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時代を拓く女性リーダー 有馬 真喜子(編) - 明石書店
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時代を拓く女性リーダー (ジダイヲヒラクジョセイリーダー) 行政・大学・企業・団体での人材育成支援 (ギョウセイダイガクキギョウダンタイデノジンザイイクセイシエン)

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発行:明石書店
A5判
220ページ
並製
定価 2,500円+税
ISBN
978-4-7503-2877-5   COPY
ISBN 13
9784750328775   COPY
ISBN 10h
4-7503-2877-4   COPY
ISBN 10
4750328774   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2008年11月
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2015年8月22日
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紹介

これからの時代に求められる女性リーダーを育成するために必要な社会的支援のあり方を展望。アジアにおける女性のエンパワーメントをテーマとした、国立女性教育会館30周年の記念国際シンポジウムをもとに、行政・大学・企業・団体の専門家が執筆。

目次

 はじめに(神田道子)

第I部 時代を拓くアジアの女性リーダー

 総論 時代を拓くアジアの女性リーダー(有馬真喜子)
 第1章 世界平和と両性平等を追求する(張静)
 第2章 アジアの女性リーダーの経歴発展過程と役割モデル(金慶愛)
 第3章 一般企業における女性社員の活用(内海房子)
 第4章 理系研究者および大学のリーダーとして(郷通子)

第II部 女性リーダーの育成

 総論 女性リーダー育成の事例から見えるもの(原ひろ子)
 第1章 韓国の両性平等推進教育(金希恩)
 第2章 タイ女性リーダーのエンパワーメント(パワディー・トゥーンタイ)
 第3章 女性リーダーとしての役割の向上――フィリピン(キャロリン・I・ソブリッチャ)
 [ディスカッション]ジェンダー・バジェットをめぐって
  (原ひろ子/キャロリン・I・ソブリッチャ/金在仁/金慶愛/パワディー・トゥーンタイ)
 第4章 ジェンダー平等な教育をめざすユネスコの活動(林川眞紀)
 第5章 With Youさいたまの人材育成と女性チャレンジ支援事業(加藤直子)
 第6章 アジア女性交流・研究フォーラムの女性人材育成(三隅佳子)
 第7章 建学の精神を基盤とした人材育成――日本女子大学(蟻川芳子)
 第8章 自立した女性の育成をめざす――津田塾大学(山口順子)
 第9章 企業における男女共同参画推進の必要性――資生堂(岩田喜美枝)
 第10章 挑戦する女性を登用・支援する――プランタン銀座(永峰好美)
 第11章 地域婦人会におけるリーダーの育成(加藤さゆり)

 補論 女性のリーダーシップに何が求められているのか(羽田野慶子)

 おわりに(中野洋恵)

前書きなど

 おわりに

 国立女性教育会館では二〇〇七(平成一九)年一一月二〇日に開館三〇周年を記念した、国際シンポジウム「時代を拓くアジアの女性リーダー」を開催しました。アジアにおける女性のさらなるエンパワーメント(力をつけること)を進めるため、これからの時代に求められる女性リーダー像および女性リーダーを育成するために必要な社会的支援のあり方を展望したものです。翌二一日には専門家会議「これからの女性リーダー像とは――行政・大学・企業・団体での人材育成支援」を行いました。本書はこの二日間のそれぞれの報告に大幅に加筆しまとめたものです。
 シンポジウムは有馬真喜子さんをコーディネーターに、張静さん、金慶愛さん、内海房子さん、郷通子さん四人のパネリストによる「女性リーダーとしてのキャリア形成プロセス」のプレゼンテーションと「いま、求められる女性リーダーとは」のディスカッションが行われました。
 専門家会議は原ひろ子さんをコーディネーターに、シンポジウムにも出席された張静さん、金慶愛さんに加え、海外専門家として、金希恩さん、キャロリン・I・ソブリッチャさん、パワディー・トゥーンタイさん、林川眞紀さん、国内からは蟻川芳子さん、岩田喜美枝さん、加藤さゆりさん、加藤直子さん、山口順子さん、永峰好美さん、三隅佳子さんにご出席いただきました。なお、金在仁さん(元韓国両性平等教育振興院・院長)には、特別に加わっていただき、格別のお力添えを頂戴しました。
 国立女性教育会館は一九七七(昭和五二)年に文部省(現・文部科学省)付属機関として設置されて以来、「女性のエンパワーメント」を事業の主要なテーマとしてきました。現在は第二期中期目標中期計画において「男女共同参画社会の形成に資する男女平等教育・女性のエンパワーメントを内容とする女性教育の振興」をミッションに事業を展開しています。
 一九八〇(昭和五五)年に女性学講座が始まりました。これは「教育・研究・実践」をつなぐことに主眼をおいた試みで、エンパワーメントという言葉こそ使われていませんでしたが、女性の経験と歴史を掘り起こし、女性への差別を明らかにしその克服の道を探った講座です。
 一九九五(平成七)年に北京で開催された国連の第四回世界女性会議でエンパワーメントが重視されるようになり、国立女性教育会館でも女性のエンパワーメントに真正面から取り組んだテーマに関する研究として「開発と女性に関する文化横断的調査研究」(一九九四~一九九八[平成六~一〇]年度)が実施され、女性のエンパワーメント実現の諸条件を明確化するためのジェンダー枠組みが作成されました。その後「女性のエンパワーメントのための生涯学習拡充方策に関する調査研究」(日韓比較研究二〇〇〇~二〇〇二[平成一二~一四]年度)、「女性の学習関心と学習行動に関する国際比較調査」(二〇〇一~二〇〇四[平成一三~一六]年度)、「女性のキャリア形成支援に関する調査研究」(二〇〇三~二〇〇五[平成一五~一七]年度)など女性のエンパワーメントに関する調査研究に関する知見が確実に蓄積されており、現在では人材をどのようにして育成していくのかが大きな課題になっています。
 こうした軌跡をたどってみると、会館の三〇周年を記念する国際シンポジウムと専門家会議のテーマを「時代を拓くアジアの女性リーダー」としたことは極めて自然な流れでした。
 現在、女性の参画を示す指標として取り上げられる国連開発計画が毎年発表するGEM(ジェンダーエンパワーメント指数)は二〇〇七年の状況では、九三カ国中五四位で前年より順位を落としています。政府は「男女共同参画基本計画(第二次)」に示された「二〇二〇年までに、あらゆる分野で指導的地位に女性が占める割合が少なくとも三〇%」という目標達成を目指して取り組んでいますが、国際的にも遅れているのが現状です。こうした状況を打開するために、二〇〇八(平成二〇)年四月八日に男女共同参画推進本部決定「女性の参画加速プログラム 多様性に富んだ活力ある社会に向けて」が発表されました。女性の人材の育成は今後ますます重要な課題になっていくでしょう。
 国際シンポジウムと専門家会議をまとめた本書にはそのためのヒントがちりばめられています。どうすれば女性たちがリーダーとしてもっている能力を発揮することができるのか、議論が深まるとともに新しい戦略につながることを願ってやみません。
(…略…)

二〇〇八(平成二〇)年一〇月三〇日  国立女性教育会館研究国際室長 中野洋恵

著者プロフィール

有馬 真喜子  (アリマ マキコ)  (

1933年生まれ。1957年朝日新聞社入社。1968年フジテレビと専属契約し、1985年12月までニュースキャスター。以後、国連婦人の地位委員会日本代表、(財)横浜市女性協会理事長、国民生活センター会長をへて、現在、特定非営利活動法人ユニフェム(国連女性開発基金)日本国内委員会理事長。

原 ひろ子  (ハラ ヒロコ)  (

1934年生まれ。東京大学教養学部教養学科文化人類学分科卒、文学修士(東京大学)、Ph.D.(米国ブリンマー大学)。お茶の水女子大学、放送大学教授をへて、現在、城西国際大学客員教授。著書に、『ヘアー・インディアンとその世界』(平凡社)、『女性学ことはじめ』(講談社)、『子どもの文化人類学』(晶文社)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。