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江戸の絵画 小林 忠(著) - 藝華書院
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江戸の絵画

発行:藝華書院
A4判
584ページ
函入
定価 40,000円+税
ISBN
978-4-9904055-2-6
Cコード
C3071
専門 単行本 絵画・彫刻
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2010年1月
書店発売日
登録日
2010年5月14日
最終更新日
2010年5月14日
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紹介

江戸の美術研究を牽引してきた著者による浮世絵を除く江戸時代絵画に関する論文を精選した著作集。巻頭には、狩野派から琳派、文人画、奇想派など主要な画家の作品をワイドなカラー図版で多数紹介。好評既刊『江戸の浮世絵』の姉妹本。

目次

【図版編】
狩野派(狩野探幽、英一蝶、菊池容斎ほか)
琳派(俵谷宗達、酒井抱一、鈴木其一ほか)
文人画(池大雅、与謝蕪村、浦上玉堂、木米ほか)
写生画(円山応挙、司馬江漢、佐竹曙山ほか)
奇想派(伊藤若冲、曽我蕭白、長沢蘆雪ほか)
風俗画(「洛中洛外図屏風」「舞踊図屏風」「『熈代勝覧』絵巻」ほか)
【論文編】
第一章:日本絵画の特質
第二章:江戸絵画の諸問題
第三章:江戸画家論
第四章:コレクターとコレクション
第五章:名画評釈
【英語論文編】

前書きなど

刊行の辞:
 江戸時代は、日本の長い歴史にあっても特殊な時間帯であった。二世紀半にも及ぶ長期間、その最初期と最末期とを除けば、「四海波おだやかな」平和が続いた。幕府と諸藩による武家支配が徹底されたが、庶民階層も富と独自の文化を獲得することができ、美の享受に身分による制約は思いのほか少なかった。鎖国という国是が厳密に守られ、人々は外国に出ることができなかったが、わずかに開かれた長崎の港には中国やヨーロッパの人や文物、情報が届いて、自家中毒の弊害に病むこともなかった。そうした時代背景のもとに、美術、とくに絵画においては、中央と地方、聖俗あるいは雅俗、生真面目と遊び心といった、性格や方向性の振幅が大きく分かれ、表現の多様性が豊かに広がった。
 江戸時代絵画のあらゆる局面に関心を行き届かせてきた私は、大学院時代から二度目の東京国立博物館勤務を終えるまでの間の研究成果を、最初の著作集『江戸絵画史論』(瑠璃書房、一九八三年刊)にまとめた。それから以降、学習院大学に赴任してすでに二十数年の歳月が経過した。その間に発表した論文や解説文を大きく両分し、昨年春に刊行した『江戸の浮世絵』に続いて今回、『江戸の絵画』と題する著作集を上梓することとなった。ここには、浮世絵に関するものを除いた江戸時代絵画に関する拙稿から主要なものを撰び、巻頭のカラー図版には、周知の名作のほか私自身が発見の現場に立ち会った思い出深い作品を掲げて、読者の鑑賞の便と参考とに供した。収録の範囲は、狩野派を始めて、琳派、文人画、写生画、奇想派、洋風画など多岐にわたり、浮世絵以前の風俗画にも及んでいる。
 江戸時代絵画への関心は、日本国内のみにとどまらず、アメリカやヨーロッパ、近年はオセアニアやアジア、とくに近隣の中国や韓国の人々の間にも広がっている。本書がそれらの国々の研究者や愛好家の手もと近くにも届けられ、より一層の理解を深めていただくよすがになってくれるだろうことを、秘かに期待し、祈っている。日本語のほかに英文編も附載した所以である。

版元から一言

江戸の軽みと粋を愛し、堅苦しくなく平易な言葉で美術を論じてきた著者だけに、読みやすく親しみやすい一冊となっています。入門書として最適です。江戸の絵画の豊かさ・美しさをご堪能ください。

著者プロフィール

小林 忠  (コバヤシ タダシ)  (

1941年東京生まれ。東京大学美術史学科卒業、同大学院修士課程修了。東京国立博物館絵画室員、名古屋大学助教授、東京国立博物館調査室長・情報調査研究室長を経て、現在、学習院大学教授、千葉市美術館館長、美術雑誌『國華』編集委員。
若冲はじめ玉堂・抱一など研究対象の豊富な近世絵画、春信・歌麿・北斎らが絢爛と活躍した浮世絵、それらの研究を主導し、独自の小林史観を確立。伊藤若冲の魅力をいち早く公に紹介したり、はじめて「春画」を学術研究の対象として扱うなど、その功績は大きい。

上記内容は本書刊行時のものです。