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広告に恋した男 ジャック・セゲラ(著) - ソーシャルキャピタル
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広告に恋した男 洗剤から大統領までを売るフランス広告マンの仕事術

四六判
264ページ
並製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-9909280-4-9
Cコード
C0098
一般 単行本 外国文学、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年6月
書店発売日
登録日
2018年5月21日
最終更新日
2018年10月6日
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紹介

洗剤から大統領までを売るフランス広告マン、ジャック・セゲラの名著〔自叙伝〕を復刊。

「現代社会は、広告嫌悪病にかかっている。だが、世界を支配しているのは、自然ではなく、物の本質。広告は絶対なくならない。実用の芸術だから。広告をやめれば経済は停滞する」と言い切るセゲラの広告観は、現在、広告に携わる人たちだけではなく、商品開発や消費行動に関心がある人たちにも気づきは大きい。「広告」の原点がわかる貴重な1冊。

本書で語られているエピソードは、成功談とは真逆。若気の過ちや勇み足による失敗談ばかり。数々の失敗や苦労に直面しながらもそれを乗り越え、クライアントに成果をもたらす仕事ぶりは、広告の仕事のダイナミックさ、広告人・マーケッターとしてのマインドを教えてくれる。

目次

日本語版への序

はじめに

こうしてルー・セゲラ社が生まれた 一九六九年
まるでライオン狩りに行くみたいだ 一九七〇年
海辺の村、まるごと売ります 一九七一年
巨匠ダリをくどくには 一九七二年
地方にネットワークをひろげる 一九七三年
ボスたちにつぶされてたまるか! 一九七四年
いまや決断の時がきた 一九七五年
フランスをノーブランド商品でうめつくせ 一九七六年
ミッテランの選挙キャンペーンを手がける 一九七七年
広告はほんとうに必要なんだろうか? 一九七八年
アメリカ上陸作戦 一九七九年
広告マンは現代の道化師だ 一九八〇年
訳者あとがき

前書きなど

日本語版(一九八四年)への序

日本を知ったのは、私が二十五歳のときだから、かれこれ二十五年前ものことになる。
そんな年齢でこの小さな島々を訪れて、なんの影響も受けずにいることなどありえない。だれにも、人生にとって決定的な国々があり、女性たちがいるものだ。私の場合は、訪問というより、まさに衝撃だった。日本との衝撃に、いやおうなく我々はひきあわされ、結局我々はさらに先へと進むことができるようになったのだ。
一九五九年八月一日、私はシトロエン2CVで東京に到着した。フランス車による初の世界一周旅行をしていたときのことだ。この旅が私の人生を変えた。私は薬剤師をやめ、フランスを旅立ち、帰国後はジャーナリストになった。そして広告への第二歩をも進めた。というのは、第一歩はすでに旅の途中、日本で踏み出していたからだ。この旅のあいだ、私は一ヶ月のうち、最初の一週間に稼いだ金で、のこりの三週間を食いつないでいた。だが日本語がまったくわからないのに、どうやったら日本で仕事にありつけるというのだろう。私はそのとき、話さなくてすむ仕事を考えだした。つまり生きたマネキン人形になるのだ。うまいことに西武デパートが、このアイデアを採用してくれた。ぼくは紳士服バーゲン売場の動くマネキンになった。この道化じみた仕事はけっこうな収入になり、私の日本での生活を十二分に潤してくれた。私がその後、厳しさを増していった報道界を去り、真新しい広告の世界に飛び込んだのも、この最初の成功があったからこそだといえるだろう。だが私は、理論通りの仕事をしようなどとは思わなかった。横浜の埠頭で、ある日本の友人が言った別れの言葉は忘れがたい。「君は日本についてたくさんの定義をして帰って行くんだね。だけど東洋人からみた西洋人の定義は、ひとつだけだよ。西洋人っていうのは、背が高くて、なんにでも論理的な説明をつけたがるってことさ」この言葉によって私は、デカルト的な精神を捨て、理論体系を吹き飛ばそうという意欲をかきたてられた。
ニ冊目の著書『Hollywood lave plus blanc(ハリウッドは、より白く)』で、私は古めかしいコビー戦略、つまり半世紀の間、アメリカが世界に君臨するのを許してきた月並みな広告論を打破した(次はこの本が翻訳されることを祈っている)。
だが、まず最初から始めよう。私自身の自己紹介をさせていただこう。私は、広告マンであると同時に、いささか大げさな男(メガマーヌ)だ。しかし広告マンでありながら大げさでないなんてことがありうるだろうか。このニ百五十ページほどの履広告書を読み進まれるうちに、読者の皆さんは私の広告への情熱がしだいに高まっていくのがわかるだろう。私は、広告に、夢中なのだ。だが気をつけた方がいい。この熱は伝染する。だれも、この情熱的なヴィールスから逃れることはできない。もしあなたが不条理なものにひかれる心をお持ちなら、もしイマジネーションの欠如に悩んでいるなら、感染しないうちにこの本を閉じた方がいい。広告を好きになり始めたら、あなたは骨までしゃぶりつくされる。広告というのは、情熱の女なのだ。
このように大胆な企画を打ち出された晶文社の御厚意には、どんなに感謝しても感謝し尽せない。また小田切慎平、菊地有子の両氏にもお礼を申し上げたい。両氏もまた広告の魔力にとりつかれながら、その奔流のような激しさにのまれることなく、訳出を担当して下さった。
翻訳はオリジナルを超えていく。だがこうした応用の妙技こそ、日本がもっとも得意とするところではないだろうか。

読者の皆さん、もうおわかりいただけただろう。雪崩のような勢いにのまれずに読み終ることができたならば、あなたはもうコミュニケーションの大家族の一員だ。世界中どこでも、君は友情をもってむかえてくれる仲間に会えるだろう。私がこうして皆さんに友情を捧げるように、読者の皆さんが私に友情を捧げてくれることを願いつつ。

ジャック・セゲラ

版元から一言

1984年に晶文社より発行された書籍を復刊!著者(ジャック・セゲラ)の生きざまや仕事に対する姿勢から多くの気づきを得られる書籍。

著者プロフィール

ジャック・セゲラ  (ジャック・セゲラ)  (

ジャック・セゲラ●一九三四年フランス生まれ。400日間かけて、シトロエン2CVによる初の世界一周旅行を敢行し、帰仏後はジャーナリストとして活躍。「おれたちの時代は映画だった。君たちの時代は、広告だ」というプレヴェールの言葉で広告の世界に引き込まれる。一九六九年、ルー・セゲラ社を創設し、フランス広告界にドン・キホーテ的な闘いを挑んでいった……。洗剤から大統領まで、あらゆるものを売り出し、一九八一年の大統領選挙ではミッテランの陣営のキャンペーンを担当し、劇的な逆転当選の影の演出者ともいわれる。ーーセゲラはこの本によって広告そのものをキャンペーンしている。

上記内容は本書刊行時のものです。