紹介
なぜ、このような造形が生まれるのか。
縄文土器には縄文人の世界観などさまざまな情報が満載されている。
その情報を見つめ、「読む」。
ここに、縄文土器研究の新しい地平を開く。
目次
巻頭口絵
序言
1章 縄文土器の様式と型式と形式 小林達雄
2章 縄文土器の造形デザイン 石井 匠
ー秘められた「四次元」の探求へ
3章 縄文土器文様が意味する社会ネットワーク 今福利恵
4章 縄文土器の器種と用途の多様化 阿部昭典
5章 縄文原体を考える 土屋健作
6章 火炎土器の作り方 宮尾 亨
7章 縄文土器の儀礼利用と象徴操作 中村耕作
縄文土器様式編年表/分布図
著者プロフィール
小林 達雄
(コバヤシ タツオ) (編著)
1937年新潟県生まれ。國學院大學大学院博士課程修了。博士(歴史学)。
東京都教育庁文化課、文化庁文化財調査官、國學院大學文学部助教授・教授を経て、
現在、國學院大學名誉教授、新潟県立歴史博物館名誉館長。縄文文化の総合的研究により浜田青陵賞を受賞。
主な著書に『縄文土器の研究』(小学館・学生社)、『縄文人の世界』(朝日選書)、
『縄文人の文化力』(新書館)、『縄文の思考』(ちくま新書)、『縄文人追跡』(ちくま文庫)、
編著に『縄文土器大観』(小学館)、『縄文ランドスケープ』(アム・プロモーション)、
『考古学ハンドブック』(新書館)、『総覧縄文土器』(アム・プロモーション)、『世界遺産縄文遺跡』(同成社)、
共著に『世界史の中の縄文』(新書館)ほか多数。
石井 匠
(イシイ タクミ) (著)
1978年静岡県生まれ。國學院大學大学院博士課程後期修了。博士(歴史学)。
現在、京都造形芸術大学非常勤講師、國學院大學研究開発推進機構PD研究員・学芸員、
多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員、岡本太郎記念現代芸術振興財団『明日の神話』再生プロジェクトスタッフ。
著書に『縄文土器の文様構造─縄文人の神話的思考の解明に向けて』(アム・プロモーション)、
『謎解き太陽の塔』(幻冬舎新書)、共著に『宗教学事典』(丸善)、『日本基層文化論叢』(雄山閣)など。
今福 利恵
(イマフク リケイ) (著)
1964年山梨県生まれ。國學院大學大学院博士課程後期修了。博士(歴史学)。
山梨県立考古博物館学芸員、山梨県峡南地域振興局主査、山梨県教育庁学術文化財課埋蔵文化財担当リーダーを経て、
現在、山梨県埋蔵文化財センター調査研究課調査第一担当リーダー。副主幹・文化財主事。
2011年に第12回宮坂英弌記念尖石縄文文化賞を受賞。
論文・著書に「勝坂式土器その社会組織」、「火炎土器文様からみる遺跡間関係」、
『縄文土器の文様生成構造の研究』(アム・プロモーション)など。
阿部 昭典
(アベ アキノリ) (著)
1973年山形県生まれ。國學院大學大学院博士課程後期修了。博士(歴史学)。
新潟県津南町教育委員会調査員、岩手県御所野縄文博物館嘱託研究員、
國學院大學伝統文化リサーチセンター客員研究員を経て、現在、國學院大學文学部兼任講師。
著書に『縄文時代の社会変動論』(アム・プロモーション)、
『祭祀儀礼と景観の考古学』(共編著、國學院大學)、『縄文人の石神』(共著、六一書房)など。
土屋 健作
(ツチヤ ケンサク) (著)
1982年神奈川県生まれ。國學院大學大学院博士課程後期修了。博士(歴史学)。
女子美術大学短期大学部非常勤講師を経て、
現在、都内の民間発掘調査機関に所属しながら、國學院大學学術資料館客員研究員を務める。
博士論文は『縄文原体の研究』。
論文に「縄文原体の基礎的研究」、「磨り消し・充填縄文の成立と縄文原体の変化」、「縄文圧痕観察方法の一視点」など。
宮尾 亨
(ミヤオ トオル) (著)
1966年新潟県生まれ。國學院大學大学院博士課程中退。
國學院大學文学部助手、非常勤講師を経て、現在、新潟県立歴史博物館研究員。
共著に『火炎土器の研究』(同成社)、『火焔土器の国 新潟』(新潟日報事業社)、
『縄文はいつから!?─地球環境の変動と縄文文化─』(新泉社)、
『アルケメトリア 考古遺物と美術工芸品を科学の眼で透かし見る』(東京大学総合研究博物館)など。
中村 耕作
(ナカムラ コウサク) (著)
1981年神奈川県生まれ。國學院大學大学院博士課程後期修了。博士(歴史学)。
現在、國學院大學文学部助手。
博士論文は『縄文土器の象徴性とカテゴリ認識』(アム・プロモーションより近刊予定)。
共著に『考古学がよくわかる事典』(PHP研究所)、『縄文人の石神』(六一書房)など。