「ふつう」のレベルが高い「瀬戸内」
はじめまして。
瀬戸内人の須鼻美緒(すばなみお)と申します。
私たちは、もうすぐ4年目を迎える、
香川県高松市にある小さな出版社です。
季刊で発行している『せとうちスタイル』を中心に、
地域デザイン学会の学会誌『地域デザイン』をはじめ、
瀬戸内、ローカル、ブランディングなどをテーマにした本を出版しています。
私自身は10年ほど東京の出版社でデザイン書の編集や
版権のコーディネートをしていましたが、
瀬戸内人が設立されたのとほぼ同時に香川に移住しました。
はじめての地方での暮らしに慣れる間もなく、
先輩たちに連れられて『せとうちスタイル』の取材に
同行する日々がはじまりました。
穏やかな海を行き来する船で、島から島へアイランドホッピング。
瀬戸内の美しい海と島の風景に毎回感動しながら、
島に住んでいる人のあたたかさや、島を愛する人たちの熱に触れる毎日。
お土産にと、おいしい柑橘や魚介類をいただくこともしばしばありました。
瀬戸内エリアに暮らすふつうの人のライフスタイルを
ていねいに伝えていく。記録として残していく。
それが『せとうちスタイル』のコンセプトです。
何年取材を続けてきても、瀬戸内の人たちにとっての
「あたり前の風景」や「いつもの食卓」、「日常のおもてなし感覚」
といった「ふつう」のレベルの高さに慣れることはありません。
先日『ニューヨーク・タイムズ』紙が発表した
2019年に行くべき旅行先として瀬戸内の島々が選ばれました。
そして、2019年4月26日から11月4日まで、
4回目となる瀬戸内国際芸術祭が開催されます。
これまでの20年とこれから先の20年。
瀬戸内は大きく変わっていくことでしょう。
でも、瀬戸内の「ふつう」はきっと変わらないんじゃないかと思います。
変わらないもの、変わっていくものを体験しに、
2019年はぜひ一度、瀬戸内に足をお運びください。
その旅のお供には『せとうちスタイル』をどうぞ。
1/25発売の最新号、Vol.8は絶賛発売中です!