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出版者情報
黄金虫変奏曲
発行:みすず書房
四六判
重さ 780g
872ページ
定価
5,200円+税
- 初版年月日
- 2022年4月8日
- 書店発売日
- 2022年4月12日
- 登録日
- 2022年2月24日
- 最終更新日
- 2022年4月7日
書評掲載情報
2022-12-10 |
毎日新聞
朝刊 評者: 池澤夏樹(作家) |
2022-06-25 |
毎日新聞
朝刊 評者: 永江朗(ライター) |
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紹介
たった四つの文字から「畏るべき豊穣」を生む遺伝情報と、バッハのゴルトベルク変奏曲。その二つの構造の不思議なまでの符合を鋳型にして、精巧なロマンスとサスペンスが紡ぎ出される。
1957年、遺伝暗号の解読を目指す若き生化学者スチュアート・レスラーに、一人の女性がゴルトベルク変奏曲のレコードを手渡す。25年後、公立図書館の司書ジャン・オデイは、魅力的な青年フランク・トッドから、奇妙なリサーチの依頼を受ける。夜ごとゴルトベルクを聴きながら凡庸なコンピュータ・アルゴリズムのお守りをしている、恐ろしく知的で孤独な同僚の正体を調べたい、と。長い時を隔てて存在する二組の恋愛が、互いを反復し、変奏しながら二重螺旋のように絡み合う。なぜレスラーは20世紀生物学の最大の発見に肉薄しながら、突如歴史から消えたのか? その謎が解かれていくとともに、芸術、言語、音楽、愛、そして生命の継承の意味までを巻き込んだ語りが縦横に拡がってゆく。
34歳の若きパワーズが持てるすべてを注ぎ込み、小説の四隅を押し広げようとした長編第3作にして、全著作のなかでも屈指のマスターピース。Time誌ブック・オブ・ザ・イヤー(1991)、Publishers Weekly誌ベスト・ブックス(1991)などに選出、全米批評家協会賞(1991)最終候補作。
上記内容は本書刊行時のものです。