モヤモヤに効く本、あります
はじめまして、タバブックスの碇と申します。ひとり出版社として取り上げられることも多かった弊社ですが、昨年6月にわたしが転がり込み、この2月にはライターで『生活考察』編集人の辻本力さんが外部役員に就任されたため、さんにん出版社になりました。よろしくお願いします。(ちなみに代表宮川は2017年の版元日誌に「大きくしなければいけないか」と寄稿していましたが、結果的に大きくしているようです)
かんたんに「タバブックスとわたし」について語らせてください。2017年3月に9年間勤めた会社を辞めて少しの間無職だったのですが、その時期のモヤモヤした気持ち、いいようのない不安を痛快に吹き飛ばしてくれたのがタバブックスの本でした。タイトルで惹かれた『あたらしい無職』
では、そのころ自分にとってタイムリーだったハローワークあるあるにジワリ。これまたタイトル買いの『バイトやめる学校』
では、資本主義の人たちから遠ざかって自由に生きる方法を学びドギャンと元気に。そして極めつけの『はたらかないで、たらふく食べたい』
では、もう最悪どうにもならなくなったら実家帰ればいいだけの話だね、好きにやろう! とそれまで自分をしばりつけていたものがひとつひとつ解かれていくような思いになり、そんな力のある本を出しつづけるタバブックスのことがかなり気になっていました。新刊が出ると聞けばなるべくお気に入りの本屋さんに買いに行ったり(無駄なこだわり)、出版記念イベントに参加するだけでは飽き足らず自分のウェブマガジン(「温度」と言います)にレポートを載せてみたりしていたので、その会社に入ることができたのは願ってもない幸運! なのですが、あらゆる面で力不足を痛感し落ち込むことも少なくない日々だったりもして。…いかん、暗くなってしまう! ひとつずつがんばるしかないので、そこはおいておきます。
それはともかく、「良いと思う本を売る」というシンプルさ、うそのなさ、本当にストレスがない! その点は体と心にいい仕事です。というのも、長く在籍した取次会社では、ハンディターミナルで本のバーコードを読み込み「ピー」という音が鳴ったらそれはもうランク外なので返品しましょう、とか、この本をこの期間中に売れば一冊いくらの報奨金が付きますよ、とかその手のことばかりを仕事にしていたので、同じ本の業界とは言えこれはもう完全に別世界なわけなのです。そこにかんしてはいま本当に、モヤモヤがなく健康です。
ストレスから解き放たれたわたしが次にすべきことは、もっとひろくタバブックスの本を知ってもらうにはどうするか考えることなのですが、ここはまだまだ課題だらけですね。ツイッターやフェイスブックの更新をまめに行っても、結局そもそも興味のある人にしか届かないのがSNS。以前ナナロク社の村井さんがイベントで「SNSを超えたい」とおっしゃていましたが、本当にそれ。弊社の本は、本好きのみなさんはもちろんのこと、過去のわたしがそうだったように、はたらくことや生きることにモヤモヤしている人にひろく効くはずなのです。いま話題の総務省統計局調査によると、25~34歳の労働人口(わたしの思うモヤモヤが加速してくる年ごろ)は2015年時点で1120万人らしいので、
(https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/index1.pdf)発行部数的におかしいですね。まだまだ行けますよね。ああ、モヤモヤした人たちに会いに行きたい。そして本をすすめたい。
と、モヤモヤにウズウズしているわけなのですが、とり急ぎこんなイベントがあるのでご紹介を。2/21(木)清澄白河のリトルトーキョーで、代表の宮川とお酒を飲みながら気軽に悩みを語り合う会を開催します。題して「悩み、うざいナイト」! これは年に二回発行している『仕事文脈』の最新号vol.13
の特集「悩み、うざい」にちなんだものです。悩みってなかなか打ち明ける場がないけれど、いざ口に出してみるとそれだけですっきりして不思議と心が軽くなったりしますよね。モヤモヤを抱えたあなた、ぜひ遊びに来てくださいね~。もちろん本も取り揃えておりますよ~。詳細はこちらをご覧ください!
https://shigoto100.com/event/20190221