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なんだったのだ9月

 悩ましい。何もかもが悩ましい。
 いったいどうなっているのだ。二人しかいない出版社なのに、新刊が6冊ってどういうことだ。
 なぜか仕事がふきだまって、一挙に発刊がだんごになることが数年に一度ある。

なべたいのに、何故かなべられない。文字通り腕力だけで乗り切ってきた、計画性とは無縁の小社なのだ。
 仕方ない、9月は決算でもあったから、社長が赤字を減らすべく頑張ったのだ。

 もはや細かなことは思い出したくない。でもせっかくの版元日誌なので、人生の記憶にも残るだろうトピックを一つだけ披露させていただく。
 8月の熱い制作期間を経て、9月初旬に出来上がるはずの納品の連絡がなく、私は1週間やきもきしていた。印刷所のカピバラに似た営業の男性と連絡はとれるけど、「コロナだ、台風だ、現場がバタついている」と言って、確としたことを言ってくれない。発売日は迫るのに、もろもろの出荷のだんどりができないではないか。
 私の不機嫌さを見かねた社長が本社の工場に電話してくれ、驚きの事実が発覚。なんと10日前に校了した最終データが、印刷所のサーバーにそっくりそのまま、何もされずに放置されていたというのだ。営業が伝票を放置し、工場では気づかなかったという。
 ──茫然自失。我が人生でこういうことが起こるとは思いもよらなかった。
 心血そそいだデータが放置されていたというのもショックだけど、その前の夜なべ仕事はなんだったのだ。そんな時間があるなら、もう一度見返したかったし、もしこれで誤植でもみつかったら悲しすぎる。
 結局、発覚から2週間遅れで本は出来上がり、いまだに心労の余波でぐったりしている。

 因果な商売である。
 肩こり、目こり、腰痛、お尻も痛いし、寄る年波で回復も遅い。
 悪夢も見る。とんでもない校正ミスが発覚する夢など直接的なものもあるが、今朝の夢は、国際会食にトランプ大統領が私のせいで到着が遅れ、激怒される夢を見た。何を象徴しているのか分からないが、ドキドキしながら目が覚め、本当に疲れる。

 最近の唯一良かったことは、7月に出した写真集『九州・沖縄の巨樹 遥かなるいのちの旅

が好調なことである。A4変型の大型本で本体4000円の、決して買われやすい本ではないけれど、巨樹というのは人を惹きつけるものらしい。大いなるものに私もいだかれたい。植物は物も言わないし、目にも優しい。たまに開いて癒されている。

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