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取引取次:
地方小
直接取引:
あり(自社)
あざみの花
発行:長周新聞社
B5変
縦188mm
横210mm
厚さ11mm
40ページ
上製
価格
1,600円+税
- 出版社在庫情報
- 品切れ・重版未定
- 初版年月日
- 2017年6月
- 書店発売日
- 2017年6月20日
- 登録日
- 2017年7月11日
- 最終更新日
- 2019年6月4日
前書きなど
母を花にたとえるなら、初夏の畦道や山野の雑草の中に咲く『あざみ』の花と言えるかも知れない。
あざみの花は「触れないで」の花言葉をもち、他の花のような華やかさはないが、六月の風景にもっともふさわしく、郷愁をそそる不思議な花である。
そのあざみの花のイメージをもつ健康な母が白血病にかかり、さらに乳がんにかかった。病気が悪化するにつれ、これまでのように私たち子どもたちと遊ぶことも、優しい言葉の一つも忘れてしまい、自分の暗い殻の中に閉じこもってしまった。
多くの人がそうであるように、母もまた長年苦しみ続け、狂ったような症状で息を引きとった。哀しい生涯であった。
版元から一言
広島への原爆投下から72年間、著者が胸の奥深くに閉じ込めてきた母の最期を綴ったノンフィクション。白血病にかかり、乳がんに冒された母の苦しみと同時に、その闘病生活を支える父や幼い子どもたちの苦悩や葛藤を、文章と鉛筆画で表現した絵本になっています。
先の大戦で亡くなったすべての犠牲者に大切な家族がいました。父や母を失った幼い子どもたちもいました。戦後を生きる人人に、戦争で家族を失うことの現実を感じてほしいと願い、出版しました。「原爆さえなかったら!」という被爆者やその家族の思いを後世に届けていくための一冊になることを願っています。
上記内容は本書刊行時のものです。