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一九八四+四〇 ウイグル潜行
- 初版年月日
- 2025年8月25日
- 書店発売日
- 2025年8月20日
- 登録日
- 2025年7月23日
- 最終更新日
- 2025年8月19日
紹介
潜入ライター、AI監視ウイグルに迷い込む
すべての行動が監視され、住民の疑心暗鬼に満ちたネオ監視国家。筆者はその最暗部にスマホ一つで乗り込んだ。
〈上海や北京を中国の表玄関とするなら、新疆ウイグルは裏のお勝手口のような場所だ。外国人の数は非常に少なく、外部の目に触れることはほとんど想定されていない。だからこそ、中国の本当の姿が見えるのではないかという期待があった〉(まえがき)
イスラム教を信仰するウイグル人とのさりげない会話には緊張感がただよう。宗教に話を向けると、コーランはすべて燃やしたと声をひそめる。当局の”再教育”を受けた男たちは、現在は無気力に地べたに寝そべっていた。言語も文化も破壊し尽くされた地に希望の光を探すが、筆者にも当局の影は近づいていた……。
ジョージ・オーウェルが『一九八四年』で予言した世界から40年。それを凌駕する不条理世界に迷い込んだ筆者による決死のルポルタージュ!
【編集担当からのおすすめ情報】
ひたすらウイグルの現実を見つめた著者の姿勢は、”反中”でも”親中”でもありません。ラストまで読めば、これが世界の果てで起こっている遠い話ではなく、私たちの足元にも迫る問題であることに思い至るでしょう。超大国・中国に留まらず、私たちが依拠する西欧の限界や矛盾をも照らし出す、迫真のノンフィクションです。
目次
まえがき
第一章 110番したら54秒で警察はやってくる──ウルムチ
第二章 新疆人は砂とともに生きる──ケリヤ県
第三章 〝神なき宗教〟を信じる人びと──ホータン
第四章 女の子は後ろを振り返らない──ヤルカンド
第五章 タイガーチェア──イリ
第六章 ここには自由がある──カザフスタン前編
第七章 中国の影──カザフスタン後編
第八章 それでもウイグル人である──日本
あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。