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教育への異文化間アプローチ
理論から実践へ
原書: Intercultural Approaches to Education: From Theory to Practice
- 出版社在庫情報
- 不明
- 初版年月日
- 2026年3月25日
- 書店発売日
- 2026年4月3日
- 登録日
- 2026年3月4日
- 最終更新日
- 2026年4月1日
紹介
教育における異文化間アプローチの理論的・概念的基礎を提示し、アメリカ、カナダ、ブラジル、スイス、フランスの歴史的・制度的な状況、学校への導入方法を比較。学校教育で実践する上で重要な言語、宗教、シティズンシップ、教師の役割などの論点を論じる。
目次
序文
日本語版序文
序論
略語一覧
第Ⅰ部 歴史的・理論的基盤
第1章 教育における異文化間アプローチの到来
1.はじめに
2.文化的同質性のためのシステムとしてのフォーマル教育
3.文化の多様性が学校の中で正当に扱われるようになる
4.学校の多様性への開放を先駆けた二つの国際機関
5.多様性のために闘ってきた著名な思想家たち
6.用語の多様性
7.結論
第2章 国際移住と国家によるアイデンティティの管理
1.はじめに
2.国際移住――永遠に続く現象
3.国際移住の流れの分布と教育制度への影響
4.市民権へのアクセスと複数の帰属
5.社会と学校における移民世代
6.結論
第3章 人種、人種主義、反人種主義
1.はじめに
2.人種主義の歴史的なルーツ
3.人種主義を理解するための鍵概念
4.人種主義の現在
5.人種主義と教育
6.批判的人種理論とインターセクショナリティ(交差性)
7.結論
第4章 異文化間アプローチのための鍵となる概念
1.はじめに
2.文化、文化的アイデンティティ、二文化主義
3.自民族中心主義と文化相対主義
4.平等、差異、社会正義
5.同化、統合、承認
6.文化化と文化変容のプロセス
7.結論
第Ⅰ部のまとめ
第Ⅱ部 各国の経験――比較、収斂、多様性
第5章 アメリカにおける多文化教育
1.はじめに
2.アメリカにおける多文化主義の出現
3.公民権運動と法的判断
4.多文化教育の進展とエスニック・マイノリティの学校教育
5.批判的教育学と社会正義の理論
6.おわりに
第6章 カナダにおける多文化教育
1.はじめに
2.カナダ連邦の多文化主義の展開
3.先住民の子どもの学校教育
4.多文化主義は教育政策やカリキュラムにおいてどのように形をなすか
5.強い文化的多様性を示す人口動態
6.ケベックの事例
7.おわりに
第7章 ブラジルにおける異文化間教育
1.はじめに
2.ブラジルにおけるエスニック間関係――歴史的遺産と現状
3.教育における文化的多様性に配慮した法制度
4.学校における異文化間アプローチ
5.結論
第8章 スイスにおける異文化間教育
1.はじめに
2.異文化間教育の登場
3.教育における異文化間アプローチに関する公式勧告
4.異文化間活動とプロジェクト
5.教育制度における移民の子どもの位置づけ
6.結論
第9章 フランスにおける異文化間教育
1.はじめに
2.異文化間性の出現
3.異文化間アプローチとその発展
4.共同体主義の懸念――地域・都市政策で希薄化された異文化間主義
5.移民の若者の学業成績
6.おわりに
第Ⅱ部のまとめ
第Ⅲ部 議論と教育実践
第10章 言語的多様性への意識と理解
1.はじめに
2.多言語主義とバイリンガリズムの議論
3.学校での学習と言語の相互依存における母語の重要性
4.言語意識と出身言語・文化教育
5.二言語使用者とバイリンガル教育
6.すべての児童生徒のための多言語教育に向けて
7.結論
第11章 宗教的多様性を教育への異文化間アプローチに統合することの難しさ
1.はじめに
2.宗教的多様性に配慮することは、なぜ学校にとって難しいのか
3.主要概念――精神性、ライシテ、宗教的事実、宗教間対話
4.さまざまな文脈、宗教的多様性に対するさまざまなアプローチ
5.学校への宗教の回帰――承認と不寛容の狭間で
6.おわりに
第12章 グローバル・シティズンシップ教育
1.はじめに
2.グローバル・シティズンシップ教育の模索
3.教育2030アジェンダにみるグローバル・シティズンシップ教育
4.公民教育からグローバル・シティズンシップ教育へ
5.継続する議論
6.おわりに
第13章 異文化間アプローチを促進するための教師の役割
1.はじめに
2.言語・文化的多様性に関する教師の捉え方を見直す
3.差異と文化的多様性への取り組み――文化に適合した指導(culturally relevant teaching)
4.文化的多様性とその相互作用
5.多様な背景を持つ教師の付加価値
6.結論
第Ⅲ部のまとめ
総括
引用・参考文献
訳者あとがき
前書きなど
序論
(…前略…)
本書の目的は、教育、学校教育、さらには異文化間性の概念についての省察を促すことである。ここで提起される問題は継続的な性質を持つものであり、研究者や教育者が自身の態度、規範、他者との関係性、差異への理解などを可能な限り問い直すことができるようなものである。なぜなら、異文化間アプローチの本質的な課題の一つは、絶え間ない問いかけの中にあるからだ。
第Ⅰ部では、教育における異文化間アプローチの理論的・概念的基礎を明らかにすることを試みる。そして教育分野でこのアプローチの発展を支え、その根拠として活用されてきた多様な概念や鍵となる考え方を検討していく。
第Ⅱ部は、学校における多文化的・異文化間的アプローチの段階的導入に関する各国の経験に焦点を当てる3。異なる国々の経験を検討することで、その類似点と相違点を読者に示していく。また、異文化間アプローチに対するさまざまな形態の抵抗についても検討する。まとめると、第Ⅱ部は二つの目的を持つ。一つは、さまざまな国の文脈において異文化間アプローチの出現に寄与した歴史的・制度的状況を明らかにすることである。もう一つは、学校への異文化間アプローチの多様な導入方法を検討することである。
第Ⅲ部は、学校における異文化間アプローチの実施に伴う議論と教育活動に焦点を当てる。異文化間アプローチが教育実践にどのように組み込まれてきたかを、できる限り具体的に示していく。取り上げるテーマには、言語、宗教、シティズンシップ、そして教員が果たす中心的役割が含まれる。
上記内容は本書刊行時のものです。
