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新バリエーションハイキング 松浦隆康(著) - 新ハイキング社
.
新ハイキング選書 36

新バリエーションハイキング 新版

A5判
縦210mm 横148mm 厚さ21mm
重さ 567g
388ページ
並製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-915184-46-8
Cコード
C1026
教養 単行本 旅行
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2016年4月
書店発売日
登録日
2016年3月14日
最終更新日
2016年5月27日
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紹介

待望の松浦本第4作が発刊!
45の山域、348コース(前3冊との重複はなし)
正確、詳細なガイド文、大きく見やすくなった略図
地域の歴史、文化、山名由来をさらに充実
新たに36枚のフォトエッセイ「山光水彩」
そこに広がる光彩あふれる山河
新たな松浦本の世界へ!

目次

山名、地名考(まえがきにかえて)………5
この本を読んで歩かれる方へ………16
奥多摩
1 登計トレイル………000
①奧多摩むかし道から登計トレイル
②登計林道から長畑のおとも石
2 浅間尾根………000
①一本松─浅間嶺─笹平
②吉祥滝─払沢ノ滝─浅間嶺
③宝蔵寺から峠の茶屋
④瀬戸沢林道
⑤王子ケ城から浅間嶺
⑥ワクギ沢出合から払沢ノ峰
⑦ワクギ沢出合から松生山
⑧一本松北東尾根
⑨五社神社─五台山─一本松
⑩人里から人里峠
⑪ムケシ沢から浅間嶺
⑫熊野神社から浅間嶺
⑬タル沢右岸尾根
⑭タル沢左岸尾根
⑮出野沢右岸尾根
⑯出野沢左岸尾根
⑰いぼ石の滝から馬道林道
3 戸倉三山………000
①戸倉三山縦走
②茱萸尾根
③伝名沢から茱萸尾根
④伝名沢から石津窪山
⑤高萱尾根
⑥千ケ沢から市道山
⑦通り尾根
⑧栗ノ木沢ノ頭北尾根
⑨オリゾクナイ沢右岸尾根
⑩クラミ沢左岸尾根
⑪クラミ沢右岸尾根
⑫臼杵神社参道
⑬嫁取坂
⑭日蔭本田山
4 大塚山北面の支尾根………000
①梅沢寸庭林道─中ノ棒山─大塚山
②夕陽向フノ尾根
③11号鉄塔尾根から丹三郎山
④10号鉄塔尾根から石積沢ノ頭
⑤9号鉄塔尾根から石積沢ノ頭
⑥寸庭林道から大塚山
⑦鉄五郎新道
⑧琴平尾根から広沢山
⑨越沢アルペンコース
5 大岳山南西面の支尾根………000
①大嶽神社里宮─大岳山─中尾根
②大沢右岸尾根
③スベリ沢右岸尾根
④クドレ沢右岸尾根
⑤山ノ神沢左岸尾根
⑥中ノ岩山南西尾根
⑦中ノ水木沢右岸尾根
⑧クロノ尾山東尾根
6 水根沢─榧ノ木尾根………000
①悪沢出合尾根─榧ノ木尾根─大麦尾根
②仁右衛門沢右岸尾根
③大堀沢右岸尾根
④三本ケヤキ沢右岸尾根
⑤カタサメ沢右岸尾根
⑥カタサメ沢左岸尾根
⑦栂ノ山尾根
7 小中沢─六ツ石山………000
①羽黒三田神社から六ツ石山
②橋詰から城集落
③下段径路
④中段径路
⑤上段径路
⑥イソツネ山から六ツ石山
⑦梅久保からイソツネ山
⑧源流径路
⑨最上流径路
⑩ハンノ木尾根南面の中腹道
⑪青目立不動尊から六ツ石山
⑫タキノリ沢の仏岩
高尾山・扇山周辺
8 醍醐川の流域………000
①要倉山─吊尾根─峰見通り
②醍醐林道から旧醍醐峠
③冥加沢右岸尾根
④堂山のまたぎ石
⑤要倉山北尾根
⑥漆ケ谷ノ頭南東尾根
⑦高茶山北西尾根
⑧高岩沢・サネクボ中間尾根
⑨上案下配水所から高茶山
⑩椚沢林道から高茶山
⑪椚沢林道から要倉山
9 大戸緑地と草戸山………000
①権現平─草戸山─城山湖
②大地沢の周回コース
③権現社─段木入の広場─峠の丘
④大戸緑地─雨乞い場の碑─段木入の丘
⑤宝川から初沢川
10 小渕丘陵………000
①鷹取山─小渕山─岩戸山
②あま通り
③下小渕から小渕山
④大牟禮神社から旧小渕峠
⑤金刀比羅神社から鷹取山
⑥藤野台から鷹取山
⑦上河原ほたるの里から鷹取山
⑧八幡大菩薩社から鷹取山
⑨上沢井から旧小渕峠
⑩小日野から第六天
⑪大日野原から第六天
11 城山─堂所山の支尾根………000
①城山北東尾根
②浅川神社から621㍍点
③不動ノ滝から630㍍圏
④景信山西面の水平径路
⑤66号鉄塔から城山
⑥492㍍点尾根
⑦砥石沢から水平径路
⑧69号・70号鉄塔尾根
⑨奥ノ沢右俣
⑩奥ノ沢左俣の右岸尾根
⑪赤倉沢林道
⑫赤倉沢から底沢峠
12 大ツイヂ………000
①省武連指尾根
②618㍍点尾根から省武連指尾根
③栗坂ノ尾根
④芦沢川から栗坂峠
⑤熊倉沢からトヤド浅間
⑥熊倉沢からトヤド浅間
⑦陸軍滝から815㍍点尾根
⑧千ケ尾沢左岸尾根
⑨天マゴ沢左岸尾根
⑩熊倉沢支流の西沢
⑪熊倉山北尾根
道志山塊
13 甲武国境稜線の北東面………000
①大沢山東尾根から大羽根山
②ハチザス沢
③篶ケ窪右岸尾根
④篶ケ窪左岸尾根
⑤石原小屋窪左岸尾根
⑥石原小屋窪右岸尾根
⑦南沢林道から1157㍍点
⑧森沢林道
⑨森沢700㍍圏出合左岸尾根
⑩森沢700㍍圏出合右岸尾根
⑪下平から数馬峠
14 くらご峠─生藤山………000
①三国山字福尾根から軍刀利神社元社男坂
②石楯尾神社から佐野川峠
③夜追沢から富士塚
④浄禅寺─稲荷山─富士塚
⑤御霊神社─婦谷沢─富士塚
⑥堂坂─稲荷坂─庚申塔
⑦下岩から軍刀山
⑧御伝馬道─くらご峠─千本松─庚申塔
⑨藤野神社から佐野川峠
⑩寶珠寺跡から佐野川峠
⑪鎌沢から甘草水
⑫山王山から千本松
15 矢ノ音付近の支尾根………000
①大久保沢左岸尾根
②大久保沢から馬道
③菅ノ沢右岸尾根
④お登坂
⑤小寒沢から562㍍点
⑥奈良本林道
⑦イタドリ沢ノ頭南尾根から奈良本峠
⑧竹ノ沢右岸尾根
⑨竹ノ沢左岸尾根
⑩吉野沢左岸から矢ノ音
三浦半島
16 森戸川と小網代の森………000
 1 三浦アルプス………000
 2 森戸川の支沢………000
①森戸川本流から中沢
②小附沢
③南沢
 3 森戸川流域の支尾根………000
①中尾根
②ツバキ尾根
③連絡尾根
④丸塚尾根と谷沢尾根
⑤下沢尾根
⑥大山尾根
 4 南尾根の南面………000
①クリーンセンタールート
②実教寺ルート
③新沢尾根
④栗坪川ルート
⑤猪俣川ルート
⑥大沢谷ルート
⑦大沢山─畠山─乳頭山
⑧大谷戸橋から畠山
 5 東尾根の東面………000
①安針塚から畠山
②田浦梅林と伏見白赤稲荷
③田村泉町から13号東京湾要塞石標
 6 小網代の森………000
箱根
17 湯河原の滝と名木めぐり………000
①六方ノ滝─大杉の茂り─城山
②大石ケ平から幕山公園
③菜畑林道
④クスノキの純林
⑤しとどの窟
⑥662・5㍍点東尾根
⑦城山から城山入口バス停
⑧宮下林道から五所神社
富士五湖
18 三国山稜………000
①文学の森公園─三国山稜─紅富台
②天狗ブナ
③月見丘から楢木山
④あざみ丘から1366㍍点
高尾山・扇山周辺
19 浅川、地獄谷の流域………000
①権現尾根─扇山─コタラ山西尾根
 (イ)沖之沢左俣右岸尾根
 (ロ)沖之沢右俣左岸尾根
 (ハ)中沢左岸尾根
②地獄谷遡行
 (ニ)地獄谷580㍍圏南東尾根
 (ホ)地獄谷670㍍圏中間尾根
 (ヘ)地獄谷700㍍圏中間尾根
③曽倉山西尾根
④コタラ沢─百蔵山─コタラ山
道志山塊
20 栃穴御前山と鶴島御前山………000
①栃穴御前山から金比羅山
②高柄山596㍍点尾根から鶴島御前山
21 鹿留山………000
①二十曲峠─鹿留山─御正体神社
②240号鉄塔─243号鉄塔─鹿留山
③245号鉄塔尾根と244号鉄塔尾根
④246号鉄塔尾根
⑤池ノ平から滝沢左岸尾根
⑥滝沢右岸尾根から立ノ塚峠
22 御正体山………000
①道坂峠─御正体山─石割山
②道坂峠─掛水林道─ブドウ沢峠越え
③栩苗代山林道から細野鹿留林道
④シキリ尾根─御正体山─三輪神社
⑤細野川右岸970㍍点尾根
⑥ムササビの里から峰宮跡
⑦池ノ平から峰宮
⑧ハガケ山南南西尾根
⑨253号鉄塔尾根から中ノ岳
⑩外ヨリ沢林道から255号鉄塔
23 文台山と都留自然遊歩道………000
①文台山から太郎・次郎滝
②都留自然遊歩道から蒼竜峡
③つるウォーキングトレイルと勝山城跡
④田原ノ滝から小谷沢水路橋
⑤若宮神社とカッコーの森
24 大旅沢の流域………000
①日蔭舟─道志口峠─今倉山
 (イ)大旅川沿いから
 (ロ)道志口林道から
②道志口峠越え
③菜畑山東尾根から網張沢
④ブドウ岩ノ頭北西尾根
⑤ブドウ岩ノ頭911㍍点尾根
⑥ブドウ岩ノ頭1073㍍点尾根
⑦今倉山北尾根
⑧棚沢ノ頭から猿焼山東峰
⑨エビラ沢ノ頭南東尾根
⑩パラジマ沢から今倉山北尾根
⑪パラジマノ頭北東尾根
⑫パラジマ沢から長スラ尾根
⑬今倉山西峰南尾根
25 道志七里の右岸………000
①西棚ノ沢─鳥ノ胸山─検見ケ丸
②追越作業道から検見ケ丸
③越路林道から恋路峠
④雑木ノ頭─鳥ノ胸山─秋葉山
⑤矢頭山─樅ノ木沢ノ頭─試し切り石
大菩薩連嶺
26 岩殿山………000
①与一地蔵─岩殿山─鬼の杖
②浄照寺─桜沢峠─稚児落し
③岩殿山北尾根
④築坂峠越え
⑤通り天神越え
⑥笹平東尾根
⑦トズラ峠越え
⑧ホフリ沢左岸尾根から桜沢峠
⑨高ノ丸734・7㍍点尾根
27 恵能野川、藤沢川の流域………000
①殿平─ソモウノ峰─岡松ノ峰
②恵能野川─アモウ沢─大ゴ沢
③切目峠─大久保山─17号鉄塔
④藤沢子神社─殿平─お伊勢山
⑤「富士見沢いこいの村」ルート
⑥瑞岳院─岩カモヤ─沼ノ沢峰
⑦ソモウ沢出合から鞍吾山
⑧湯持山から鞍吾山
⑨切目峠越え
⑩ハコスラ南東尾根
⑪棚上沢左岸尾根
28 古部山─境沢ノ頭………000
①守屋西尾根─三角コンバ─竜門峡
②古部山西尾根
③東大志戸山北西尾根から古部山
④水野田山─境沢ノ頭─嵯峨塩鉱泉
⑤大志戸林道から大天狗山
29 大蔵沢・焼山沢の流域………000
①景徳院─大蔵沢─同右岸尾根
②天目山─南大菩薩連嶺─米背負沢
③大蔵沢大鹿林道から米背負峠
④大谷ケ丸北峰北西尾根
⑤ハマイバ丸西尾根
⑥憩いの広場から白岩
⑦201号鉄塔尾根から大蔵沢右岸尾根
⑧200号鉄塔尾根
30 日川尾根西面の支尾根………000
①大久保平─日川尾根─恩若峰
②上原子安地蔵から1317㍍点尾根
③神戸から1317㍍点尾根
④根古橋から下日川峠
⑤カメ沢二俣から下日川峠
⑥カメ沢・アナ沢中間尾根
⑦源次郎岳北尾根
⑧南沢左岸尾根
⑨恩若峰から慈雲寺
31 高芝山─扇山………000
①高芝山から滑沢山
②天狗沢から高芝山
③玉宮ザゼン草群生地─達磨石─扇山─恵林寺
④開山禅師修行の四ツ石から960㍍圏鞍部
⑤福生里─越道峠─塩原
⑥坂尻六地蔵幢─滝川─下柚木
⑦玉宮水神池自然公園─山ノ神─扇山
⑧福生里沢左岸から880㍍圏鞍部
⑨福生里沢右岸から扇山
32 大蔵経寺山─要害山………000
①大蔵経寺山─兜山─要害山
②御室山から大蔵経寺山
③深草園地から熊城
33 小金沢連嶺の支尾根………000
①石小屋ノ尾根
②マミエ尾根
③間ノ尾根
④雨ノ沢左岸尾根
⑤ミヨリ尾根
御坂山塊
34 勝沼宿─雲母山─駒飼宿………000
①石尊山─二本木山─雲母山
②勝沼堰堤─茶臼山
35 清八山─女坂峠─達沢山………000
①清八山─女坂峠─摺針峠
②大沢山北東尾根
③刈置山北東尾根
④ボッコノ頭─カヤノキビラノ頭─達沢山
⑤カヤノキビラノ頭北尾根
⑥大持沢の本沢・柳沢中間尾根
⑦大持沢の柳沢・西沢中間尾根
⑧矢ノ沢山から屋敷入山
36 日蔭山と迦葉坂………000
①右左口宿─日蔭山北西尾根─滝戸山北尾根
②迦葉坂
③関原峠越え
④千畳敷南尾根
⑤千畳敷南西尾根
⑥七覚山南尾根
⑦七覚山北尾根
⑧五社神社から415㍍点尾根
37 蛾ケ岳─大平山………000
①峰山集落─天狗岩─蛾ケ岳
②大山集落─蛾ケ岳─大門碑林公園
③上小磯集落から大山南尾根
④御弟子集落─大平山─蛾ケ岳
⑤三沢川から折門集落
⑥前沢左岸尾根─アンバ峠─地蔵峠
⑦熊倉沢右岸尾根
⑧岩谷峠から地蔵峠
⑨濁沢左岸尾根から寺平
⑩千波ノ滝から大畠山
甲府周辺
38 北山野道と月見山………000
39 帯那山─友沢の巨岩………000
①奧帯那山天神峠尾根─太良ケ峠─友沢の巨岩
②塔岩町から帯那山
③ダアス峠から竹日向町
④天神峠から細草神社
⑤脚気石神社から三社大権現社
⑥仏沢城跡から仏沢散策路
⑦神峰沢分岐─ほったらかし温泉
南アルプス前衛
40 七里岩と荒倉山………000
①新府城跡─荒倉山─上円井山
②円井池から宗泉院
41 大柳川渓谷………000
伊豆半島
42 ナコウ山─朝日山………000
①離山─ナコウ山─朝日山
②東浦路
③白波台コース
④洞の入コース
⑤多賀地の滝
⑥延命坂から南ケ洞石丁場跡
⑦臼月山
北アルプス前衛
43 岩岳ゆり園とねずこの森………000
赤城山
44 銚子の伽藍………000
越後湯沢
45 清津峡と当間山………000
①清津峡遊歩道から栄太郎峠
②当間山


バリエーションハイキングの実践法
 (あとがきにかえて)………000

山名索引………000

著者紹介………000

◎山光水彩
1 樹幹しろじろ光る………000
2 アカヤシオの海………000
3 麗人の余香………000
4 三三が九………000
5 三つのライトブルー………000
6 原始の生命力………000
7 虹の女神イーリス………000
8 胡蝶が舞う………000
9 ショスターコーヴッチ「ピアノ協奏曲第一番」………000
10 森鴎外の循環環境論………000
11 天恵の健康地帯………000
12 天の白駒………000
13 タキの字義………000
14 唯一の悪徳………000
15 鮮麗の藍青色………000
16 観光立国の素顔………000
17 (ト音記号)のブナ………000
18 宝篋印塔………000
19 子産岩と御像石………000
20 地から天へ………000
21 豪快な仕掛け………000
22 石神問答………000
23 それだけの存在………000
24 若葉影ゆれて………000
25 一本の虫歯の如く………000
26 オベリスク物語………000
27 光芒しずかなり………000
28 里は紫に暮れつ………000
29 彩りのあと………000
30 白い風道………000
31 ポジティブな平和な時間………000
32 Fear nothing Here am I………000
33 冬将軍………000
34 如月の山寺………000
35 氷柱つらつら………000
36 冬籠り………000

前書きなど

山名、地名考  ─まえがきにかえて─

本書は、『静かなる尾根歩き』、『バリエーションルートを楽しむ』、『バリエーションハイキング』に続き、この系譜の第四作目にあたります。基本的には、前三作と同様、東京近郊における中級以上のハイキングを想定してしますが、45の山域、348のコースのうち、初級向きもわずかに入れました。前三作との重複コースはありません。
新ハイキング社の鮫島員義社長、竹田賢一編集長から、第四作の出版に当たって相談したいとの連絡を受け、新ハイキング社で打ち合わせを行ったのは平成26年8月のことでした。前三冊に共通する〈バリエーションハイキング〉という基本コンセプトは維持し、ガイド文、略図は従来どおり客観的かつ詳細なものとし、略図はさらに大きく見やすく改良すること、これらにつきましては全く異論なく、それでいきましょうということになりました。
それに加え、鮫島社長からは、地域の歴史、文化にも光を当ててはどうですか、竹田編集長からは、全体が活字で埋め尽くされている印象を和らげるため、フォトエッセイ風のものを入れてはどうですか、といった新たな提案をいただきました。私の力量でそこまでのことができるかとためらいましたが、自らに新たな課題を課し、それを克服することができれば、マンネリ化を回避するだけでなく、私にとっても新たな一歩を踏み出すことになり、ちょっとした発展にも繋がるだろうと、気持ちを前向きに切り替えて賛同しました。
このため、本書では、地域の歴史、文化のほか、これに関連して、地名、山名の由来についても、前三作以上に詳述し、充実させました。まとまった一定の山域という面的な広がりがある方が、地域の歴史や文化を位置づけやすいこともあって、山域を基本単位として、その基盤の中に幾つものコースを組み入れるという構成を取りました。そうなれば本文の文字数も増え、内容的にもガイドと解説が混在して複雑になりますが、それを避けるため、補記、注記を設けて本文と切り分けました。特に前作『バリエーションハイキング』では、本文中に著者の感想、意見のようなものを鏤めましたが、本書では、文字数を減らすため意識的にそれらをそぎ落とし、一方で『山光水彩』というコーナーを新設しましたので、写真を解説する短文に抒情を込めることにしました。
本書のタイトルにつきましては、基本コンセプトは前三作を踏襲していますが、以上のように新たな試みを取り入れたこともあり、「新」を頭に付けました。

本を出版するということは活字がひとり歩きし、その内容が広がり定着するということであり、その怖さを著者は十分に認識しなければなりません。特に今回は、地域の歴史、文化との関連から地名、山名の由来を詳述していますが、突き詰めれば、「書かれていることが本当に正しいのか」ということの問いかけでもあります。「正確であるべき」ということを絶えず意識し続ける、その緊張感を崩さないのは言うまでもありませんが、何が絶対的に正しい地名であり、山名であるかと問われると、簡単に答えを出せものではなく、それだけで窮してしまいます。
この壁を乗り越えるためには、自分を納得させるだけの信念を見つけ、それを持ち続けるしかないと思います。いろいろ迷いましたが、結局、これなら何とか行けそうだと思った私にとっての信念とは、私たちの先人が地名、山名に託したメッセージを見失ってはならないということであり、先人が山名を決めるにあたって、その山の個性をうまく表現し、後世の誰にでも素直に納得してもらえるように苦心したのではないか、先人の残した山名の意味を正しく理解することは、その山の歴史や地形上の特徴を正しく知ることに繋がるのではないか、ということでした。すなわち先人の立場に立ち、先人の心を素直に理解しようと努める謙虚さを持ち続けることができるかということだと思います。
登山家であり、商工次官、逓信政務次官を歴任した田島勝太郎は、『奥多摩』(昭和10年)の中で地名研究に際して陥りやすい過ちを指摘し、警鐘を鳴らしています。
地名や山名の由来を知るための方法として、ひとつは「現地の住民への聞き取り」があり、もう一つは「地元の役所への問い合わせ」がある。前者は、その土地に生まれ住んでいる人にいろいろ質問をすることであるが、質問する都会人と質問を受ける地元の方との間では、それぞれの置かれている環境、関心事、意識などの違いから、質問者の意味を誤解して回答することが多々あるにもかかわらず、地元の人だからすべてが正しいと信じてしまうという欠陥があることを忘れてはならない。
後者の方法は山岳家が好む方法であり、往復はがきや返信料付きで役所に問い合わせをすることである。たまたま役所に精通した人がいればそれで結構だが、細かい所まで精通している人はいないのが普通である。知らないなら知らないと返事してもらえばそれでよいが、「あまり知らん」では相済まないと思って、中途半端な回答をすることもあるだろう。
今では地元の役所に問い合わせれば、よく調べた上で回答していただけると思いますが、田島氏が苦言を呈したかったのは、登山家と称する人であっても、これらの方法に頼り切って、自分の頭で再考察して納得することもなく、それが正しいと信じて世に発表するのはいかがなものか、という警鐘だと思います。
最近では、登山家と称する方々が安易に名称を付け、インターネットなどを媒体にして、それが定着していくという風潮も見られます。一例を挙げますと、立ち木にネクタイがぶら下がっていたというだけで「ネクタイ尾根」といった名前を付ける、それは〈遊び心〉のつもりかも知れませんが、〈郷土の大切な何か〉が軽々しく扱われたように思えてなりません。
岩科小一郎は『山麓滞在』(昭和17年)の中で、地名が最初の命名者の意志に反して変化し、大切な郷土の地名を失ってしまう原因として、〈故意の改造〉、〈読み誤り〉、〈当て字、替え字〉、〈地元の人たちが一知半解の都人士の呼称に迎合すること〉を挙げていますが、柳田國男も『地名の研究』で同様の指摘をしています。このように時代とともに山名や地名が変化していくのはひとつの流れのようなものかも知れませんが、人々の記憶は時間とともに曖昧になって失われていき、一方で記録や文字は永続して定着します。旧名への復元までも望みたいところですが、いったん定着したものを戻すことは、逆に混乱を招いてしまうのも事実です。
本書では、新ハイキング社の統一的な地名表記の方針が国土地理院の地形図によっていることを基本にしていることもあり、現在における公的かつ共通的な呼称としてそれに従うことを原則としながらも、可能なかぎり過去に遡って公的な文献での記録をもって再確認し、それを特に地形との関連で再検証するということを意識しながら執筆しました。
本文の脱稿後、この「まえがき」を書きながら、もう一つ大事なことがあることに気づきました。なぜ、我が国の地名や山名が際限なく現れ、しかも複雑に変遷と進化を遂げてきたか、それは先に述べた原因のほか、我が国土の構成要素が実に多様で豊富であることの裏返しでもあるということではないでしょうか。地名や山名を顧みることは、その土地の歴史、文化、自然を顧みることであり、突き詰めれば、我が国土の〈自然の風景〉と〈人間の風景〉を愛することでもあると思うのです。
「日本の風景は風景以上であり、自然の風景と人間の風景とは、根本を一つにしている。日本の風景が風景以上というのも、外観の美以上にもっと深奧な本質の意味を持っているからである」
これは日本山岳会初代会長小島烏水の嘉言です。日本の風景に内包されている〈深奧な本質の意味〉とは何かを、私自らの山歩きを通じて、考え、求め、問い続けたいと思います。
松浦隆康
平成28年1月

著者プロフィール

松浦隆康  (マツウラタカヤス)  (

1950年生まれ。新ハイキングクラブ会員。
『静かなる尾根歩き』『バリエーションルートを楽しむ』『バリエーションハイキング』著

関連リンク

http://shinhai.net/sale/publication.html

上記内容は本書刊行時のものです。