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第2回 今野書店「コンノコツウシン」

前回は、書店フリペを紹介する連載の初回に取り上げるにはやや異色というか、ちょっと変化球に寄り過ぎていたかもしれない(でも、滅法おもしろい)フリペをセレクトしましたので、今回は、正統派の書店フリペをご紹介したいと思います。
 

複数の新刊書店・古書店を抱え、中央線沿線のなかでも特に本好きに人気の高い街、西荻窪。JRの駅を北口側に出ると、目の前をバス通りが走っています。通りを左のほうに少し歩くと、今野書店のすてきな外観が目に飛び込んできます。

昭和42(1967)年創業の同店、以前は同じ通りのもう少し先にあったんですが、2011年に現在の場所に移転、リニューアルオープンとなりました。以前から街に溶け込んだすてきなお店でしたが、改装後の同店はさらにパワーアップ。グリーンを基調にした外観、控え目だけど暗すぎない落ち着いた照明、アクリルを部分的に使った什器、見やすいレイアウト、ふだん使いのお客さんはもちろん、ちょっとうるさめの本好きも満足させてくれそうな品ぞろえ。駅前本屋さん、町の本屋さんの理想形のようなお店になっています。入り口が別になっている、地下のコミック売り場の充実もうれしいところ。

その今野書店で発行されている書店フリペが「コンノコツウシン」。A4の用紙を四つ折りにした文庫サイズで、クラフト紙にスミ(黒)1色で刷られています。お店のフェアやイベント、売上ランキング、おすすめの新刊など、お店を利用するお客さんが必要とするであろう、店と本に関する情報が、ぎゅっと詰まっています。

情報量は多いんですが、紙面レイアウトがすぐれていて読みやすいので、窮屈な感じがしません。表紙もしゃれていて、店頭で目にすると思わず手にとりたくなります。これからフリーペーパーを始めたいと思っているという書店員さんがいたら、お手本としておすすめしたくなるような、まさに書店フリーペーパーの王道を行くような内容と造りとになっています。

発行は月刊。レジに置いてありますので、同店でお買い物の際は、もらって帰るのをどうぞお忘れなく。

コンノコツウシン

 
発行店:今野書店 東京都杉並区西荻北3-1-8
発行頻度:月刊
 
●Googleマップ 「本屋フリペの楽しみ方」掲載書店
 

sorainu_ico空犬太郎(そらいぬたろう)
編集者・ライター。主に新刊書店をテーマにしたブログ「空犬通信」やトークイベントを主催。著書に『ぼくのミステリ・クロニクル』(国書刊行会)、『本屋図鑑』『本屋会議』(共著、夏葉社)、『本屋はおもしろい!!』『子どもと読みたい絵本200』『本屋へ行こう!!』(共著、洋泉社)がある。
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