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アゲもん 破天荒ポテトチップ職人・岩井清吉物語 稲田 豊史(著/文) - KADOKAWA
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アゲもん 破天荒ポテトチップ職人・岩井清吉物語 (アゲモン ハテンコウポテトチップショクニンイワイセイキチモノガタリ)

文芸
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四六判
248ページ
定価 1,800円+税
ISBN
978-4-04-114368-1   COPY
ISBN 13
9784041143681   COPY
ISBN 10h
4-04-114368-3   COPY
ISBN 10
4041143683   COPY
出版者記号
04   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2024年11月27日
書店発売日
登録日
2024年10月5日
最終更新日
2024年11月9日
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紹介

 令和に生きる私たちは、あらゆる企業間競争において、「規模こそ正義」の洗礼を受けてきた。規模はスケールメリットを生み、物の値段を安くし、効率化を促進し、経済を発展させた。結果、小さな存在は小さな存在のままでは存続できなくなった。小は大に呑み込まれ、その大も、より大きな大に呑み込まれる。資本主義の行き着いた先だ。
 
 しかし、小さな存在が小さな存在のまま存続する方法があるということを、岩井清吉は生涯をかけて証明した。壊滅的敗戦から経済大国に成り上がったものの、そこから再び脱落しつつある現在の日本で、清吉の「破天荒な」生き様に視線を向けることには、何かしらの意味を見いだせるものと信じる。

 なお、「破天荒」は誤用の多い言葉で、本来の意味は「誰も成し得なかったことを初めてすること」だが、現代においては「豪快で大胆、奔放で型破り」の意味で使用する人があまりにも多いため、それはそれで一定の市民権を得てしまっている。そのような誤解も孕んだイメージの揺らぎ、辞書の正しい定義を越えて人々に与える印象の幅広さも含めて、「破天荒」は岩井清吉という人物に相応わしい形容であるように思う。

 地を這う蟻の目から見た、日本人の国民食たるポテトチップスの誕生譚。手触り感のある戦後大衆史。正史に綴られざる口伝の秘話。そして、ひとりの破天荒な菓子職人の物語に、しばしお付き合いいただきたい。

(序章「蟻の目」より)


【目次】
序章 蟻の目
第1章 馬山村
第2章 東京
第3章 チップ屋
第4章 巨人
第5章 ゲリラ
終章 一時

目次

序章 蟻の目
第1章 馬山村
第2章 東京
第3章 チップ屋
第4章 巨人
第5章 ゲリラ
終章 一時

著者プロフィール

稲田 豊史  (イナダ トヨシ)  (著/文

1974年愛知県生まれ。ライター、コラムニスト、編集者。横浜国立大学経済学部卒業後、映画配給会社、出版社を経て独立。著書に『セーラームーン世代の社会論』(すばる舎リンケージ)、『ぼくたちの離婚』(角川新書)、『「こち亀」社会論 超一級の文化史料を読み解く』(イースト・プレス)、『映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ─コンテンツ消費の現在形』(光文社新書)、『ポテトチップスと日本人 人生に寄り添う国民食の誕生』(朝日新書)、『このドキュメンタリーはフィクションです』(光文社)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。