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WORLD WITHOUT WORK ダニエル・サスキンド(著/文) - みすず書房
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WORLD WITHOUT WORK (ワールドウィズアウトワーク) AI時代の新「大きな政府」論 (エーアイジダイノシンオオキナセイフロン)

社会科学
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発行:みすず書房
四六判
重さ 490g
400ページ
定価 4,200円+税
ISBN
978-4-622-09070-0   COPY
ISBN 13
9784622090700   COPY
ISBN 10h
4-622-09070-8   COPY
ISBN 10
4622090708   COPY
出版者記号
622   COPY
Cコード
C0033  
0:一般 0:単行本 33:経済・財政・統計
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2022年3月10日
書店発売日
登録日
2022年1月25日
最終更新日
2022年3月4日
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書評掲載情報

2022-05-29 読売新聞  朝刊
評者: 佐藤義雄(住友生命特別顧問)
2022-05-14 日本経済新聞  朝刊
評者: 田中洋(中央大学名誉教授)
2022-04-16 朝日新聞  朝刊
評者: 諸富徹(京都大学教授・経済学)
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紹介

「本書は、現代における最大の経済的試練の一つをテーマとしている。迫り来る驚くべき技術革新によって、働いて稼ぎを得るということを全員が全員行なえるわけではない世界が来たら、その先はどうするのか。…この先に待ち構える根幹的な難問、それは分配の問題だ。技術進歩は人類全体をかつてないほどにゆたかにしているかもしれないが、富を分配する従来の方法――労働に対して賃金を払う――が過去のような効果を示さなくなるのだとすれば、そのゆたかさをどうやって分かち合っていけばいいのだろう」「技術進歩は僕たちを、人間がする仕事が足りない世界へと連れていく。僕たちの祖先を悩ませていた経済問題は消滅し、かわりに3つの新たな問題と入れ替わっていく。1つめは不平等の問題。2つめは政治的支配力の問題。そして3つめは人生の意味の問題だ。…21世紀の僕たちは、新しい時代を築いていかなければならない。安定をもたらす基盤として、もはや有償の仕事には頼らない時代だ」(本書より)
イギリスの新進気鋭の経済学者が、21世紀の〈所得分配国家〉〈資本分配国家〉〈労働者支援国家〉を描き出す。

目次

ペーパーバック版への序文
垣間見える未来
オートメーション化の増大する脅威
リスクにさらされる低賃金労働者

はじめに
ビッグバンではなく、徐々に起きる減少として
個人的な話
考える価値のある問い

part I 背景
第1章 杞憂の歴史
オートメーション不安
混乱と変化
機械が人間を助ける作用──補完力
全体の構図

第2章 労働の時代──エイジ・オブ・レイバー
20世紀以前
21世紀の新しいストーリー
ALM仮説からわかること
楽観的な観測

第3章 人工知能の実用主義者革命
AIの第1の波
AIの第2の波
優先事項の変化
トップダウンではなくボトムアップで

第4章 機械への過小評価
失望感
汎用人工知能
ふたたび、経済学へ
人工知能の誤謬
知能の陥落

part II 脅威
第5章 タスク浸食
身体能力
認知能力
感情能力
疑うべき思い込み
変化のペースが異なる理由
中国の場合

第6章 摩擦的テクノロジー失業
仕事はある、手は届かない
スキルのミスマッチ
アイデンティティのミスマッチ
場所のミスマッチ
失業率だけではわからない

第7章 構造的テクノロジー失業
弱まる補完力
優越想定
人間には何が残るのか
「労働塊の誤謬」の誤謬
仕事の足りない世界
いつ、来るのか
全員にかかわること

第8章 テクノロジーと不平等
資本の二つのタイプ
テクノロジー失業がもたらす試練
所得の不平等
労働所得の不平等
労働と資本の不平等
資本所得の不平等
今後の見通し
分配問題

part III 対策
第9章 教育と、その限界
人的資本の世紀
何を教えるか
どう教えるか
いつ教えるか
教育不要論
教育の限界
行き止まり

第10章 大きな政府
福祉国家はどうした?
徴税
所得分配国家
条件付きベーシックインカム
資本分配国家
労働者支援国家

第11章 ビッグテック
なぜテックなのか
なぜビッグなのか
ビッグテックを警戒すべき経済的理由
ビッグテックを警戒すべき政治的理由
政治的支配力監視局

第12章 生きる意味と生きる目的
意味のある仕事
意味がなくなる仕事
民衆のアヘン
余暇政策
余暇を形成する
仕事への回帰
条件付きベーシックインカムの役割2
意味づくり国家

おわりに

謝辞

索引/原注/参考文献

著者プロフィール

ダニエル・サスキンド  (ダニエルサスキンド)  (著/文

(Daniel Susskind)
オックスフォード大学経済学フェロー、同大学のAI倫理研究所シニア・リサーチ・アソシエイト、キングス・カレッジ・ロンドン訪問教授。イギリス政府の首相戦略ユニット、官邸政策ユニット、内閣府などに勤めたのち現職。著書『プロフェッショナルの未来』(2017、朝日新聞出版、共著)。

上原裕美子  (ウエハラユミコ)  (翻訳

(うえはら・ゆみこ)
翻訳家。訳書 ハース『The World』ザカリア『パンデミック後の世界』(ともに2021、日経BP・日本経済新聞出版本部)ザキ『スタンフォード大学の共感の授業』(2021、ダイヤモンド社)カリス他『なぜ、脱成長なのか』(共訳、2021、NHK出版)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。