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生涯発達心理学の研究方法
バルテスが切り拓いた学問の原点
原書: Life-Span Developmental Psychology: Introduction to Research Methods
- 出版社在庫情報
- 不明
- 初版年月日
- 2026年3月10日
- 書店発売日
- 2026年3月6日
- 登録日
- 2026年2月5日
- 最終更新日
- 2026年3月2日
紹介
人間の一生を通した発達を研究する生涯発達心理学という学問を確立したバルテスらによる古典的名著。学問的特徴、実証研究における諸問題、記述的研究と説明的研究における種々の具体的な方法等を網羅した本分野の基本図書であり、待望の翻訳刊行となる。
目次
序
第1部 発達心理学という研究領域
第1章 なぜ、発達心理学なのか?
発達科学の論理的根拠
発達の記述、説明、および最適化
まとめ
第2章 発達的アプローチの実例――聴覚の場合
記述
説明
修正‐最適化
変わりゆく世界の中での個人の発達
発達的方法論の中核となる必要条件
まとめ
第2部 研究方法論における一般的問題
第3章 理論とモデルの性質
科学と知識
行動研究の領域
理論とモデル
理論と方法論の相互作用
発達心理学における世界観
まとめ
第4章 科学的方法の性質
科学的理解と説明
研究を設計する過程
倫理的に考慮すべきこと
まとめ
第5章 研究デザインの内的妥当性
内的妥当性という概念
内的妥当性に対する脅威
内的妥当性と発達研究
まとめ
第6章 研究デザインの外的妥当性
外的妥当性という概念
外的妥当性の次元
外的妥当性と理論
外的妥当性に対する脅威
外的妥当性――評価の観点
まとめ
第7章 測定
測定の性質
信頼性という概念
妥当性という概念
行動の測定
まとめ
第8章 データの解析と解釈
理論‐データ解析の一致
相関的データ 対 実験的データ
推測的データ解析 対 記述的データ解析
単変量データ解析 対 多変量データ解析
まとめ
第3部 心理学における発達研究の目的と課題
第9章 発達心理学の範囲
発達心理学の定義
個人の発達と比較心理学
個人の発達と年齢
生涯発達と発達のモデル
生涯発達と方法論
まとめ
第10章 発達的分析の目標
個人内変化 対 個人間差
共変動と安定性
個人内変化と発達
生涯発達と変化の定義
まとめ
第11章 発達研究のパラダイム
変数のシステムと基本的デザイン
発達的‐多変量パラダイムの例
発達的パラダイムと予測/最適化
まとめ
第12章 時間と変化――基本的データマトリックス
時間で順序づけられた基本的マトリックスと共変動チャート
基本的データマトリックスの発達研究に対する意味
まとめ
第4部 記述的発達デザイン
第13章 単一の横断的方法と縦断的方法
加齢関数の研究
横断的方法と縦断的方法――定義
単一のデザインの予備的評価
制御の必要性と複雑な記述的デザイン
まとめ
第14章 系列的横断的・縦断的方略
系列的方略
系列的方略におけるデータ解析
まとめ
第15章 発達的デザインと加齢に伴う被験者母集団の変化
母集団と年齢構成の変化
死亡率と行動発達
まとめ
第16章 母集団の変化と標本抽出――アセスメントと制御
死亡率と終末変化
標本抽出における偏りと標本の維持(実験的死亡率)
年齢の水準と範囲の選択――統計的基準 対 理論的基準
実験的死亡率についての実証的証拠
他の被験者変数および年齢/コホートの比較
まとめ
第17章 発達的アセスメントにおける重要な問題
比較と測定の等価性
テストを受けることと器具の使用の効果の定義
平均への回帰と発達的アセスメント
まとめ
第18章 時間に伴う変化のモデル――記述から説明へ
データと数学的表現
マルコフ過程
時系列分析
まとめ
第5部 説明分析的発達研究
第19章 説明へ向けて――発達過程のシミュレーション
概観
シミュレーションの論理的根拠と定義
加齢シミュレーションの方略
発達のシミュレーション――研究の事例
まとめ
第20章 交差文化的・比較発達心理学
論理的根拠
例
方法論的パースペクティブ
文化内基準集団比較
まとめ
第21章 遺伝‐環境研究と発達
量的な遺伝‐環境デザイン
量的な遺伝‐環境研究の論理的根拠
遺伝‐環境デザインの評価
遺伝‐環境デザインについての結論
まとめ
第22章 学習における発達研究――集団デザイン
一般的考察
方法論的問題
妥当性の問題
等化と系統的差異化による制御
学習研究における横断的方法 対 縦断的方法
まとめ
第23章 学習における発達研究――単一被験者デザイン
目的
研究デザイン
強化
手続き
発達的応用
まとめ
第24章 構造モデル――原因を探し続けて
因果関係の重要性
因果関係の証拠
因果関係の表し方――構造モデル
構造モデルの使用
構造モデルと将来の発達研究
まとめ
引用文献
人名索引
用語索引
訳者あとがき
前書きなど
序
本書は、発達心理学と人間発達における研究デザインについての情報と事実を提供するもの──料理本(訳者注:実用的手引書)──以上のものでもあり、それ以下のものでもある。それ以上のものである理由は、私たちは、単純な研究デザインの方法論を超えたものを提示するからである。私たちは、発達的オリエンテーションを備えた研究を行うことの意味についての私たちの見解を提示し、理論と方法論がしっかりと合致していることの必要性について説明する。それ以下のものである理由は、部分的には、発達研究のデザインについての現時点の知識が完全ではないからである。しかし、私たちは、私たちが発達研究者に重要である問題や方略を特定してきたと信じているので、批判的で創造的な目と精神をもって読んでいただければ、この本は役に立つものとなるであろう。
(…中略…)
本書は、5部から構成され、各部では最初にその内容の概観が示されている。最初の2部は、概略紹介である。第1部は、心理学における発達的オリエンテーションについての紹介であり、第2部は、理論構築と研究デザインにおける一般的な問題についての紹介である。第3部から第5部は、発達心理学において重要な方法論的問題を提示することによって問題の核心に迫るものである。第3部では、研究上の疑問と研究のパラダイムによって発達心理学の範囲が記述される。第4部では、発達的変化の特定を目的とした記述的研究の方略が取り扱われる。最後に、第5部では、発達的変化を説明することを目的とした方法論が提示される。すなわち、そこでは、変化の起源と過程の探求が取り扱われている。
(…後略…)
上記内容は本書刊行時のものです。
