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図書館の近代 東條 文規(著) - ポット出版
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図書館の近代 (トショカンノキンダイ) 私論・図書館はこうして大きくなった (シロントショカンハコウシテオオキクナッタ)

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発行:ポット出版
四六判
304ページ
上製
定価 2,900円+税
ISBN
978-4-939015-19-9   COPY
ISBN 13
9784939015199   COPY
ISBN 10h
4-939015-19-X   COPY
ISBN 10
493901519X   COPY
出版者記号
939015   COPY
Cコード
C0000  
0:一般 0:単行本 00:総記
出版社在庫情報
品切れ・重版未定
初版年月日
1999年3月
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2024年3月18日
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紹介

100年を越える図書館の歴史の中で、図書館はどのような働きをしてきたのか。近代日本史の中で、どのように位置づけられているのか。図書館勤続24年の筆者が、国家との関係を軸に、近代日本図書館史を綴った一冊。

目次

はじめに

●第一章 国家と図書館
【一】西洋図書館思想の導入
【二】各地での書籍館=図書館の設立
【三】国民形成のための図書館
【四】地方改良運動のなかの図書館
【五】日本図書館協会の設立
【六】「小松原訓令」と大逆事件
【七】「図書館書籍標準目録」
【八】国家的慶事と図書館
  『図書館小識』の発行
  一九二八年 昭和の「御大典」
  一九四〇年「皇紀二六〇〇年」
【九】図書館大会での文部大臣諮問

●第二章 戦争と図書館
【一】帝国図書館の成立
【二】日露戦勝記念図書館
【三】シベリア出兵慰問図書
  アメリカ図書館協会の戦争協力
  日本図書館協会の戦争協力
【四】満洲事変、「支那」事変の慰問図書
【五】松本喜一の良書普及事業
【六】「新刊図書優先配給選定書目」
【七】国民精神総動員計画のなかの図書館
【八】読書普及運動から読書指導へ
【九】自主規制の強化と検閲
【十】戦災と図書館

●第三章 植民地と図書館
【一】植民地での図書館大会
  「満鮮」大会
  「京城」大会
  「満洲国」大会
【二】朝鮮での図書館活動
【三】台湾での図書館活動
【四】「満洲」での図書館活動
  満鉄大連図書館……柿沼介
  満鉄奉天図書館……衛藤利夫
  満洲国立奉天図書館……弥吉光長
【五】海外での焚書、略奪

●第四章 戦後社会と図書館
【一】国立国会図書館の創設
【二】図書館法の成立
【三】反省なき図書館人
【四】「図書館の自由」宣言へ
【五】「中小レポート」から日野へ
【六】一九七〇年代の「発展」

●第五章 図書館批判に向けて
【一】共有化できない「図書館の自由」
  山口県立山口図書館問題
  広島県立図書館問題
  「図書館の自由」の深化に向けて
  オウムと天皇
【二】図書館労働者運動
  成果のあがらない専門職論
  臨職問題への無対応
【三】図書館事業基本法状況
【四】『市民の図書館』路線への批判
【五】一九八六年IFLA東京大会
【六】日本図書館協会百年の総括

おわりに

索引

前書きなど

 近代日本の図書館は、優に百年以上の歴史をもつ。百年を越える歴史のなかで図書館は、どのような働きをしてきたのか、もしくはしてこなかったのか。いいかえれば、近代日本史のなかで図書館はどのように位置付けられるのか。本書は、このような問題意識から出発している。(中略)

  本書は、近代日本の図書館を国家との関係を軸に綴ったものである。したがって、一般的な意味での図書館史とはいい難いかもしれない。むしろ、私の問題意識にひきつけた図書館史という意味では、私にとっての日本図書館史の概説といった方が正確である。

 第一章では、図書館が国家の政策といかにかかわってきたか、とくに天皇制との密接な関係中心に記している。

 第二章では、図書館が戦争にどのようにかかわってきたかを中心に記した。

 第三章では、戦争の延長である植民地と図書館との関係を中心に記した。

 第四章では、図書館が国家と相対的な距離ができた時期を中心に記した。

 第五章では、図書館のなかに再び国家の顔が見えはじめた時期を中心に記した。

 とはいえ、私としては、この国の図書館に働くもののひとりとして最低限、知っておきたい歴史的事実を記したつもりである。だから、固有名詞等、いまではほとんど使われていない言葉や歴史的事件には、できるだけ注をつけた。現在、図書館で働いている、もしくはこれから図書館で働くことを志している若い人たちに読んで欲しいと望んでいるからである。

版元から一言

一八七二(明治五)年八月、文部省は、東京湯島に官立書籍館を開館した。旧昌平校より引き継いだ蔵書が主なもので、これがこの国の近代官立公共図書館の第一号といわれている。――それから約100年、近代日本の軸のなかで「図書館」をいま問い直す。

著者プロフィール

東條 文規  (トウジョウ フミノリ)  (

1948年、大阪生まれ。1971年、同志社大学商学部卒業。1975年、同志社大学大学院経済学研究所修士課程修了。1975年4月より、四国学院大学・短期大学図書館勤務。日本図書館協会評議員。『ず・ぼん』(ポット出版)編集委員。共著書に学術情報システムを考える会編『巨大情報システムと図書館』(技術と人間・1988)、巨大情報システムを考える会編『大学改革』(社会評論社・1994)など。

上記内容は本書刊行時のものです。