営業担当の私語り
初めまして。DU BOOKSで営業を担当しております山中 雄也と申します。
DU BOOKSとしては、過去に何度か版元日誌に記事を投稿しておりますが、わたしの投稿は初めてとなります。
DU BOOKSは音楽と映像作品を中心とした版元で~、という決まり文句から始まろうとも思ったのですが、せっかくの初めての版元日誌ですので、わたし自身の話に少し幅をいただこうかなと思います。
2023年11月に株式会社ディスクユニオンへ入社し、DU BOOKSの営業として勤務をはじめてちょうど2年たちました。出版業界に携わるのは初めてのことで、これまでは体操教室の指導員、小学校の臨時教諭、イベント企画・運営、小・中学校のICT活用コンサル&支援と、まったく畑違いの職種についておりました。長年小学校の教員になることを目指していたこともありますので、基本的には教育業界に近いところで職歴を重ねておりました。出版業界へ飛び込む決断は、わたしの短い半生をふりかえってみても、大きなチャレンジであったと感じています。
そもそも30代後半を迎えて(昭和最後の年代です!)、なぜ故このような挑戦に踏み切ったかという話ですが。当初はどうしても出版業界に入りたいという思いではなかったのです。プライベートでは長年音楽活動を続けており、ディスクユニオンへは毎週のように通っていました。今でこそ仕事以外でユニオン店舗に足を踏み入れる機会は減ってしまいましたが、音楽活動はまだまだ現役です。
前職で携わっていたICT活用コンサルは、言ってしまえば小・中学校の先生や教育委員会に対する営業職でしたので、営業であればスキル面は何とかなるだろうと考えていました。ちょうど転職を考えていた時期にDU BOOKSの求人を目にし、ディスクユニオンで働くチャンスだ!と半ば勢いのみで応募に踏み切った結果、出版業界の門戸をたたくこととなりました。
本よりも音楽への思いが先行している、ある種不純な動機で出版に携わる形でしたので、長年積み重ねられてきた出版の歴史や、先達の思いによって整備されてきた制度など、業界外で働いていた人間には知らないことが多く、実務の稼働がはじまっても勉強の毎日でした。出版業に携わってまだ2年ですので、日々勉強をつづけて、出版営業としてさらに精進していきたいと思っております!
書店にうかがって日々営業をしているわけですが、この仕事をはじめて1つ気が付いたことがあります。それはわたしが音楽に近しいレベルで本が好きであるということです。平台に並んでいる新刊をみると、つい足を止めて眺めてしまいます。書店員さんに営業トークを重ねて、1冊でも多く店頭に本を置いてもらうことがわたしの仕事ではありますが、トークの枕に振った雑談からおもしろそうな本を紹介してもらい、つい購入して退店することもしばしば。気が付くと自宅の書棚があふれるほど本が増えてしまいました。思えばP・K・ディックやダグラス・アダムスのSF小説や、H・P・ラヴクラフトや京極夏彦のような怪奇な小説を好んで読んでおりましたので、元来読書が好きな性分ではあったと思うのです。仕事にするまで気が付かなかったというだけで。
最初のうちは覚えることも多く、またこれまでの経験を生かす術がなかなかつかめず、四苦八苦する毎日でしたが、おかげさまで好きなものに囲まれて仕事をしていると、苦しい思いやつらい思いも薄れていくような気がします。たとえ仕事でも書店に行くとワクワクしますし、この好奇心いっぱいの思いを少しでも読者に届けられたらなと日々努めております。
余談(しかしていない)ですが、今年の初めから新しくバンドに加入しました。うれしいことに関東圏以外でもライブをする機会が多々あるのですが、そうするとつい足がその土地の書店に向いてしまいます。なかなか仕事で出張に出る機会もないため、プライベートを利用していろいろな書店へ出向けるのはとても楽しいですし、勉強になります。2026年は北海道や大阪、四国など、様々な土地に行けそうなので、各地の書店に足を運び、営業としての知見をさらに増やしていけたらなと目論んでおります!
少し幅をと言いながら、長々と自己紹介をしてしまいました。せっかくいただいた機会ですので、弊社の新刊から推し本を紹介したいと思います。
2025/11/4発売
『インディ・ポップ・レッスン ディスクガイド』
多屋澄礼[編著]
10年前に刊行されたTwee Grrrls Club『インディ・ポップ・レッスン』の第2弾。「インディ・ポップ」というくくりながら、掲載されているアーティストはClairo、The Lemon Twigs、The Linda Lindasなど、個々のバンドのジャンルは多種多様。紙面はカラフルでガーリーな印象ですが、インディーシーンが好きな方ならきっとツボにはまる一冊です。
Punkspring2024で出番朝イチのThe Linda Lindasを観たのですが、幕張メッセの超大なステージとフロアを、10代のあふれるエナジーと笑顔で掌握する彼女たちがまぶしくて。感動を誘うような曲調は手持ちのナンバーには一切ないのに、なぜだか涙が我慢できませんでした。
そんなThe Linda Lindasも掲載されている『インディ・ポップ・レッスン ディスクガイド』。ぜひご一読ください!
