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Fishing Café VOL.64
開高健の釣りと旅
- 出版社在庫情報
- 品切れ・重版未定
- 初版年月日
- 2019年12月
- 書店発売日
- 2019年12月13日
- 登録日
- 2019年10月31日
- 最終更新日
- 2021年9月7日
紹介
「漂えど沈まず」名句に潜む開高健の思い
無垢なツンドラに吹く、鋭い刃のような風の大地、アラスカ。高温多湿、高密度にさまざまな生物が何層にも重なる、南米・アマゾン。産卵のため沿岸にウミガメが大挙する「中米の楽園」コスタリカ。そして青と緑の2色の大地、モンゴルなど……。足掛け20年に及ぶ開高健の釣りは、巨魚、怪魚だけのハンティング紀行ではない。その土地の釣りや魚を語りつつも、辺境地の市場や酒場を訪ね、酒や料理を求めて路地裏を彷徨いながらも、一筋の光明を釣り上げてきた。
開高健の「漂えど沈まず」という名句がある。これは、パリ市の紋章に記された言葉だったという。その言葉を見た開高健は、「パリが誕生してから5~600年の歴史の中で、風にうたれ、波にもまれているにもかかわらず『漂えど沈まず』という一言に見事に要約している」と言及し、「男の本質、旅の本質は、まさにこれだ」と言い切っている。開高健の壮大な釣り旅は、こうした蓄積の上にある。だからこそ、多くの釣り人を奮い立たせたのではないだろうか。
目次
3 ◎巻頭インタビュー ヴァイオリニスト・葉加瀬太郎 父と息子の教科書 BOY'S LIFE
13 ◎特集:「悠々として釣り急いだ」作家・開高健の珠玉の釣り人生
15 ◎両手を縛っても大きい魚を釣って守る
21 ◎釣り、是すべて旅也
27 ◎釣って、料理(つく)って、食べまくった!釣りと食の冒険
31 ◎東京原野で巨匠と冗句・笑句
35 ◎問答無用の究極の釣り談義
39 News of the Fishing Caf'e 常見保彦と日本の釣り
●連載コラム
43 魚食発酵コスモロジー/小泉武夫
45 太公望万歳!/渋沢敬三
47 魚の不思議な生態学/鈴木克美
49 うたぐる釣り人/アーサー・ビナード
51 WATER FRONT GALLERY/村上康成
53 釣人たちの輪舞曲/錦織則政
58 ●釣具、漁具の歴史とその変貌【釣具物語】
63 ●未知との邂逅 高橋幸宏
68 ●フィッシング・カフェ・クラブ Fishing Café CLUB
上記内容は本書刊行時のものです。