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取引情報
ハンターギャザラー
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2018年11月5日
- 書店発売日
- 2018年11月7日
- 登録日
- 2018年10月9日
- 最終更新日
- 2019年1月8日
紹介
獲物を捕り料理する、木を伐採し石を積み家にする、モチーフを集め絵画にする。ハンターギャザラー(狩猟採集民)として人間は、自然を人間界へ引きずり込む方向のみへと文化を発展させてきた。この〈原型〉をいかに解体、転換できるか。
喰う動物たちの姿を描いた幅8m×高さ6mのカービング(板彫り絵画)、東北で害獣駆除された動物たちの毛皮と山脈の空間「ドリーム ハンティング グラウンド」などの新作を収録。
目次
ロンドンのカレー屋で 村井まや子(対談)
木枠のなかで宗教を想う 江川純一
かたどる 三浦佑之(対談)
かかとに棲む狼
呪文/山に食べられる/竜巻/毛皮/啼き声/トンビ/刺しては縫う物語/宝と棺/海にのまれ/見る人よ何を見ている/1といっぱい/大切なことは言葉にしない
地球にぶたれる
ハンターギャザラー
Hunter Gatherer
展覧会記録
作品一覧
前書きなど
私はいつもエネルギーのことを考えています。
絵でも彫刻でもなんでも、ものづくりは、バラバラだった素材や思考が完成に近づくと、途端に世界が閉じて保守的になり安定をしはじめます。そこで私の場合、あえて完成間近のものに、異質な裂け目のようなものを穿って不安定にさせ、大きくバランスを崩します。ドローイングなら邪魔な線を加えるか、もしくは重要な部分を消し去るとか、絵の天地を逆転するとか、台無しになるような無慈悲なことをしてしまいます。なぜなら、その不均等を埋めようと、作品の深部に一気に爆発的なエネルギーが興り、それが今の安定した次元を突き破り、変容を遂げようとしてくれるからなのです。制作の博打が毎回繰り返され、エネルギー変換を経て作品はさらに強度を持ち完成へと向かいます。
そんなまるでダム発電のようなことが、日々の制作過程で起こっています。(後略)
上記内容は本書刊行時のものです。