初めてづくしの1年8か月
弊社は2020年12月に書籍『映画広告図案士 檜垣紀六 洋画デザインの軌跡』を発行し、2021年1月から一般販売を開始しました。
映画の本、しかも税込価格9900円という商品にも関わらず、半年あまりの間に2回増刷を行い、現在第3刷が好評発売中です。
思い返せば、このプロジェクトが本格的に動き始めたのが2019年の11月。それから2年弱の間に、今まで経験したことのない、本当に様々な出来事がありました。
今回は書籍制作の中で最も印象的だった「クラウドファンディング」と「メディア掲載」の話を書かせていただきます。
何か皆さまの参考になるようなことがあれば良いのですが、まったく無いかもしれません。
なお書籍の詳細については弊社の商品ページ(http://stingray.co.jp/store/higaki_kiroku.html)をご覧ください。
●クラウドファンディング
映画本の売れ行きはどんどん落ち込んでいて、本書のような企画はなかなか実現できないのが現状です。
正直、どの程度売れるものか皆目見当もつきません。そこでクラウドファンディングで資金を調達することになりました。
生まれて初めてのクラウドファンディングです。
いくつものサービスがありますが、様々な条件で検討した結果、映画・映像系の案件が多いMotionGalley(https://motion-gallery.net/)を利用することにしました。
製造費の試算を行い、そこから目標支援額を決め、支援額別のリターンを検討し、クラウドファンディング用のページを作成し、2020年2月からクラウドファンディングを開始しました。
クラウドファンディング周知のため、マスコミにプレスリリースをメールで送信しました。また「クラウドファンディング実施中」のチラシを作成し、映画館を中心に配置していただきました。
媒体で取り上げていただいたこともあり、最終的に目標金額400万円に対して、支援額は800万円を超えました。
これで、より豪華な本を作ることができるようになりました。
●メディア掲載
書籍は2020年12月に無事完成し、まずはクラウドファディングで支援をいただいた方々へ発送しました。さらに関係者への献本も。
そしてすべての発送が完了した2021年1月、いよいよ一般販売を開始したのでした。
販売開始と前後して、様々な媒体に取り上げていただくことができました。
実はこれまでに刊行してきた書籍についても、関係のありそうな媒体に書籍をお送りして取り上げてもらおうとしてきたのですが、新聞や雑誌をはじめ、掲載してもらえることはほとんどありませんでした。
ところが本書に関しては、実に様々なメディアで取り上げていただき、ありがたいことに取材依頼なども多数いただくこととなりました。
■新聞■「朝日新聞」「日本経済新聞」
■雑誌■「キネマ旬報」「映画秘宝」「週刊新潮」「アイデア」「サンデー毎日」「熱風」
■ラジオ■「Otona no Radio Alexandria」「アフター6ジャンクション」「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」
■その他■ネットニュース「よろず~」メールマガジン「ROADSIDERS’ weekly」
また共同通信の方に記事を書いていただいたおかげで、複数の地方紙にも記事を配信(掲載)していただきました。
●最後に一言
クラウドファンディングも生まれて初めてでしたし、これだけマスコミに取り上げてもらうのも初めてです。
さらに著者への取材依頼をこちらで受けるというのも「ああ、編集者してるなあ」と思ったりして、良い経験でした。
ありがたいことに、この後も少しだけメディアへの露出が控えています。
第3刷をもっともっと売らなければなりませんので、改めて書籍『映画広告図案士 檜垣紀六 洋画デザインの軌跡』をよろしくお願いします。