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金は払う、冒険は愉快だ
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2023年9月13日
- 書店発売日
- 2023年9月13日
- 登録日
- 2023年5月10日
- 最終更新日
- 2023年9月12日
書評掲載情報
2023-11-04 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 笈入建志(往来堂書店店長) |
2023-11-04 |
朝日新聞
朝刊 評者: 小澤英実(東京学芸大学准教授・米国文化) |
2023-10-26 |
週刊文春
11月2日号 評者: 戌井昭人 |
2023-09-29 |
リアルサウンド ブック
評者: 杉江松恋 |
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紹介
「俺はこの町で一番頭が悪く、なんのコネやツテもなく、やる気も金もないクソみたいな道具屋だ」
関西某所のとある古道具店。その店主は、かつてブログが登場する以前のインターネットで多くの読者を魅了した伝説のテキストサイトの著者だった――中卒、アングラ商売、アルコール依存症、ホームレスなど破格の経歴をもつ道具屋店主による、金と汗と汚物と愛にまみれた“冒険”の数々を、唯一無二の文体でつづった痛快私小説。
「俺だけのルールがある。俺専用のやつがな。誰だってそうだろ? 俺たちは世界のすべてを全員で共有してるわけじゃない。たまに交錯したり、部分的に共有してるだけだ。だから自分の世界を生きるのには、自分だけのやり方がいる。他のやつのやり方じゃダメなんだ」
【推薦】
古物のみならず人間の本質を見抜く確かな目。群れない。他人の評価に無関心。
クソをクソのまま描く作者の口の悪さと無類の筆力に圧倒された。
――こだまさん(作家)
溢れ出す悪態、自分流儀の厳守、ときに逡巡なき暴力、そして猫。ハードボイルドさながら、古道具屋の日々をタイトなビートで描く、こんなクールな「業務日誌」が、かつてあっただろうか。
――books 電線の鳥 原山聡矢さん
世間、社会そして自分自身に対して悪態をつきまくりですが、その底にある優しさや愛、その在り方が滲んでいて読みながら愛おしくなってくるから不思議です。この人に後始末をしてもらえるなら成仏できそう。
――湘南 蔦屋書店 八木寧子さん
三途の川を渡れない品々を汗みずくでかき集める因果な稼業の秘密を川井さんは見事に物語化してしまった。漂泊の果ては乱暴で温かい世界だ。
――平井の本棚 津守恵子さん
川井さんの言葉ざまが好きだ。ロクでもないし、本物だ。というか、マジで面白い。噓じゃない。残念ながら、最高だ。川井俊夫を読まないという選択肢があるひとが羨ましい。ぼくにはなかった。ありえなかった。
――紀伊國屋書店 国分寺店 猪股康太さん
この「途方もなくデカい肥溜め」という世界の中で、何かを、誰かを、見つけたいと思っているあなたへ。
――BOOKS青いカバ 小国貴司さん
読み始めは荒々しい言葉に少し身構え、自分には縁のない世界だな…なんてことを思っていました。読み進めていくうちに何だか憎めない、さらには愛おしさすら感じてしまう不思議な魅力がありました。破天荒な人生を歩んできた川井さんにしか書けない唯一無二の作品。すでに次作が待ち遠しくすらあります。
――紀伊國屋書店 吉祥寺東急店 徳光のぞみさん
目次
朝の七時三十分に携帯電話が鳴る…
世界というのは誰のどんなものでも複雑だ…
店のシャッターがバラバラの木っ端微塵になったのは…
店の扉を開けて、誰か入ってくる気配がした…
宅配便屋の倉庫の仕事は日銭を稼ぐのに一番簡単な方法だ…
こいつについては話すと長くなる…
道具屋というのは秘密の多い商売だ…
こいつは詐欺師のジジイだ。間違いない…
「十二月十三日に真鍮のイスを買った母娘、連絡求む」…
男の名は延倉という…
「あれは、どういう人の作品?」…
呪いというのは悪意を具現化したものだ…
今じゃ自分でも信じられないが、俺には会社員の経験がある…
赤いネオンで縁取りされた十字架が夜空に浮かび上がって見える…
上記内容は本書刊行時のものです。