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エルサレムの20世紀 マーティン・ギルバート(著) - 筑摩書房
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エルサレムの20世紀 (エルサレムノニジッセイキ)

文庫
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発行:筑摩書房
文庫判
688ページ
定価 2,000 円+税   2,200 円(税込)
ISBN
978-4-480-51298-7   COPY
ISBN 13
9784480512987   COPY
ISBN 10h
4-480-51298-5   COPY
ISBN 10
4480512985   COPY
出版者記号
480   COPY
Cコード
C0122  
0:一般 1:文庫 22:外国歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2025年4月10日
書店発売日
登録日
2025年2月8日
最終更新日
2025年4月17日
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紹介

新国家イスラエル建設に燃えるユダヤ人、対して激しい抵抗を繰り広げるアラブ人、そして両者を操ろうとする大国の思惑。20世紀の聖都エルサレムは、歴史的確執が爆発したように、血で血を洗う場となった。本書はその詳細を緻密に記した100年史である。公的文書のみならず、報道記事、回想録、さらには私信など、あらゆる目撃記録を縒りあわせることによって、エルサレム市民が過ごした日々が浮き彫りにされる。それは、流血事件が続く一方で、努力と活気に満ちた時代でもあった。ウィンストン・チャーチルの公式評伝などで著名な歴史学者による、臨場感あふれる名著。 解説 石田友雄

目次

第1章 眠りから覚めた古代都市 一九〇〇―一九〇九年
ゲットーよりも薄汚れた〝聖都?/「ユダヤ国家」のヴィジョンと現実/『内側から見たエルサレム』/「青年トルコ人」革命の余波/異国情緒に彩られた町 
第2章 抗争のはじまり 一九一〇―一九一四年
エルサレムの再建は近い?/ユダヤ人大学構想と使用言語論争/ 熱狂的なロシア人巡礼団/「シオニストにやられる前に」 
第3章 第一次世界大戦 一九一四―一九一七年
英国の策動とトルコの反発/「来年こそはエルサレムで」/オスマン帝国の退場 
第4章 英国軍による征服 一九一七年一二月
白旗を掲げたエルサレム市民/アレンビー将軍、聖都へ無血入場/シオニストと正統派ユダヤ教徒の対立 
第5章 英国の軍政統治 一九一八―一九一九年
建設熱心な征服者/シオニスト委員会の多難な船出/バルフォア宣言の行方 
第6章 不協和音のなかで 一九二〇―一九二一年
自衛団「ハガナー」誕生/英首相ロイド・ジョージの固執/植民地相チャーチルのエルサレム訪問/過激派ムフティの登場 
第7章 英国委任統治、最初の六年 一九二二―一九二九年
ニュータウン建設/デ・ハーン謀殺事件/ヘブライ大学とキブツの開設 
第8章 一九二九年の暴動
アラブ人の襲撃/暴力行為の正当化とユダヤ人ボイコット 
第9章 全体主義の影 一九三〇―一九三六年
共産主義の洗礼/ムフティの反ユダヤ・プロパガンダ/ヒトラー政権成立によるドイツ系ユダヤ人移民の急増
第10章 一九三六年の暴動とその余波
「アラブ人は聖地の"ユダヤ化″には同意しない」/ランボールド卿の「異人種」発言/ピール委員会のパレスチナ分割案/ムフティ、ナチスと結託/「英国の二心ある裏切り」 
第11章 第二次世界大戦 一九三九―一九四五年
駆け込み寺エルサレム/戦争は終わったが…… 
第12章 騒乱の町 一九四五―一九四七年
「フィッツジェラルド計画」の挫折/キング・デーヴィッド・ホテル爆破事件/国連、パレスチナ分割決議案採択/アラブ人の「分割反対闘争」/狙撃、刺殺、投石の日常化 
第13章 断末魔の英国委任統治 一九四八年一月―五月
戦場と化した聖都エルサレムを棄てる人々/デイル・ヤシンの殺戮/アラブ人村の破壊/狙われたハダサ護送隊/「すべてがあまりにもひどい」 
第14章 二週間戦争 一九四八年五月一四日―二九日
こっそり逃げ出した委任統治政府/戦火のなかの独立宣言/アラブ軍団のエルサレム侵攻/ハガナー奮戦/「棒きれでだっておまえらに勝てた」/「ビルマ・ロード」の建設 
第15章 再生への道のり 一九四八年六月―一九四九年一二月
つかのまの平和/国連調停官ベルナドットの暗殺/銃声のなかでのコンサート/エルサレムかテルアヴィヴか 
第16章 二都物語 一九五〇―一九六七年
ヨルダン人とパレスチナ・アラブ人の反目/アブドゥラ国王の暗殺/近くて遠い旧市街/分断された都市/「ヤド・ヴァシェム」の建設/アイヒマン裁判/名物市長テディ・コレックの改革 
第17章 六日戦争 一九六七年六月
世界中に流されたナセル大統領の電話/「われわれは兄弟だ、われわれは兄弟だ」/「嘆きの壁」で号泣するイスラエル兵/高揚ムードあふれる統一エルサレム 
第18章 再統合、最初の二年 一九六七―一九六九年
爆破された東西の壁/実効なき国連決議/「われわれは蟻のようにここにいます」 
第19章 調和を求めて 一九七〇―一九八〇年
聖都の景観論争/「贖罪日」戦争/サダト大統領のイスラエル訪問 
第20章 合併からインティファーダまで 一九八〇―一九八九年
「エルサレムのゆゆしき愚行」/「私はエルサレムのアラブ人でなくてよかった」/「インティファーダ」勃発「最後に石に当たるとは」
第21章 エルサレムにはたくさんの顔がある
「アッラーフ・アクバル!」/エドワード・サイード教授のエルサレム帰還/パレスチナ暫定自治「原則宣言」調印/イスラーム教徒にとっての民主主義/ラビン首相暗殺

解説 ユダヤ人とエルサレム―離散した民族の心を結ぶ永遠の都  石田友雄 
訳者あとがき 
文庫版のための訳者あとがき 新しい世代がエルサレムの未来に向けてできること
エルサレム略年史/文献目録/人名索引

著者プロフィール

マーティン・ギルバート  (ギルバート マーティン)  (

マーティン・ギルバート(Martin GILBERT):1936?2015年。英国ロンドン生まれ。オックスフォード大学メルトン校の名誉フェロー。ウィンストン・チャーチルの公式伝記の著者として知られる。その他著書に『ユダヤ人の歴史地図』『ホロコースト歴史地図』『イスラエル全史』など多数がある。

白須 英子  (シラス ヒデコ)  (翻訳

白須英子(しらす・ひでこ):翻訳家。主な訳書に『中東全史』『オスマン帝国の崩壊』『アラブ500年史』など。

上記内容は本書刊行時のものです。