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なるべく働きたくない人のためのお金の話 大原扁理(著) - 百万年書房
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なるべく働きたくない人のためのお金の話 (ナルベクハタラキタクナイヒトノタメノオカネノハナシ)

社会一般
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発行:百万年書房
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ20mm
重さ 220g
192ページ
並製
定価 1,400円+税
ISBN
978-4-9910221-2-8   COPY
ISBN 13
9784991022128   COPY
ISBN 10h
4-9910221-2-6   COPY
ISBN 10
4991022126   COPY
出版者記号
9910221   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫僅少
初版年月日
2018年7月
書店発売日
登録日
2018年5月10日
最終更新日
2025年2月6日
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書評掲載情報

2018-08-25 朝日新聞  朝刊
評者: 宮田珠己(エッセイスト)
2018-08-10 週刊ダイヤモンド    08/ 11・18
評者: 渡邉大介
2018-08-10 週刊ダイヤモンド  08/ 11/18
2018-08-10 婦人公論  08/28
評者: 編集部
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重版情報

5刷 出来予定日: 2022-03-30
4刷 出来予定日: 2020-08-25
3刷 出来予定日: 2018-09-25
2刷 出来予定日: 2018-09-05
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紹介

『年収90万円で東京ハッピーライフ』著者の、2年ぶり最新刊!!

「多動力」なんてないし「私たちはどう生きるべきか」と考えるうちに気がつくと昼寝になってしまっているような、そんな弱い私たちの「生存戦略」。
著者が隠居生活の中で、お金と人生についてゼロから考えた記録。将来に不安や心配を感じる人へ向けた、もっと楽に生きるための考え方がこの1冊に詰まっています。
巻末対談:鶴見済×大原扁理「豊かさって何だろう?」

目次

序章 隠居生活のアウトライン
第一章 まずはつらい場所から抜け出す
第二章 落ち着いた生活をつくりあげる
第三章 手にしたお金で、自分はどう生きたいのか?
第四章 お金に対する見方・考え方の変化
第五章 お金と話す、お金と遊ぶ
対談 鶴見済×大原扁理「豊かさって何だろう?」

前書きなど

 はじめまして。大原扁理と申します。
 私は二五歳から約六年間、東京郊外の小さなアパートで隠居生活をしていました。
 隠居生活といっても、落語や講談に出てくるような江戸時代のご隠居さんとは違います。私の場合は、社会との関わりを最小限にして、基本的に週二日働き、年収は百万円以下で暮らす、という感じです。ITや株などの特殊能力もありませんが、親や国に頼ることもなく、普通にハッピーに暮らしていました。

 こういった生活について他人に話すと、「よくそんなんで生きていけるね」という反応が返ってくることも多く、たしかに数字だけでは、私にも無理っぽく見えます(「経済的に」という意味のほかに、「人として」というニュアンスが言外にあることには気づいていますが、とりあえず置いておきます)。
 でも実際に年収百万円以下で生活してみると、頭の中だけで考えることと実感することはずいぶん違うなあ、というのが正直な感想です。
 やってみなければわからなかったであろうことの中でも、とくに新鮮な発見だったのは、「年収が年々下がって底打ち状態になったのに、それにつられてお金に対する不安も減っていった」ということでした。頭では、年収が下がれば経済的な不安は増す、と考えるのが普通だと、私も思います。
 とはいえ隠居をはじめてから、いきなり経済的な不安がなくなったのかといえば、そんなことはまったくありませんでした。これで生きていけなくなったらどうしようと心配しながら、トライ&エラーを繰り返し、地道にひとつずつ、それが自分にとって本当に必要なものかどうかを確かめる――。誰からの「いいね!」もない、どこに着地するかもわからない、でもやる、そんな孤独な作業の積み重ねだったように思います。

 隠居生活を始める前は、東京都杉並区に住んでいました。ほとんど毎日なにかしらのアルバイトをしていて、月収は平均すると一一万円(手取り)くらいはありました。しかし、この収入から生活費や税金を引くと、お金はほとんど残りません。当時は経済的にも精神的にも余裕がなくて、しんどくて仕方なかった。

 毎日働いて一一万円稼いでもカツカツなのに、これ以上収入を下げたら生きていけるはずがない――。
 そう思っていたはずなのに、現在は月収七万円でもハッピーに生きている。
 これはどういうことなんだろう? 東京で隠居生活に至るまでに、私の何が変わり、何が変わらなかったのか。

 先に「東京郊外の小さなアパートで隠居生活をしていました」と過去形で書いたのは、東京のアパートをすでに引き払い、現在は台湾で隠居をしているからです。
 ですからこの本では、わかりやすい線引きをするため、二〇一〇年一二月に東京郊外・国分寺市のアパートに引っ越した時を隠居のスタートとして、二〇一六年九月にひとまず終了するまで(台湾に移住するまで)の約六年間を振り返っていきます。
 その隠居生活のなかで体験した、「年収が下がるにつれて経済的不安からも解放される」という不思議な現象の当事者として、あの頃の私が、どう考え、行動し、お金に対する考え方や接し方がどんなふうに変わっていったのか。
 そうしたことを、記憶が確かなうちに記録しておきたいと思ったのが、この本を書くきっかけになりました。

 実は今回で、本を書かせていただくのは三冊目になります。
『20代で隠居 週休5日の快適生活』(2015/K&Bパブリッシャーズ)は隠居生活のことを中心に書き綴った、詳細な記録のような本です。
 続く『年収90万円で東京ハッピーライフ』(2016/太田出版)では隠居生活に加えて、世間の常識や当たり前と思われていることに対して、子どものころから現在まで私が何を考え、実感をどんなふうに行動にうつしてきたか、ということを書きました。

 ですから、あらためてお金に関して書くというのは、これが初めてです。
 初めてどころか、お金について私が知っていることは、自分の経験から得たごく小さな範囲のことだけです。それでも、私が発見したことを書くことで、読んでくださった方の、お金との向きあい方を、ひいては自分のあり方を、見つめ直す何かしらのヒントになれば、こんなに嬉しいことはありません。

 では、さっそく始めます。
 一緒に隠居しているような気持ちで、気楽にページをめくってみてください。

版元から一言

《読者からの感想》

●物欲まみれの自分にとっては戒めのような本。著者の生きる姿勢を見習いたい。最近毎日何となく過ごしてしまってお金の使い方も無頓着になっている気がする。もっと自分の生き方に向き合いたい。

●お金に対してこういう考え方をしたことがなかったので、脳天かち割られる感じがした。

●隠居生活する大原扁理さんが、お金について書いてくれた本。年収ベースではなく、自分の最低生活費を基にお金の生活を考えていくと良いと言う考え方が、なるほどと思った。他にも、「お金の人格化」をしてお金のことを考えることが提唱されていて、お金に見られていると思ってお金に嫌がられるような使い方はしないというのは、大切な考え方だな。

●どう生きたいかを考えて、そのためにいくらあればいいのか算出してその分だけ働くという生き方。それ以上のイヤイヤ働く時間は自分の核を削るというのは腑に落ちる。ただ、著者の通りの生き方をするにはかなりの勇気がいる気がする。

●周りの人たちと協力しながらできる限り自分でできることをすることの効能が、費用面だけではなく心の充足という面からも語られており印象的であった。

●お金を稼ぐことって自分でするべきことを代わりにお金で解決しているから必要なだけというのは分かる気がする。それによって自分の能力を伸ばせていないのなら働く時間を見直して生活に時間を割くというのもありかなと思った。

●週休5日、年収90万で東京で隠居生活してきた著者によるお金に関するエッセイです。そんな生活が可能なの!?って驚きますが、ひょうひょうとした柔らかい文体と、具体的な事例を読むと、なんだか納得させられるのが面白いですね。もちろん節約をしているのですが、お金の使い方にこだわりがあるのがいいです。お金に感謝する、お金の気持ちを考える、お金と話す、お金と遊ぶ……少ないからこそお金を大切に扱っているのが印象的でした。

著者プロフィール

大原扁理  (オオハラヘンリ)  (

1985年愛知県生まれ。25歳から東京で週休5日の隠居生活を始め、年収100万円以下で6年間暮らす。現在は台湾に移住し、海外でも隠居生活ができるのか実験中。著書に『20代で隠居 週休5日の快適生活』『年収90万円で東京ハッピーライフ』。

上記内容は本書刊行時のものです。