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遊園地と都市文学 坪野 圭介(著/文) - 小鳥遊書房
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遊園地と都市文学 (ユウエンチトトシブンガク) アメリカン・メトロポリスのモダニティ (アメリカンメトロポリスノモダニティ)

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発行:小鳥遊書房
A5判
296ページ
上製
価格 3,200円+税
ISBN
978-4-86780-040-9   COPY
ISBN 13
9784867800409   COPY
ISBN 10h
4-86780-040-6   COPY
ISBN 10
4867800406   COPY
出版者記号
86780   COPY
Cコード
C0098  
0:一般 0:単行本 98:外国文学、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2024年3月29日
書店発売日
登録日
2024年1月25日
最終更新日
2024年4月1日
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書評掲載情報

2024-05-18 日本経済新聞  朝刊
評者: 都甲幸治(早稲田大学教授)
2024-05-18 日本経済新聞    朝刊
評者: 都甲幸治
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紹介

遊園地という磁場が生み出した
世紀転換期のアメリカ文学
コニーアイランド、シカゴ万博、そして街灯や路面電車、集合住宅、摩天楼などは、急激に発展した産業都市に住む人間に何をもたらしたのか? 
クレイン『街の女マギー』発表の1893年から、モダニズム文学の成熟を印象づけるフィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』発表の1925年までを「遊園地の時代」と捉え、産業都市に生きる人間を規定する文化/環境/身体の相互作用を透徹する。

目次

はじめに:二〇世紀転換期の遊園地


◉序 章 遊園地のモード:マリエッタ・ホリー『サマンサ、コニーアイランドとサウザンド・アイランズへ行く』

『サマンサ』と遊園地の時代
本書の目的
遊園地のモード① 「文化」―都市生活への娯楽の浸透
遊園地のモード② 「環境」―有機体としてのメトロポリス
遊園地のモード③ 「身体」―ドタバタとセンセーショナリズム
本書のキーワードと構成―モダニティとリズム

◉第一章 街灯とキャラクター :T・S・エリオット「J・アルフレッド・プルーフロックの恋歌」

ガス灯と電灯
「J・アルフレッド・プルーフロックの恋歌」における都市と刺激
漫画的な身体
映画的な空間
遊園地的な都市
道化というキャラクター

◉第二章 乗り物とプロット:シオドア・ドライサー『シスター・キャリー』

馬車・鉄道・電車
『シスター・キャリー』と運動
機械装置①―ロッキング・チェアー
機械装置②―列車、馬車、エレベーター
機械装置③―観覧車、ローラーコースター
機械装置④―劇場、都市
機械装置⑤―自転車

◉第三章 集合住宅とオーディエンス:スティーヴン・クレイン『街の女マギー』

テネメント
クレイン、行楽地、見ること/見られること
『街の女マギー』と演劇性
演劇的な振る舞い―「見られること」への呪縛/空虚な道徳
劇場のオーディエンス―バワリーの特殊性
テネメントのオーディエンス―建築の特殊性
視線の地獄への抵抗―マギーとジミーの「降板」
『街の女マギー』という小説のオーディエンス

◉第四章 高層ビルとスタイル:カール・サンドバーグ「摩天楼」
摩天楼
摩天楼と怪物
サリヴァンとサンドバーグ
サリヴァンの摩天楼―失われた構想
サンドバーグの「摩天楼」―流動する有機体
サリヴァンとサンドバーグの「環境」―リズムとスタイル
摩天楼・環境・社会

◉第五章 遊園地とナラティヴ:スコット・フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』
遊園地
ラーマン版『ギャツビー』と強調される遊園地
ヴォードヴィルから遊園地へ―大衆文化を模倣する『ギャツビー』
「家」=パヴィリオン
「車」=アトラクション
スペクタクルとしての遊園地と戦争

終 章 遊園地のリズム:W・E・B・デュボイス「プリンセス・スティール」
「プリンセス・スティール」とデュボイスのリズム
リズムの感取―主体・反復・ズレ
都市の音楽とリズム
遊園地の愉しみ

引用文献
あとがき
索引

著者プロフィール

坪野 圭介  (ツボノ ケイスケ)  (著/文

1984年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、和洋女子大学国際学部助教(2024年4月より准教授)。専門はアメリカ文学・文化。共著に、Finisterre II: Revisiting the Last Place on Earth(Waxmann, 2024)。訳書に、ホイト・ロング『数の値打ち――グローバル情報化時代に日本文学を読む』(共訳、フィルムアート社、2023年)、パトリシア・ハイスミス『サスペンス小説の書き方――パトリシア・ハイスミスの創作講座』(フィルムアート社、2022年)、エミリー・アプター『翻訳地帯――新しい人文学の批評パラダイムにむけて』(共訳、慶應義塾大学出版会、2018)、ベン・ブラット『数字が明かす小説の秘密──スティーヴン・キング、J・K・ローリングからナボコフまで』(DU BOOKS, 2018)、デイヴィッド・シールズ&シェーン・サレルノ『サリンジャー』(共訳、KADOKAWA、2015年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。