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アルゴリズミックな親密性
AI時代の恋愛・友情・カウンセリング
原書: Algorithmic Intimacy: The Digital Revolution in Personal Relationships
- 出版社在庫情報
- 不明
- 初版年月日
- 2025年11月30日
- 書店発売日
- 2025年12月2日
- 登録日
- 2025年11月18日
- 最終更新日
- 2025年11月28日
紹介
AI技術の進展は人間の親密性をどう変えるのか。出会い系アプリやチャットボットを通じ、恋愛・友情・感情がアルゴリズムにより再構成される過程を描く。デジタル時代における人間関係の構造的変化を捉えることで、AIと人間性の関係に新たな理論的地平を提示する。
目次
日本語版への序文
序言
1章 アルゴリズミックな親密性とは何か?
アルゴリズミックな親密性の概念
アルゴリズミックな親密性の特徴
『アルゴリズミックな親密性』の議論
2章 共在の変容
親密性、異邦性、社会性に関するジンメル(の議論)
共在のブランド
親密性――社交からシェアへ
デジタルテクノロジーと親密な繋がり
共在と自動化されたテクノロジー
3章 関係性のテック
#Swipelife――定量化されたセックスとアルゴリズミックなマッチングアプリの一覧
定量化セックスライフの自我と再帰性
親密性を消費する
数値のルール――欲望を割り出すテクノロジー
4章 セラピー・テック
チャットボットセラピー、カウンセリングアプリ、メンタルヘルス
自動化された予測システムと文化的にクールなセラピー
コンピューターによるセラピー――ライフスタイルの変化とリキッド・セルフ
自動化するセラピー――プライバシーと公共性の再評価
5章 フレンドシップ・テック
自動化した友情の鍵となる局面
自動化した親密な存在とパラソーシャルな相互作用――親近感から依存まで
6章 アルゴリズミックな親密性のさまざまなバージョン
アルゴリズミックな親密性の三つのタイプ
従来型のアルゴリズミックな親密性
凝集型のアルゴリズミックな親密性
個人化したアルゴリズミックな親密性
結論――自動化したウェブ上の交差路
訳者あとがき
注釈
索引
著者・訳者紹介
前書きなど
序言
(…前略…)
本書は(……)次のことを問うものである。AIの遍在は親密性と両立するのか。この問いを出発点として、私は機械学習予測アルゴリズムの理想と現実を、親密性の変容と結びつけて論じようとしている。特に私が名づけている「関係性のテック」「フレンドシップ・テック」、そして「セラピー・テック」の新しいセルフケアの形態において、現代社会で起こっている変化に焦点を当てている。私の目的は、アイデンティティ、セクシュアリティ、ジェンダー、親密な関係性、情動や感情を組み込み、デジタル革命の社会学的描写を拡充していくことにある。親密性が理解され、経験され、管理され、変容させられる際の複雑なあり方に対して、予測アルゴリズムがどのように影響するかを探るなかで、自動化されたマシン・インテリジェンスに対する私たちの興奮と不安を、より広い社会理論の文脈に位置づけようとしているのである。私の主張における通奏低音は、以下のことである。すなわち、今日の親密な関係はデジタル革命自体によって脅かされているのではなく、自動化されたマシン・インテリジェンスに沿った生の戦略の方向性によって脅かされているということだ。個人的な関係性におけるデジタル革命に関する私の社会理論は、人間による知能と機械による知能の間で継続的にやりとりし続けようとする、対人関係における親密な試みに対して、新たな考え方やイノベーションが必要だと強調するものである。
(…後略…)
上記内容は本書刊行時のものです。
