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シズルワードの現在 : 「おいしいを感じる言葉」調査報告 2018改定
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2018年12月
- 書店発売日
- 2018年12月1日
- 登録日
- 2019年7月30日
- 最終更新日
- 2025年1月20日
紹介
sizzle word『シズルワードの現在』の最新版です。
2018年調査をもとにアップデイトし、対象とする言葉を広げ、新たな分析を大幅に加え、増補改訂しています。
おいしさを表現する言葉は変化しながら多彩になっています。
そして、言葉が豊かになると同時に感覚も豊かになってきています。ここ十年余りの間で、この国の言葉を使って生活している人たちは、さまざまなおいしい感覚を楽しみ、多彩な言葉を使うようになりました。
いま、「おいしい」とだけ言ってもおいしさを表現したことはなりません。おいしさをどう感じ、どう表現するのか。感覚と言葉での体験が、私たちの楽しみなのです。
私たちBMFTことばラボは、「おいしそう」「食べたい」「飲みたい」を感じる言葉を“シズルワード"といっています。
シズルワードには、「もっちり」「とろける」「ふわっと」「ふわとろ」「サクサク」「口どけのよい」「歯ごたえがある」「うまみのある」「香ばしい」「コクがある」「濃厚な」「こってり」「コク深い」「クセになる」 「焼きたて」「揚げたて」「絶品」「贅沢な」「完熟」「朝採り」など、数多くの言葉があります。
この本では“シズルワード"について、その意味や使い方など、現在の姿をわかりやすく説明しています。
調査をもとにした図を見ながら、言葉を拾い読みして、ページをパラパラめくっていくと、 シズルワードの現在の有り様を知ることができるはずです。
調査は2003年から行ってきたので、この本では15年間のシズルワードの変化がわかります。
大きな変化をふたつあります。
ひとつはオノマトペ化です。
「もちもち」「ふんわり」「とろっと」といった感覚をそのまま表す言葉であるオノマトペにおいしさを感じるようになったことです。
とくに〈もち〉〈ふわ〉〈とろ〉といった言葉を頭にした食感系の言葉においしさを感じています。
さらに、ここ数年では「ふわとろ」という〈ふわ〉系と〈とろ〉系の2つの感覚を複合したシズルワードが順位アップしています。
もうひとつは「濃厚」化です。
「濃厚な」が大きく順位アップし、「あっさり」「すっきり」「さっぱり」は順位ダウン。〈浅薄淡〉から〈濃厚〉へという変化が、10年余りの時間をかけて進んでいます。
ここ数年は、さらに「リッチな」「クリーミー」も加わって、「濃厚な」「リッチな」「クリーミー」がトレンドになっています。
シズルワードは性別や年齢によって大きな違いがあります。
性別では、女性で高いのは、〈もち〉〈ふわ〉〈とろ〉系の言葉です。
「もちもち」「もっちり」などの〈もち〉系や「ふわふわ」「ふんわり」の〈ふわ〉系、「とりーり」「とろける」〈とろ〉系、 それに「ふわとろ」などに、女性はおいしいを感じています。
一方、男性は、「歯ごたえのある」「噛みごたえのある」「噛み心地のよい」などの〈歯〉や〈噛〉を含んだシズルワードを比較的好んでいます。
これは食感でみた性別の違いです。味覚系でも情報系でも性別に違いがあります。
シズルワードは、時系列で変化しているし、性別だけでなく年齢でも違いがあります。
また、料理、食べ物や飲み物によっても違います。
こうした変化や違いをこの本では丁寧に分析しています。
目次
本は大きく3つの部分で構成しています。
I シズルワード 考え方とまとめ
II シズルワードの現状と変化
III シズルワードと食べ物・飲み物
I では、シズルワードを味覚系、食感系、情報系の3表現に分けて主な調査結果について紹介しています。
II では、味覚系、食感系、情報系の3表現ごとに、時系列変化や性別年齢別の特徴などを分析しています。
III では、動向とは別に、個々のシズルワードについてデータについて、調査結果を解説しています。
とりあげたのは味覚系31ワード、食感系39ワード、情報系24ワード。
それぞれのワードを好む人の性別や年齢を明らかにしています。
また、シズルワードから想起する食べ物や飲み物を集計し、 ワードと結びついている食べ物や飲み物を明らかにしています。
III で、とりあげたシズルワードは94ワード、2015年版にくらべて2倍、増補してます。
上記内容は本書刊行時のものです。