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手の倫理 伊藤 亜紗(著) - 講談社
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手の倫理 (テノリンリ)

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発行:講談社
四六判
224ページ
定価 1,800 円+税   1,980 円(税込)
ISBN
978-4-06-521353-7   COPY
ISBN 13
9784065213537   COPY
ISBN 10h
4-06-521353-3   COPY
ISBN 10
4065213533   COPY
出版者記号
06   COPY
Cコード
C0312  
0:一般 3:全集・双書 12:倫理(学)
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2020年8月25日
最終更新日
2025年9月25日
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書評掲載情報

2021-04-24 毎日新聞  朝刊
評者: 手塚マキ(歌舞伎町商店街振興組合常任理事)
2020-12-27 読売新聞  朝刊
2020-12-19 毎日新聞  朝刊
評者: 持田叙子(日本近代文学研究者)
2020-11-28 朝日新聞  朝刊
評者: いとうせいこう(作家)
2020-11-28 朝日新聞  朝刊
評者: いとうせいこう(作家)
2020-11-14 日本経済新聞  朝刊
評者: ドミニク・チェン(早稲田大学准教授)
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紹介

人が人にさわる/ふれるとき、そこにはどんな交流が生まれるのか。
介助、子育て、教育、性愛、看取りなど、さまざまな関わりの場面で、コミュニケーションは単なる情報伝達の領域を超えて相互的に豊かに深まる。ときに侵襲的、一方向的な「さわる」から、意志や衝動の確認、共鳴・信頼を生み出す沃野の通路となる「ふれる」へ。相手を知るために伸ばされる手は、表面から内部へと浸透しつつ、相手との境界、自分の体の輪郭を曖昧にし、新たな関係を呼び覚ます。
目ではなく触覚が生み出す、人間同士の関係の創造的可能性を探る。

[本書の内容]


第1章 倫 理
ほんとうの体育  フレーベルの恩物  まなざしの倫理/手の倫理  倫理と道徳  「倫理一般」は存在しない  不確かな道を創造的に進む  蟻のように  「多様性」という言葉への違和感  一人の中にある無限 

第2章 触 覚
低級感覚としての触覚――「距離ゼロ」と「持続性」  モリヌー問題――「対称性」  触覚論が人の体にふれるには  触感はさわり方しだい  ヘルダーの触覚論  内部的にはいりこむ感覚  「じゃれあい」か「力くらべ」か  「色を見る」と「人にふれる」  ラグビーのスクラム  距離があるほど入っていける

第3章 信 頼
GPSに見守られた学生  安心と信頼は違う  結果的には信頼の方が合理的  リスクが人を生き生きさせる  ハンバーグが餃子に  「ふれられる」とは主導権を手渡すこと  だまされる覚悟で委ねてる  無責任な優しさで生きている  「もしも」が消えるまでの三年間

第4章 コミュニケーション
記号的メディア  物理的メディア  使える方法はいろいろ使う  伝達モード  生成モード  「さわる」は伝達、「ふれる」は生成  ほどきつつ拾い合う関係  相手の体に入り込み合う  死にゆく体を「さわる」  「できなさ」からの再編集  「介助」アレンジメント―― 複合体

第5章 共 鳴
ロープを介したシンクロ  足がすくむ  あそびから生まれる「共鳴」  ロープが神経線維  「伴走してあげる/伴走してもらう」じゃない関係  「伝える」ではなく「伝わっていく」  隙のある体  見えるように曲がっていく  あえてハンドルを切る  生成モードの究極形態  あずけると入ってくる

第6章 不埒な手
介助とセックス  別のリアリティへの扉  「うっとり」のタイムスリップ  手拭いで柔道を翻訳する  勝ちたくなっちゃう  目で見ないスポーツ  不道徳だからこそ倫理的でありうる

目次



第1章 倫 理
ほんとうの体育  フレーベルの恩物  まなざしの倫理/手の倫理  倫理と道徳  「倫理一般」は存在しない  不確かな道を創造的に進む  蟻のように  「多様性」という言葉への違和感  一人の中にある無限 

第2章 触 覚
低級感覚としての触覚――「距離ゼロ」と「持続性」  モリヌー問題――「対称性」  触覚論が人の体にふれるには  触感はさわり方しだい  ヘルダーの触覚論  内部的にはいりこむ感覚  「じゃれあい」か「力くらべ」か  「色を見る」と「人にふれる」  ラグビーのスクラム  距離があるほど入っていける

第3章 信 頼
GPSに見守られた学生  安心と信頼は違う  結果的には信頼の方が合理的  リスクが人を生き生きさせる  ハンバーグが餃子に  「ふれられる」とは主導権を手渡すこと  だまされる覚悟で委ねてる  無責任な優しさで生きている  「もしも」が消えるまでの三年間

第4章 コミュニケーション
記号的メディア  物理的メディア  使える方法はいろいろ使う  伝達モード  生成モード  「さわる」は伝達、「ふれる」は生成  ほどきつつ拾い合う関係  相手の体に入り込み合う  死にゆく体を「さわる」  「できなさ」からの再編集  「介助」アレンジメント―― 複合体

第5章 共 鳴
ロープを介したシンクロ  足がすくむ  あそびから生まれる「共鳴」  ロープが神経線維  「伴走してあげる/伴走してもらう」じゃない関係  「伝える」ではなく「伝わっていく」  隙のある体  見えるように曲がっていく  あえてハンドルを切る  生成モードの究極形態  あずけると入ってくる

第6章 不埒な手
介助とセックス  別のリアリティへの扉  「うっとり」のタイムスリップ  手拭いで柔道を翻訳する  勝ちたくなっちゃう  目で見ないスポーツ  不道徳だからこそ倫理的でありうる

著者プロフィール

伊藤 亜紗  (イトウ アサ)  (

東京大学大学院人文社会系研究科美学芸術学専門分野博士課程修了(文学博士)。専門は美学、現代アート。
現在、東京工業大学科学技術創成研究院未来の人類研究センター長。リベラルアーツ研究教育院准教授。
主な著書に『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社新書)、『目の見えないアスリートの身体論』(潮新書)、『どもる体』(医学書院)、『記憶する体』(春秋社)、『ヴァレリーの芸術哲学、あるいは身体の解剖』(水声社)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。