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アルゴリズミックな親密性 アンソニー・エリオット(著) - 明石書店
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アルゴリズミックな親密性 (アルゴリズミックナシンミツセイ) AI時代の恋愛・友情・カウンセリング (エーアイジダイノレンアイユウジョウカウンセリング)
原書: Algorithmic Intimacy: The Digital Revolution in Personal Relationships

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発行:明石書店
四六判
320ページ
並製
価格 2,800 円+税   3,080 円(税込)
ISBN
978-4-7503-6024-9   COPY
ISBN 13
9784750360249   COPY
ISBN 10h
4-7503-6024-4   COPY
ISBN 10
4750360244   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2025年11月30日
書店発売日
登録日
2025年11月18日
最終更新日
2025年11月28日
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紹介

AI技術の進展は人間の親密性をどう変えるのか。出会い系アプリやチャットボットを通じ、恋愛・友情・感情がアルゴリズムにより再構成される過程を描く。デジタル時代における人間関係の構造的変化を捉えることで、AIと人間性の関係に新たな理論的地平を提示する。

目次

 日本語版への序文

 序言

1章 アルゴリズミックな親密性とは何か?
 アルゴリズミックな親密性の概念
 アルゴリズミックな親密性の特徴
 『アルゴリズミックな親密性』の議論

2章 共在の変容
 親密性、異邦性、社会性に関するジンメル(の議論)
 共在のブランド
 親密性――社交からシェアへ
 デジタルテクノロジーと親密な繋がり
 共在と自動化されたテクノロジー

3章 関係性のテック
 #Swipelife――定量化されたセックスとアルゴリズミックなマッチングアプリの一覧
 定量化セックスライフの自我と再帰性
 親密性を消費する
 数値のルール――欲望を割り出すテクノロジー

4章 セラピー・テック
 チャットボットセラピー、カウンセリングアプリ、メンタルヘルス
 自動化された予測システムと文化的にクールなセラピー
 コンピューターによるセラピー――ライフスタイルの変化とリキッド・セルフ
 自動化するセラピー――プライバシーと公共性の再評価

5章 フレンドシップ・テック
 自動化した友情の鍵となる局面
 自動化した親密な存在とパラソーシャルな相互作用――親近感から依存まで

6章 アルゴリズミックな親密性のさまざまなバージョン
 アルゴリズミックな親密性の三つのタイプ
 従来型のアルゴリズミックな親密性
 凝集型のアルゴリズミックな親密性
 個人化したアルゴリズミックな親密性
 結論――自動化したウェブ上の交差路

 訳者あとがき

 注釈
 索引
 著者・訳者紹介

前書きなど

序言

 (…前略…)

 本書は(……)次のことを問うものである。AIの遍在は親密性と両立するのか。この問いを出発点として、私は機械学習予測アルゴリズムの理想と現実を、親密性の変容と結びつけて論じようとしている。特に私が名づけている「関係性のテック」「フレンドシップ・テック」、そして「セラピー・テック」の新しいセルフケアの形態において、現代社会で起こっている変化に焦点を当てている。私の目的は、アイデンティティ、セクシュアリティ、ジェンダー、親密な関係性、情動や感情を組み込み、デジタル革命の社会学的描写を拡充していくことにある。親密性が理解され、経験され、管理され、変容させられる際の複雑なあり方に対して、予測アルゴリズムがどのように影響するかを探るなかで、自動化されたマシン・インテリジェンスに対する私たちの興奮と不安を、より広い社会理論の文脈に位置づけようとしているのである。私の主張における通奏低音は、以下のことである。すなわち、今日の親密な関係はデジタル革命自体によって脅かされているのではなく、自動化されたマシン・インテリジェンスに沿った生の戦略の方向性によって脅かされているということだ。個人的な関係性におけるデジタル革命に関する私の社会理論は、人間による知能と機械による知能の間で継続的にやりとりし続けようとする、対人関係における親密な試みに対して、新たな考え方やイノベーションが必要だと強調するものである。

 (…後略…)

著者プロフィール

アンソニー・エリオット  (アンソニー エリオット)  (

英国ケンブリッジ大学大学院にて社会学博士号を取得。現在、南オーストラリア大学社会学教授、同大学国際部部長(Dean of External Engagement)、同大学ホーク・ジャンモネEU研究センター(Hawke EU Jean Monnet Centre of Excellence)所長。専門は社会学。
[主な著書]
『Contemporary Social Theory: An Introduction』(単著、Routledge、2021年)
『Making Sense of AI: Our Algorithmic World』(単著、Polity、2021年)
『Reinvention』(単著、Routledge、2020年)
『Identity Trouble』(単著、Routledge、2015年)
『Mobile Lives』(John Urryとの共著、Routledge、2010年)[邦訳=遠藤英樹監訳(2016)『モバイル・ライブズ――「移動」が社会を変える』ミネルヴァ書房)]

遠藤 英樹  (エンドウ ヒデキ)  (

博士(観光学:立教大学)。関西学院大学大学院社会学研究科博士課程後期課程単位取得退学。
立命館大学文学部教授。専門は、観光社会学、ポピュラーカルチャー研究、社会学理論。
[主な著書]
『ツーリズム・リサーチメソッド入門――「観光」を考えるための道案内』(編著、法律文化社、2024年)
『ポップカルチャーで学ぶ社会学入門――「当たり前」を問い直すための視座』(単著、ミネルヴァ書房、2021年)
『Understanding Tourism Mobilities in Japan』(編著、Routledge、2020年)
『ワードマップ 現代観光学――ツーリズムから「いま」がみえる』(編著、新曜社、2019年)
『ツーリズム・モビリティーズ――観光と移動の社会理論』(単著、ミネルヴァ書房、2017年)

須藤 廣  (スドウ ヒロシ)  (

北九州市立大学名誉教授。APU立命館アジア太平洋大学客員教授。法政大学大学院社会科学研究科社会学専攻修士課程修了。日本大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程単位取得満期退学。専門は観光社会学、文化社会学。
[主な著書]
『観光社会学2.0――拡がりゆくツーリズム研究』(遠藤英樹との共著,福村出版,2018)
『ツーリズムとポストモダン社会――後期近代における観光の両義性』(明石書店,2012)
『観光化する社会――観光社会学の理論と応用』(ナカニシヤ出版,2008)

高岡 文章  (タカオカ フミアキ)  (

修士(社会学:慶應義塾大学)。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。立教大学観光学部教授。専門は、観光社会学。
[主な著書・論文]
「パリの墓地を歩く――幾重もの疑似イベントをめぐる観光社会学」(須藤廣・遠藤英樹・山口誠・松本健太郎・神田孝治・高岡文章編『観光が世界をつくる――メディア・身体・リアリティの観光社会学』明石書店、pp.271-286、2023年)
「観光は『見る』ことである/ない――『観光のまなざし』をめぐって」(高馬京子・松本健太郎編『〈みる/みられる〉のメディア論――理論・技術・表象・社会から考える視覚関係』ナカニシヤ出版、pp.41-52、2021年)
「参加型観光とその時代――『みる』から『する』へ」(小西卓三・松本健太郎編『メディアとメッセージ――社会のなかのコミュニケーション』ナカニシヤ出版、pp.63-75、2021年)
「観光のつながりの社会学――もう一つの大衆観光について」(『観光学評論』7(1) pp.37-49、2019年)

中森 弘樹  (ナカモリ ヒロキ)  (

博士(人間・環境学)。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程研究指導認定退学。現在、立教大学大学院社会デザイン研究科・文学部准教授。専門は社会学、社会病理学。
[主な著書]
『社会デザイン学――持続可能な共生社会のために』(分担執筆:第2章「親密圏の社会デザイン」、春風社、2025年)
『「死にたい」とつぶやく――座間9人殺害事件と親密圏の社会学』(単著、慶應義塾大学出版会、2022年)
『社会病理学の足跡と再構成』(分担執筆:第9章「社会病理学は社会問題の構築主義を受容したのか」、学文社、2019年)
『失踪の社会学――親密性と責任をめぐる試論』(単著、慶應義塾大学出版会、2017年)

鍋倉 咲希  (ナベクラ サキ)  (

博士(観光学:立教大学)。立教大学大学院観光学研究科博士課程後期課程修了。和歌山大学観光学部講師。専門は、観光社会学、モビリティーズ・スタディーズ。
[主な著書・論文]
『モビリティーズ研究のはじめかた――移動する人びとから社会を考える』(編著、明石書店、2025年)
「『ひと月の県人』に向き合う地域社会――愛媛県JAにしうわ『みかんアルバイター事業』の事例から」(『立教大学観光学部紀要』27号、2025年)
『止まり木としてのゲストハウス――モビリティと時限的つながりの社会学』(単著、晃洋書房、2024年)
『観光が世界をつくる――メディア・身体・リアリティの社会学』(分担執筆、第5章「旅先の『相乗り』とコミューンツーリズムの両義性――恋愛観察バラエティ『あいのり』に見る旅先の共同性から」明石書店、2023年)

山本 理奈  (ヤマモト リナ)  (

博士(学術:東京大学)。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。成城大学社会イノベーション学部准教授。専門は、現代社会論(消費・情報・科学技術)、現代都市研究(生活文化・居住福祉・住宅政策)。
[主な著書・論文]
「Smart Homes: Focusing on Artificial Intelligence, the Internet of Things and Robots for Aged Care」(アンソニー・エリオット編『The De Gruyter Handbook of Artificial Intelligence, Identity and Technology Studies』De Gruyter、2024年、233-246頁)
「現代社会論の課題:消費化・情報化を焦点として」(『思想』1192号、岩波書店、2023年、50-62頁)
『マイホーム神話の生成と臨界――住宅社会学の試み』(単著、岩波書店、2014年、都市住宅学会賞・著作賞)

上記内容は本書刊行時のものです。