版元ドットコム新年会
はじめまして、ガイアブックス営業企画室の栗原孝太と申します。
1月22日(水)に、はじめて版元ドットコムの新年会に参加しました。
当日は日販の古幡瑞穂様が特別講師として登壇されて、取次の現場的視点から見た出版業界のあれこれを講演してくださいました。私が一番印象に残っている議題は、資金繰りなどの問題から多くの出版社が新刊の取次搬入を毎月23~25日に行うことによって、書店への配送業務量が偏ってしまっているという出版輸送の問題についてです。弊社でも、どこか慣例的に25日頃に取次へと新刊の初回搬入を行っていました。今後は月初搬入へと改め、新刊業量平準化に少しでも貢献できればと思います。そして、これまで新刊などは書店に並んだ状態でしか目にしていませんでしたが、実際に書店へと並ぶまでに多くの人が関わっている(物流的に)ということをも今回の講演会で再認識しました。当然、頭では理解しているつもりでしたが、実際に配送をしている人の写真などを見ることによってよりリアルに現在の配送過多、返品過多といった配送問題を是正しなければならないと思いました。この業界に入ってまだ1年に満たない私には、その仕組みの複雑さ、長年の慣習の不思議さに驚くことばかりでしたが、今回の講演会は大変勉強になりました。ときに緊張感すら感じるほどの白熱した議論にもなりましたが、出版社も取次も、そしてもちろん書店も「本を届けたい」という気持ちは一緒なはずです。三者で手を取り、補い合いながら一枚岩になって少しでもたくさんの人に本を届けていければいいなと思います。今回の新年会では、自分が普段考えている視点とは全く違った角度からの意見などを持っている人が非常に多くとても刺激になりました。こういった多くの出版社が実際に会って意見を交換できるという場はとても貴重だと思います。今回、たくさんの方とお話ししましたが、皆それぞれ出版という仕事に対してとても熱い想いをお持ちでした。きっと出版に携わる人の数だけそれぞれ出版に対する考えや想いがあり、その想いが現在の出版業界を支えているのだと思います。抜本的な変革も必要ですが想いと小さな取り組みも大切です。
そんな風に改めて思った版元ドットコム新年会でした。