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素顔のアスリート 中島 登子(編) - 木立の文庫
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素顔のアスリート (スガオノアスリート)

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発行:木立の文庫
四六変形判
縦188mm 横118mm 厚さ14mm
重さ 200g
152ページ
並製
価格 1,600円+税
ISBN
978-4-909862-19-8   COPY
ISBN 13
9784909862198   COPY
ISBN 10h
4-909862-19-6   COPY
ISBN 10
4909862196   COPY
出版者記号
909862   COPY
Cコード
C0075  
0:一般 0:単行本 75:体育・スポーツ
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年5月10日
書店発売日
登録日
2021年3月31日
最終更新日
2021年6月14日
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紹介

各種メディアでアスリートの「生の声」が取り上げられ、かれらの人となりや考えが聞かれるようになってきましたが、この本では、オフィシャルには語られない本音や下積み事情や、人間関係などの実話エピソードがリアルに綴られます。そこには、かれらのウラ側/ウチ側の感性がほとばしり出ています。――まるで異常な日常や理不尽に見える逸話は、涙なしには読めません。抱腹絶倒も交えてペーソスを味わい読み進めるうちに、いつしか、アスリートの姿の“躍動”の見え方がはっきり変わっていること、請け合いです!

目次

さて、お立ち会いのみなさま!



● わたしたちの平凡な日常

ピンポンパンポン / 非常事態 / えっほ、えっほ /おは-よう-ございます / 次は何をしたらいいですか / おねがいします /かかっていく / それでも、かかっていく / ふたつの血液型 /きょう出て来られるかなー



● 鍛える

【仕事だから】
かかりきり / やりなおし / 必要なこと / フルーツ缶詰 / 逆転の法則 / 失礼します 
【これが上下関係というもので】
連帯責任 / 最初はお客さん/ 二年生は黙って…/ 二年生は黙って…? / 
【しかたないよ】
憂うつ / もう一回 / 夜、暗がりで / 寝てるか食べてるか / いただきます! 



● 超える

【新: 勝利の三原則――理不尽・葛藤・不安感】
出て行け! / 帰れ!! / 痛い痒いは言えない / どこ吹く? 風… / センタクロース / お~、こわい、こわい / 脱走、その1 / 脱走、その2 
【からだの話】
限界を超えた意識 / それでも動く / はだし / ジューッ / 聞こえない / これがゾーン? / 寝るまでマッサージ / 呼ばれてマッサージ / 怪我との闘い / 感覚を失った / からだの戻り / いささかクレージー 



● 捨てる

【負けずぎらい】
嫌だけど、負けるのは嫌いだから / 腹立たしいけど、がむしゃらに / 高島屋大阪のこと 
【勝負の陰で】
芸も修行のうち / 芸だしの出来 / 本業の脇で / マンモス部の内幕 / どんな思いで… / そんな簡単には収まらない、こともある 



● 拾う

【育てられた?】
監督の指示に、どうする? / まさかの言いがかり / 親子関係も育つ / 不評をおそれずに 
【指導してもらった?】
わけがわからない話 / 意図はわからなくとも / 教えてくれた! / 先輩からの禁止令



● 魔法つかいの日常

平手打ち / すぐそこに居るかもしれない、おともだち / 神さま? 怪物? そしてヒヨコ? / 私、ずっと運転手? / どこが違うの? って言われても / 見られる訓練、魅せる技術 / 花粉症

前書きなど

さて、お立ち会いのみなさま!




 こんにちは!(アスリートらしく、挨拶は大きな声で、はっきりと)
 この本を手にとってくださって、ありがとうございます。この本は、アスリートの、アスリートによる、アスリート(と、彼らを応援する人)のための本です。


 昨今、さまざまなメディアでアスリートの生の声がとりあげられるようになって、競技
する姿やその結果だけではなく、彼らの日常や考え方が身近になってきました。でも、皆
さま、彼らの「素顔」に触れたことはないのではないでしょうか? アスリートへの関心
が高まるなか、私たち元アスリートとしては、彼らのオフィシャルではない本音や、下積
みのことや、人間関係なども紹介したく、この本を企画しました。

 皆さまの目にとまるアスリートの姿は、各国のトップリーグや、世界的なトーナメントや、話題の「祭典」のように、華々しい面が印象に強いと思いますが、想像に難くないよ
うに、頂点に立つのは結果であって、その過程がすさまじい……。すさまじい鍛錬は、度
を超しているように見えますが、本気で世界を目指していると、度を超えるのがフツウで
す。また、レヴェルが上がると、ほんとうの意味ではハラスメントが生じるはずはないこ
とも、おわかり頂けるのではないかと思います。


 この本はエピソードで出来ています。アスリートのウラガワ/ウチガワの、内緒の話というか、聞かれたくない話というか……いや、ほんとうに! 本音ばかりが集められているのです。

 エピソード提供者の元アスリートには、「実際に自分自身に起こったこと、見たことを書いてください」「ただし、チーム名はわからないようにしてください」そして「ぜったいに本音を語ってください!」という、とってもむつかしい無理なお願いをしました。そうやって必死で集めた、アスリート当事者のエピソード集です。

 そうして実体験や本音を語ってくださった著者は、いまは皆、心の癒しを仕事にしてお
られます。さまざまな分野で活躍されています。なかには大学教授もおられます。大事なのは、皆ある時期、日本一や世界大会を目指して、一生懸命に競技をしていた経験の持ち主であることです。

 自分自身が日本一には届かなくとも、所属チームが全日本常連のトップチームだったり……、あるカテゴリーで地域の頂点に立っていたり……、中学・高校で全国クラスの強豪校だったり……、大学・社会人のトップチームだったり……、そしてプロを目指していたり……。実際には「自分が頂点に立つ」より、「頂点のチームでプレーする」ことのほうがたいへんなことも、この本を読んで下さってわかって頂けるとうれしいです。

編者の期待どおり、チームの内情や自身のこころの内をそのまま暴露してくれています。
「きれいごと」に書き直したりは、決してしていません! すべて本物です。結果として、総勢十四名の著者メンバーの背景や現状の多様性はもちろん、種目や年代を超越した、かなり珍しいエピソード集となりました。

 
 なにはともあれ読んでみてください。

 ホンモノを知りたい方こそいらっしゃい、です。ちょっと覗いてみたい方も大歓迎です。彼らの真のスゴさと、理不尽に見えるエピソードの背景にある意味を存分に味わってくださると、アスリートの存在が、かれらの一挙手一投足が、違って見えるはずです。

 では、また、のちほど。

版元から一言

《実録エピソード: 69話》
《元アスリート 14人がささやくナイショの話》
《マジメに語られる ウソのような現実》


 この本は純粋にオモシロイです! 
 そして、読後はじんわりと、人間の深みと可能性に畏敬の念さえ覚えます。

 最初は「ちょっと覗き見」の気持で頁をめくってください。
 衝撃的な出来事、抱腹絶倒の逸話の行間に、かれらの日常に滲み出ている生き様のすさまじさや、理不尽に見えるエピソードの背景にある意味を存分に味わって下さると、アスリートたちの存在が、かれらの一挙手一投足が、違って見えるはずです!!


★ 泣き笑いで語る「本音」
★ 胸があつくなる「勇気と決断力」
★ そして一筋縄ではいかない「人間模様」

―― 美しく燃えた青春の炎が 今よみがえります

著者プロフィール

中島 登子  (ナカジマ トウコ)  (

1982年、日本体育大学大学院体育学研究科修了。
鹿屋体育大学助教授、浜松大学・常葉大学大学院教授を経て、現在、溪蓀塾臨床心理研究所主宰。

女子ソフトボールでは、選手・指導者として優勝多数。当時の両雄である日本体育大学と髙島屋(10年連続全日本覇者)に籍を措く。
全日本プレーヤー経験から、アスリートの深層心理に啓かれ、引退後、河合隼雄氏在職中の京都大学に内地留学、岡田康伸氏・山中康裕氏に師事する。日本臨床心理身体運動学会創立。

現在、夢分析家として心理臨床活動。舞台芸術やトップアスリートとも関わっている。
臨床心理士。日本臨床心理身体運動学会 副会長。

編著に『心理療法の第一歩』〔創元社,2017年〕、共編著に『スポーツ学の視点』〔昭和堂,1996年〕、『揺れるたましいの深層』〔創元社,2012年〕がある。共著・分担執筆に『身体教育のアスペクト』〔道和書院,1993年〕、『コーチングの心理Q&A』〔不昧堂出版,1998年〕、『スポーツ心理学事典』〔大修館書店,2008年〕ほか。

中島 郁子  (ナカジマ フミコ)  (巻頭言・題字

筑波大学大学院/剣道/奈良県
 
高校総体優勝、九州選抜優勝(阿蘇高校)、第1回学生東西対抗出場、全日本女子学生選手権出場、全日本女子学生剣道優勝大会ベスト8(浜松大学)、全日本選手権、全国教職員、国体出場(新潟県)

現在: 新潟医療福祉大学助教/臨床心理士

高木 紀子  (タカギ ノリコ)  (挿画

NPO法人地域生活応援団あくしす理事長
コミュニケーションサポートセンターふくふく代表

保育士・言語聴覚士・介護福祉士・臨床心理士

山本 幸代  (ヤマモト サチヨ)  (挿画・分担執筆

浜松大学大学院/剣道/熊本県 
全日本女子学生剣道優勝大会優勝(鹿屋体育大学)
 
現在: NPO法人K-son's Partner/臨床心理士

上記内容は本書刊行時のものです。