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出版者情報
日本人のひたむきな生き方
- 書店発売日
- 2015年7月29日
- 登録日
- 2015年8月13日
- 最終更新日
- 2023年12月26日
書評掲載情報
| 2015-10-25 | 毎日新聞 |
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紹介
北海道とジンバブエ、福島、千葉と静岡、東京、滋賀、兵庫、佐賀。いずれも私たちのすぐ隣にいてもおかしくない「ふつう」の人たちだが、平坦な人生など一つもない。……この7人の人々に共通するものを敢えて挙げるならば、「自分にはこの道しかない」と信じた者の強さ、この本の題名に冠したひたむきさであろう。囲に流されず、自分の務めを果たしてきた普通の日本人7人の物語。
この本では、日本(およびアフリカ)のさまざまな地域に根を下ろし、長い時間をかけて、その人にしかできない仕事を成し遂げてきた7人の人生を訪ね歩いた。
北海道とジンバブエ、福島、千葉と静岡、東京、滋賀、兵庫、佐賀。いずれも私たちのすぐ隣にいてもおかしくない「ふつう」の人たちだが、平坦な人生など一つもない。無謀とも思える冒険や賭けに出た人もいれば、思わぬ災厄や裏切りで運命が変転した人もいる。食うや食わずで苦しんだ人。差別や偏見と闘ってきた人。それぞれが刻んできた人生の譜に、「日本人」で簡単にくくれる何かが存在するのかは、正直、今となってもわからない。
それでも、この7人に共通するものを敢えて挙げるならば、「自分にはこの道しかない」と信じた者の強さ、この本の題名に冠したひたむきさであろう。「信念」や「情熱」と呼べば美しいが、望んでそうなった人ばかりではない。偶然の出会いに導かれた、ほとんど思い込みに近いものだってある。けれども彼らはいつしか、こうとわが道を思い定め、黙々と歩み続けてきた。一途に、逆境に屈せず、周囲に流されることなく。そして、どの人も自分のしてきた仕事を声高に誇ったり、大袈裟に苦労を語ったりしない。淡々と振り返り、「たいしたことはしてませんよ」と笑っている。その姿をこそ私は「美しい」と思う。(本書 あとがき より)
目次
第1部 人のために生きる
1 眠らない街の小さな灯火
片野清美(エイビイシイ保育園園長)
駆け落ちから始まった
子供たちとの別れ
歌舞伎町前の24時間保育園
「偏見・金策・認可」との闘い
新しい家族として
ぎゅっと抱きしめればいい
2 土の人が「まち」をつくる
吉井茂人(「長浜まちづくり株式会社」コーディネーター)
魯山人の館から
商店街イベントに知恵を絞る
歴史や文化を捨てずに活かす
「黒壁のまち」大成功の舞台裏
観光都市から家族で住む町へ
「土の人」の仕事哲学
第2部 好きな道を生きる
3 アフリカに渡った偉大な母
高橋朋子(アフリカ音楽プロデューサー)
北の港のアフリカンダンス
ボブ・マーリーが教えてくれた
足元を照らす月のように
「石の家」ジンバブエという国
子供たちを導く「お母さん」
豊かさはお金で測れない
4 いつかイルカと話す日
村山司(東海大学海洋学部教授)
しゃべるシロイルカ
1本の映画から始まった夢
イルカは“嫌われ者”だった?
失業時代を支えた恩人たち
科学者にとって研究とは何か
第3部 あきらめずに生きる
5 原発に負けない「百姓」の米
秋元美誉(農家)
放射能に奪われた村
セシウムを寄せつけない「土の力」
「田んぼ、畑、虫、山」
アイガモ農法へのこだわり
自分でやらなきゃ再生しねえ
6 素人主婦、社長になる
藤波芳子(昭和精機株式会社会長)
就業経験ゼロで社長に
夫が家を出て行った
わが社の使命は「継続」
「女にできるはずがない」を跳ね返す
子供たちに伝える過去、託す未来
7 郷土を醸した復活の酒
飯盛直喜(富久千代酒造・蔵元杜氏)
天下を獲った佐賀の酒
望まなかった帰郷
父の執念に動かされ
「郷土を錦とする」ために
夢のために失ったもの
永遠に未完成の仕事
上記内容は本書刊行時のものです。

