との関わりについて、陝西・四川・甘粛・オルドス地方を中心に、碑刻資料等を用いて研究。現在は元代の政治史・行政制度史を中心に、研究を行っている。
浦上早苗(うらがみ・さなえ)
経済ジャーナリスト。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。西日本新聞社を経て、中国・大連に国費博士留学および少数民族向けの大学で教員。現在は経済分野を中心に執筆・分析、情報発信の助言など。近著に『崖っぷち母子 仕事と子育てに詰んで中国へ飛ぶ』(大和書房、2024年)、『新型コロナVS中国14億人』(小学館新書、2020年)。
王婷(おう・てい)
編集者兼ライター。重慶工商大学大学院コミュニケーション学専攻修了。四川料理専門雑誌『四川烹饪』(1983年創刊)の取材編集部主任、『四川風味家常菜』(四川科技出版社)や『小城知味』(時代出版社)の編集委員、『了不起的大樹』(時代出版社)、『舌尖上的郷愁』(時代出版社)の特約編集者を歴任。現在は延辺大学出版社で学術出版の編集を担当し、食文化関連書籍の企画・出版に注力する。食文化に特化した社会科学・人文系のインターネット配信音声番組(podcast)『辺読辺吃』を企画・制作し、キャスターも務める。
大杉卓三(おおすぎ・たくぞう)
京都産業大学経営学部准教授。博士(比較社会文化)。財団法人ハイパーネットワーク社会研究所、九州大学比較社会文化研究科などを経て現職。専門は非営利組織の経営、ICT4D分野。主な著書に、『人間の安全保障と中央アジア』(花書院、2010年)、『グラミンのソーシャル・ビジネス』(集広舎、2017年)などがある。
大谷順子(おおたに・じゅんこ)
大阪大学大学院人間科学研究科教授。ロンドン大学経済社会学院(LSE)PhD。ハーバード大学MPH・MS。世界銀行、世界保健機関(WHO)など国際機関で中国を担当。九州大学を経て現職。元大阪大学東アジアセンター長(上海拠点)兼任。主な編著書に、Handbook of Disaster Studies in Japan, Routledge, 2026. Reconstructing Resilient Communities after the Wenchuan Earthquake: Disaster Recovery in China, Bloomsbury, 2024,『四川大地震から学ぶ』(九州大学出版会、2021年)、『国際保健政策から見た中国――政策実施の現場から』(九州大学出版会、2007年)などがある。
加藤徹(かとう・とおる)
明治大学法学部教授、同・大学院教養デザイン研究科長。東京大学大学院人文科学研究科・博士課程単位取得満期退学。文学修士。広島大学総合科学部などを経て現職。専門は京劇。主な著書に、『京劇――「政治の国」の俳優群像』(ちくま学芸文庫、2025年)などがある。
河合洋尚(かわい・ひろなお)
東京都立大学人文社会学部教授。東京都立大学大学院社会科学研究科修了。博士(社会人類学)。中国・嘉応大学客家研究院、国立民族学博物館研究部などを経て現職。専門は社会人類学、景観人類学、漢族研究。主な著書に、『〈客家空間〉の生産――梅県における「原郷」創出の民族誌』(風響社、2020年)、『客家――歴史・文化・イメージ』(共著、現代書館、2019年)などがある。
川田進(かわた・すすむ)
大阪工業大学工学部教授。大阪外国語大学大学院修了。博士(文学)。1990年代から約30年間、中国のチベット文化圏とイスラーム文化圏、アジア各国にて政教関係の調査に携わってきた。専門はアジア地域研究、宗教社会学。主な著書に、『東チベットの宗教空間』(北海道大学出版会、2015年)、『天空の聖域・ラルンガル』(集広舎、2019年)などがある。
金湛(きん・じん)
愛知大学現代中国学部教授。龍谷大学大学院経済学研究科修了、博士(経済学)。一橋大学大学院社会学研究科修了、博士(社会学)。専門は農業経済学、開発経済学、現代中国社会論。現在は中国・華人社会における行動原理と社会秩序の研究に従事。主な著書に『三農問題の社会構造』(日本評論社、2024年)などがある。
高潤(こう・じゅん)
立教大学大学院法学研究科博士後期課程(在籍)。専門は近代日中関係史。主な編訳書に『中国省別全志・四川省』(共訳、中国文史出版社、2020年)、『四川省抗戦歴史文献・衛生卷』(共編、中国文史出版社、2025年)など。
耿静(こう・せい)
四川省民族研究所研究員。四川大学歴史文化学院藏族歴史経済与社会発展専業卒業。博士(歴史学)。専門は藏彝走廊の社会歴史文化研究。主な著書に、『汶川羅卜寨考察報告』(民族出版社、2014年)、『5.12震後羌族移民文化変遷及心理調適研究』(民族出版社、2019年)、『羌族非物質文化遺産』(四川民族出版社、2021年)、『雲朶羌寨――四川省阿壩蔵族羌族自治州理県蒲渓郷休渓村』(四川民族出版社、2024年)などがある。
小西賢吾(こにし・けんご)
京都大学人と社会の未来研究院特定准教授。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程研究指導認定退学、博士(人間・環境学)。京都大学こころの未来研究センター研究員、金沢星稜大学人文学部准教授などを経て現職。専門は文化人類学、祭りとコミュニティ論、チベットのボン教徒の民族誌的研究。主な著書に、『四川チベットの宗教と地域社会』(風響社、2015年)などがある。
清水享(しみず・とおる)
日本大学スポーツ科学部・大学院総合社会情報研究科教授。日本大学大学院文学研究科修了。博士(文学)、日本大学・明治大学など非常勤講師、総合地球環境学研究所・東京外国語大学アジアアフリカ言語文化研究所など共同研究員を経て現職。専門はイ族の歴史、文化、言語研究。主な著作に『台湾中央研究院傅斯年図書館蔵彝文(儸儸文)文書解題』(清水享編著、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、2012年)などがある。
謝春游(しゃ・しゅんゆう)
(中国)華僑大学華僑華人与区域国別研究院講師。総合研究大学院大学文化科学研究科修了。博士(学術)。専門は食文化研究と華僑華人研究。主な研究業績に、「食のグローバル化における四川料理の海外展開――日本の「四川飯店」とオーストラリアの「水井坊四川酒楼」の事例を中心に」(『会誌 食文化研究』、2018年)、「以食為媒的文明交流互鑑:中日跨国婚姻家庭中国女性的飲食実践研究」(『華僑華人文献学刊』、2026)などがある。
金龍哲(じん・るんじょ)
東京福祉大学教育学部教授。広島大学大学院教育学研究科修了。教育学博士。中央教育科学研究所(北京)、広島大学教育学部、神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部などを経て現職。専門は比較教育学、教育人類学。主な著書に、『結婚のない国を歩く――中国西南のモソ人の母系社会』(大学教育出版、2011年)、『東方女人国の教育――モソ人の母系社会における伝統文化の行方』(大学教育出版、2011年)などがある。
詹満江(せん・みつえ)
慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。杏林大学外国語学部教授(2021年3月まで)。専門は唐詩研究。主な著書に、『李商隠研究』(汲古書院、2005年)、『浣花渓の女校書――薛濤の詩を読む』(共著、汲古書院、2022年)などがある。
谷川真一(たにがわ・しんいち)
神戸大学大学院国際文化学研究科教授。スタンフォード大学大学院社会学研究科博士課程修了。Ph.D.(社会学)。早稲田大学助手、愛知学院大学専任講師、准教授、神戸大学准教授などを経て現職。専門は中国の政治と社会。主な著書に、『中国文化大革命のダイナミクス』(お茶の水書房、2011年)、訳書にアンドリュー・G・ウォルダー『脱線した革命――毛沢東時代の中国』(ミネルヴァ書房、2024年)などがある。
張曦(ちょう・ぎ)
中国中央民族大学民族学與社会学学院教授。東京大学大学院総合文化研究科修了。博士(法学)。専門は地域研究、応用人類学分野。主な著書は『民族走廊與地域社会――羌族社会・文化の人類学思考』(中国社会科学文献出版社、2017年)などがある。
趙暁晨(ちょう・しゃおちぇん)
神奈川大学非常勤講師。四川大学卒業、鳴門教育大学大学院修了。中国および日本において、大学、民間企業、公的機関に勤務。専門は日本文学、国語(日本語)教育、中国語教育。
張平平(ちょう・ぴんぴん)
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同研究員。北九州市立大学大学院社会システム研究科修了。博士(学術)。北九州市立大学文学部・法学部非常勤講師、西南女学院大学人文学部非常勤講師、中国湖南工学院大学外国語学部特任講師などを経て現職。専門はチベット高原に暮らす牧畜民の研究。主な著書は『チベット高原に花咲く糞文化』(春風社、2023年)などがある。
陳逸璇(ちん・いつせん)
四川大学華西基礎医学・法医学学部助理研究員(運営管理枠)。大阪大学大学院人間科学研究科修了。博士(人間科学)。専門は災害社会学、高等教育研究。学術の道から産学連携やキャンパスマネジメントの実務を携わっている。主な著書に、『四川大地震から学ぶ』(共著、九州大学出版会、2021年)がある。
鶴間和幸(つるま・かずゆき)
学習院大学名誉教授。東京大学大学院人文科学研究科修了、博士(文学)。茨城大学教養部教授、学習院大学文学部教授を経て定年退職。専門は中国古代史、秦漢史。主な著書に『秦帝国の形成と地域』(汲古書院、2013年)、『人間・始皇帝』(岩波書店、2015年)、『始皇帝の戦争と将軍たち』(朝日新聞出版、2024年)などがある。
奈良雅史(なら・まさし)
国立民族学博物館学術資源研究開発センター准教授/総合研究大学院大学先端学術院准教授。筑波大学大学院一貫制博士課程人文社会科学研究科歴史・人類学専攻修了。博士(文学)。北海道大学メディア・コミュニケーション研究院准教授などを経て現職。専門は文化人類学。主な著書に『現代中国の〈イスラーム運動〉――生きにくさを生きる回族の民族誌』(風響社、2016年)、共編著に『脱観光化の人類学――かわりゆく観光と社会のゆくえ』(ミネルヴァ書房、2025年)などがある。
長谷川清(はせがわ・きよし)
文教大学名誉教授。上智大学大学院文学研究科博士後期課程(史学専攻)修了。専門は中国少数民族の社会文化研究。主な共編著に『資源化される「歴史」――中国南部諸民族の分析から』(風響社、2019年)などがある。
長谷川怜(はせがわ・れい)
皇學館大学文学部国史学科准教授。学習院大学大学院博士後期課程修了。博士(史学)。専門は日本近現代史。主な著書に『講演叢書 神宮皇學館の海外修学旅行』(皇學館大学出版部、2024年)、『日本帝国の表象――生成・記憶・継承』(共編著、えにし書房、2016年)など。
馬場毅(ばば・たけし)
愛知大学名誉教授。東京教育大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。博士(文学)。東京都立高島、篠崎、両国高等学校教諭、愛知大学現代中国学部教授を経て定年退職。専門は中国近現代史研究。秘密結社と農民運動、抗日戦争、寧夏の水利史、柏原文太郎とアジアなどの分野。主な著書に、『近代中国華北民衆と紅槍会』(汲古書院、2001年)、『日中戦争と中国の抗戦――山東抗日根拠地を中心に』(集広社、2021年)などがある。
林謙一郎(はやし・けんいちろう)
名古屋大学大学院人文学研究科准教授。京都大学文学研究科・雲南大学歴史系修了。博士(歴史学)。大谷大学文学部、島根大学法文学部を経て現職。専門は中国民族史(雲南白族史)、雲南地方史。主な著書に『白族族源新探』(共著、雲南人民出版社、2016年)、訳著に『大理日本四僧塔』(謝道辛著、雲南民族出版社、2010年)などがある。
広中一成(ひろなか・いっせい)
愛知学院大学文学部准教授。愛知大学大学院中国研究科修了。博士(中国研究)。三重大学、豊橋技術科学大学、愛知大学などで非常勤講師を経て現職。専門は中国近現代史。おもな著書に『七三一部隊の日中戦争――敵も味方も苦しめた細菌戦』(PHP研究所、2025年)、『後期日中戦争華北戦線 太平洋戦争下の中国戦線Ⅱ』(KADOKAWA、2024年)など。
藤田佳久(ふじた・よしひさ)
愛知大学名誉教授。名古屋大学大学院文学研究科博士課程満期退学。理学博士。専門は地理学、東亜同文書院研究。愛知大学東亜同文書院記念センター所長(初代)。主な著書に『奥三河山村の形成と林野』(名著出版、1992年)、『東亜同文書院生が記録した近代中国の地域像』(ナカニシヤ出版、2011年)など。
牧野元紀(まきの・もとのり)
学習院大学国際文化交流学部教授/公益財団法人東洋文庫兼任研究員。東京大学およびパリ第Ⅶ大学博士課程満期退学。博士(学術)。国立公文書館アジア歴史資料センター調査員、東洋文庫研究員、ハーバード・イェンチン研究所客員研究員、昭和女子大学人間文化学部歴史文化学科准教授等を経て現職。専門はアジア近代カトリック史・太平洋海域史・博物館学・アーカイブズ学。主な編著に『増補改訂版 東インド会社とアジアの海賊』(勉誠社、2024年)、『東洋文庫の100年──開かれた世界屈指の学問の殿堂』(平凡社、2025年)などがある。
町田隆吉(まちだ・たかよし)
公益財団法人東洋文庫研究員。桜美林大学名誉教授。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科満期退学。文学修士。専門は中国古代史、敦煌・吐魯番文書研究。主な著書に、『出土文献からみた魏晋・五胡十六国時代の河西』(桜美林大学出版会、2023年)、共編著『磚画・壁画からみた魏晋時代の河西』(汲古書院、2019年)などがある。
松岡正子(まつおか・まさこ)※編著者紹介参照
松本浩一(まつもと・こういち)
筑波大学名誉教授。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科中退。博士(文学)。専門は中国宗教史研究、道教分野。主な著書に、『宋代の道教と民間信仰』(汲古書院、2006年)、『中国の呪術』(大修館書店、2001年)などがある。
真殿仁美(まどの・ひとみ)
城西大学総合政策学部教授。神戸大学大学院総合人間科学研究科修了。博士(学術)。神戸大学講師、九州看護福祉大学専任講師、准教授などを経て現職。専門は中国障害者福祉研究、民生・福祉研究、中国社会・文化分野。主な著者に『アヘンからよむアジア史』(共著、勉誠社、2021年)などがある。
三好章(みよし・あきら)※編著者紹介参照
森和(もり・まさし)
杏林大学外国語学部准教授。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。早稲田大学高等研究所助教、慶應義塾大学や武蔵野大学、成城大学などの非常勤講師を経て現職。専門は中国古代史、戦国~秦漢時代の出土文字資料(簡牘帛書)。著書に『山海経の妖怪たち 中国古代の奇獣図鑑』(角川ソフィア文庫、2026年)、主な論文に「漢人の食――虎渓山漢簡「食方」初探」(『日本秦漢史研究』第24号、2023年)などがある。
山田敦士(やまだ・あつし)
弘前大学人文社会科学部准教授。北海道大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。雲南民族大学訪問研究員(国際交流基金事業)、日本医療大学教授などを経て現職。専門は言語人類学、中国西南地区~東南アジア大陸部の歴史文化動態研究。主な業績に『パラウク・ワ語』(くろしお出版、2020年)、『中国雲南の書承文化:記録・保存・継承』(勉誠出版、2019年)、『スガンリの記憶:中国雲南省・ワ族の口頭伝承』(雄山閣、2009年)がある。
山田賢(やまだ・まさる)
千葉大学名誉教授。名古屋大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。北海道大学文学部助手、千葉大学文学部助教授、千葉大学人文科学硏究院教授などを経る。専門は、清代社会史研究。主な著書に、『中国の秘密結社』(講談社、1988年)などがある。
李錦(り・きん)
四川大学中国藏学研究所・歴史文化学院教授、博士課程指導教員。中山大学社会学与人類学学院卒業。博士(人類学)。専門は人類学の理論と方法、藏彝走廊、生態人類学、文化遺産保護、民族地区の経済社会発展。主な著書に、『羌笛新曲』(雲南大学出版社、2001年)、『瀘沽湖摩梭母系社会』(四川民族出版社、2014年)、『家屋与嘉絨藏族社会結構』(社会科学文献出版社、2017年)、『民族文化生態与経済協調発展』(民族出版社、2008年)などがある。
李婧(り・せい)
大阪大学大学院人間科学研究科修了。博士(学術)。2024年度次世代挑戦的研究者育成プロジェクト生。専門分野はジェンダー、災害社会学。NPOでの実務経験を活かし、現場の視点を取り入れた研究を行っている。主な著書に、『四川大地震から学ぶ』(共著、九州大学出版会、2021年)がある。
劉黎(りゅう・れい)
(中国)海南師範大学文学部副教授。愛知大学大学院中国研究科修了。博士(学術)。専門は現代中国文学、日中関係史研究。現在は近代以降の日中文学作品の影響関係について研究している。
梁音(りょう・おん)
名古屋外国語大学非常勤講師。名古屋大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。文部科学省国際日本文化研究センター講師(研究機関研究員)、愛知県立大学非常勤講師を経て現職。専門は孝子説話及びその思想の研究、二十四孝を中心とする。主な論文は「二十四孝の孝――老莱子孝行説話の場合」(『日本中国学会報』第54集、2002年10月)、「敦煌孝子伝――最古の二十四孝」(『名古屋外国語大学現代国際学部紀要』第10号、2014年3月)などがある。
林継富(りん・けいふ)
中央民族大学民族学与社会学学院教授。博士課程指導教員。北京師範大学中文系民俗学博士課程修了。博士(法学)。中国民間文芸家協会副主席、中国民俗学会副会長、西蔵民間文芸家協会副主席などを歴任。専門は民俗学、非物質文化遺産と中華民族共同体意識の研究。主な著作に、『霊性高原――西蔵民間信仰源流』(華中師範大学出版社、2004年)、『民間叙事伝統与村落文化共同体構築』(中国社会出版社、2012年)、『漢族民間叙事伝統比較研究――基於民間故事類型的視角』(人民文学出版社、2016年)、『清江流域土家人的知識衍生――都鎮灣居士伝承研究』(湖南文芸出版社、2021年)などがある。
上記内容は本書刊行時のものです。
