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精神療法でわたしは変わった
苦しみを話さずに心が軽くなった
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2022年8月30日
- 書店発売日
- 2022年9月15日
- 登録日
- 2022年7月8日
- 最終更新日
- 2022年9月14日
紹介
精神療法の本はふつう、カウンセラーの目に映ったクライエントが描かれます。ところがこの本では、クライエントの目に映ったカウンセラーが描かれているのです。その“主客転倒”の発想だけでも稀有な本書ですが、加えて、ここで紹介されるカウンセリングは、「言葉」に頼らない手法なのです。それがクライエントの「体感」実況中継で語られます。――ひとりの女性がしぼり出す“心の声”をタテ糸に、出会った精神療法家との“心の置きどころ”さがしをヨコ糸に、紡がれる“苦しみ”変容の綾。そして精神療法のツボ。
目次
○煩悶と訴え
きっかけ
おまえの教育が悪い
煩わしい問い合わせ
失望だらけのクリニック
○言葉になることならないこと
悩みを言葉にしない
出会い
秘密の入れ物と置き場
自分からそっと抜け出る
問題を適切なところに置いてみる
疑問と問いかけ
もうすこし尋ねてみる
○精神療法でわたしは変わった
求める道を知るために
深いところでの願い
怒りへの接し方
こころのピンポン
気楽ということ
あの世から見たこの世
平均値の道で立ち停まって
話しかけてみた
エピローグ
あとがき
刊行に寄せて 神田橋條治
前書きなど
本書【あとがき】より
あるとき、「患者さんの目から見た面接というのは、どんなものだろうか」という発想が、衝撃的に浮かんだのです。その結果、生の面接のありようや患者さんの変わりよう、その時どきの気持を、患者さん自身の言葉で伝えることが、もっとも良い方法だと考えました。
患者さんの実感と事実により近いものを再現するために、数限りない面接の録音テープのなかから、当人のものを探し出したり、患者さんの気持を改めて確認するなど、あらゆる努力をしました。
版元から一言
お薦めします――神田橋條治 氏
治療的関わり・技法を「患者側からの体験」として読むとき、我々の“理解・把握”は確かで濃いものとなる。――増井君はまず、たくさんのケースのなかから、彼の残したい「関わり・技法」と、その基底にある「人間理解」が有効であった場面を、繋ぎ合わせて一つのケースを創作した。それは「教育者としての増井君の心が創作した、増井治療の語り部」である。この工夫により、増井君の「治療理念・技法のモデル状況」を通して、“確かで濃い”手応えとして、後進に伝わる。
【本書「刊行に寄せて」より】
上記内容は本書刊行時のものです。