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アートの力であなたに笑顔を
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2025年5月15日
- 登録日
- 2025年4月9日
- 最終更新日
- 2025年6月6日
紹介
絵を見たり、絵を描いたりすることは、人の感性を豊かにします。それは認知症の方でも
あっても変わりません。
本書は、アートを一助に認知症の母と娘の日々の取り組みを綴った実践記録です。著者の
大谷こずえさんは90代の認知症のお母さんと一緒にアートにふれることで、毎日を楽しく
過ごす方法を見出しました。
「絵を描く」取り組みとして、美しい色のグラデーションが作れるパステルシャインアー
トや、黒い面を削るとカラフルな線が浮かび上がるスクラッチアートなど、認知症の方で
も無理なく楽しめるアートを紹介。「絵を見る」取り組みでは、一枚の絵を見ながら自由
に語り合う対話型美術鑑賞を、名画の紹介も兼ねながら詳しく綴っています。
「アートの力であなたに笑顔を」をモットーに、「絵を描く」「絵を見る」の両側面から
アート活動を行う大谷さん。その実践記録には、認知症の親御さんと暮らす介護者の方が
笑顔で暮らせるヒントがつまっています。
目次
第一章 認知症の母とのアートの軌跡
第二章 胃がん発覚とアートの力
第三章 認知症で胃のない人と暮らすコツ
第四章 素敵な絆を紡ぐアートの取り組み
第五章 これからの希望・展望
前書きなど
2015年の春、弟がこんなことを言いました。
「最近、おふくろがちょっとおかしい」
あの時から10年の歳月がたった今、母は、私と同居しながらにこにこと暮らしています。
すぐに忘れたり、思い違いをしたりすることも多々ありますが、おむつでもなく、杖も使わず歩け、洋服も自分で着ることができ、基本自立しています。同居、別居、同居をくりかえしながら、母との生活を穏やかにすごせたもとにはアートの力があったと思っています。絵を描いたり、絵を見たりすることは、人の感性を豊かにします。それは認知症の方であっても変わりません。母が認知症になっていなかったら、この人が、こんなにも絵がうまく、絵を見る力があったとは到底気づかなかったと感じています。若い時から、書道を究めた母の別の才能に気づいたことを素直に喜びたいと思っています。私自身がズーと絵にかかわることを仕事にしてきて、その楽しみが母の認知症に良い効果をあらわしていることに気づき、驚きを隠せません。一緒に絵を描くことで、認め合い、心安らかになり、一緒に絵を見ることで、その思いを知ることができる。そう考えると認知症になることも案外悪くないと思わせてくれます。何年か前に親と過ごす生涯時間を計算する取り組みがありました。計算するとあと何日とその少なさに驚かされましたが、実際には、どっぷり一緒の時間を過ごすことになっています。私たちの親世代は長生きなので、結構な時間をともに過ごはじめにすことになるでしょう。人生100年時代といわれ、定年後の長い時間をどう過ごすかが問題になっている今。
「アートは人を救えるか」
そんな壮大なことも考えたりしています。12小学校の時から美術で3以上とったことのない私が、アートをうたうのも面白いですが、その威力を十二分に感じていることも否めません。今回本を書こうと思ったのは、認知症でも楽しく暮らすことができること、そして介護者も一緒に楽しめることができること、その一助にアートがあり、それを実践している親子がいることを知ってもらいたいと思ったからです。90歳で胃の全摘出という大手術もアートの力で乗り切りました。不安で不満な心を落ち着かせてくれたのもアートの力でした。すべての方が絵を好きなわけではないでしょう。でも表現したい気持ちは、だれしも心の奥底にあるのではないでしょうか?そんなアート心に気づいてほしいなあと思います。アートの力であなたに笑顔を。そして自分自身も笑顔になれます。認知症の親御さんと暮らす介護者のかたが笑顔で暮らせるヒントの一つになれば、この上もなくうれしいと思っています。
版元から一言
著者である大谷さんは、1992年からトールペイントを教え始め、2011年にはパステルシャインアートに出会い、講師資格を取得。2014年より埼玉県所沢市にアトリエを構え、パステルシャインアートの講師活動を行っています。お母様の認知症を治してあげたい一心で、2018年に対話型鑑賞プログラム、アートリップの認定アートコンダクターの資格を取得するなどとても精力的に活動されておりました。
「アートの力であなたに笑顔を」をモットーに「絵を描く」「絵を見る」の両側面からアート活動を行なっているとても素敵な女性です。
上記内容は本書刊行時のものです。





