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感情的な日本語
ことばと思考の関係性を探る
- 初版年月日
- 2024年2月
- 書店発売日
- 2024年2月26日
- 登録日
- 2024年1月10日
- 最終更新日
- 2024年2月7日
書評掲載情報
2024-05-19 |
読売新聞
朝刊 評者: 岡本隆司(早稲田大学教授・歴史学者) |
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紹介
日本語の中にどっぷりと浸かってきた私たちは、ほとんど意識することもありませんが、これほど変わった言語など、いったい世界のどこにあるというのでしょうか。(…)
使用する言語が何語であるかによって、その人の感性も知性も、そこに形成される思考もすべてが大きく変わってきます。そうした次第は、第一章からすぐさまお話ししてゆくつもりですが、いずれにしても、言語が私たちにとってどれほど重要なものであり、それに関する知見を深め、それに習熟することがどれほど大切であるのか、このことを本書の全体から感じとっていただければ幸いです。
それについては、昨今の「ChatGPT」など「生成AI」の発達により、やがて各言語間の障壁もなくなり、文章の作成もおまかせできるようになるだろうとバラ色の未来を考える向きもあるようですが、それはとんでもない思い違いというもの。もちろん、こうした新しいツール類にはいろいろと便利な使用法があり、時にAIから表現を学ぶこともあるでしょうが、つまるところ、文章をおまかせにすれば、思考そのものをおまかせすることになり、結局は「自分の頭で考えない」クセをつけることになるでしょう。すでにして自力で「考える」まえにネットで「検索する」ことを身につけてしまった現代人にとって、「おまかせ」は「思考停止」の終着点でしかありません。
さて、そうならないためにも、私たちはまずもって、思考と言語とがどのように関係しているのか、そのあたりのことを明らかにしておかねばなりませんね。では早速、言語について問うことから始めましょう。
プロローグ「日本語はおもしろい」より
目次
プロローグ 日本語はおもしろい
第一章 日本語が見せる世界とは
第二章 日本語はほのめかす
第三章 日本語は惑わせる
第四章 日本語は拡張する
第五章 日本語は交雑する
第六章 日本語はつねに顔つきを変える
第七章 日本語の未来に向けて
エピローグ 「感情的な日本語」とは何か?
上記内容は本書刊行時のものです。