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出版者情報
スピットボーイのルール 人種・階級・女性のパンク
- 初版年月日
- 2021年7月23日
- 書店発売日
- 2021年8月6日
- 登録日
- 2021年6月30日
- 最終更新日
- 2021年7月6日
紹介
「私の身体は私のもの」をスローガンに、1990年代のアメリカで活動し、今日に至るまで世界中のパンクスに影響を与え続ける、メンバー全員女性のフェミニスト・ハードコア・パンク・バンドSpitboy(スピットボーイ)。そのドラマー、ミシェル・“トッド”・ゴンザレスの2016年発表の自伝の日本語版が登場。
ミドルクラス白人男性が支配的なアメリカのパンク・シーンにおいて、チカーナ(メキシコ系アメリカ人女性)として、ミソジニー、セクシズム、レイシズム、暴力に正面から立ち向かい、日本を含む世界中をツアーで駆け巡り、女性の居場所を創造し、またその過程で有色パンクとしてのアイデンティティを探求した、ひとりの女性パンクロック・ドラマーの苦闘の記録。
まえがき:ミミ・ティ・グエン、マーティン・ソロンデガイ(Los Crudos, Limp Wrist)
女性である「私」のパンク―解説に代えて:ERIKO(M.A.Z.E.)
【本書への推薦コメント】
『スピットボーイのルール』は、“トッド”というニックネームで知られていたチカーナ(メキシコ系アメリカ人女性)のドラマーの目を通して見た、90年代のパンク世界への魅力的で核心に迫る旅だ。トッドはライオット・ガールの音楽ではなくハードコア・パンクをプレイすること、またダンスフロアを男性と女性がお互いに尊重し合いながら共有することを主張し、あなたを揺り動かす。このドラマーは、チャチなビートは叩かない。読んで!
―アリス・バグ(The Bags)
私が読む機会を得た中でも、この本は最高のパンク回顧録だ。ミドルクラスの白人男性によって支配されたパンクシーンにおいて、4人の勇敢な女性が、コントロール不可能な山火事のような激しさをもって音を鳴らしたSpitboyの存在を忘れてはならない。ゴンザレスのパンクシーンへの影響と存在感は、有色のラディカルなフェミニストを体現したこと、またベイエリアのシーンにポジティブな変化をもたらしたことで、とりわけ重要だった。彼女のユニークな経験や視点をまとめながら、この回顧録はパンク史の中でも重要な瞬間を伝える。今もなお社会正義と変化を求め続ける人たちにとって、必読の書だ。
―ウェンディ・O・マティック(作家)
ミシェル・ゴンザレスのこのパンクロックの物語は、さまざまなレベルにおいて刺激的だ。アウトサイダー・アーティスト、女性のミュージシャン、それにこれまで未知の領域において自らのアイデンティティを確立しようと模索してきたあらゆる人たちにとって、この本は緻密で、偽りがなく、それに歴史的にも重要だ。明快かつ快活に語られるこの『スピットボーイのルール』は、楽しい読書体験である上に、インターネット以前の時代のDIYミュージックの、歴史的、批評的、そして社会政治的に重要な記録としての役割を担う。
―ジェシー・マイケルズ(Operation Ivy)
目次
バンドはアイデンティティではない
ライオット・ガールのバンドじゃない
白人のクソ女を殺せ
パンク・ポイント
悪の華
The Threat―脅威―
パンクロック・ドラマーの女性版フィル・コリンズ
手を上げて出てこい
黙って演奏しろ
リトルロックへ行く
人種、階級、スピットボーイ
スピットボーイのルール
FishかFugaziか
ピート・ザ・ローディー
私の身体は私のもの
カート・コバーンが死んだ
最高の思い込み
ホームシックの処方箋
サウンドチェック、レズビアンたち、長いセット
荒い生存
日本人になる
スピットボーイ:創造の物語
上記内容は本書刊行時のものです。