書店員向け情報 HELP
在庫ステータス
取引情報
BLUEPRINT THE MAGAZINE vol.1
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2024年11月28日
- 書店発売日
- 2024年11月28日
- 登録日
- 2024年11月12日
- 最終更新日
- 2024年12月22日
重版情報
2刷 | 出来予定日: 2024-12-05 |
MORE | |
LESS | |
/BLUEPRINT THE MAGAZINE VOL.1 /重版決定/ ◆発売1週目で、3000部が完売したため、重版をすることになりました! ◆今後も、書店様での取り扱いも広げていきたいので是非よろしくお願い致します。 |
紹介
◆唾奇とILL-BOSSTINOがW表紙を飾る | 『BLUEPRINT THE MAGAZINE VOL.1』
HIPHOPが世界で誕生して50年が経った今、次の50年はどうなっていくのだろう?
今号では、日本のHIPHOPシーンを牽引してきたレジェンド、ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)。近年、益々その勢いを増す沖縄のシーンを代表する最重要ラッパー唾奇をW表紙に迎え、1万字を超えるロングインタビューを掲載しています。
また、今号より大幅ページ数増に伴い、雑誌中面にも貴重なロングインタビューを多数掲載!JNKMN/DJ TATSUKI/Brooklyn Yasの完全独占インタビューを掲載しております。
◆WCOVER : 唾奇 | 「今だから言える言葉、今だから持てる優しさ -唾奇の現在地-」
【独占1万字超 / 撮りおろしロングインタビュー16ページ】以下リードより
二〇一〇年代半ばから、沖縄を代表するラッパーの一人として全国にその名を馳せてきた唾奇。近年、益々その勢いを増す沖縄のシーンを代表するだけでなく、多くのプレイヤーたちに影響を与えてきた。しかし、いつしか客演での楽曲を耳にすることはあれど、アルバムで聴くことはなくなっていった。リスナーからすれば、空白の期間と捉えたことだろう。その間、メディアの露出もほとんどなかった。
突然の激しい雨が廃工場の屋根を打ちつけ、雨音が工場内に反響する。雨は次第に激しさを増していく。僅か1.5メートルほどしか離れていない唾奇の声さえ耳を澄まさなければ聞こえない中で、インタビューは始まった。「最近、なんか感じが変わったねってよく言われます。あんまり変わったつもりはないんですけどね」
そう口にする唾奇は、物憂い雰囲気だった過去のイメージと決別するように、穏やかで、どこか吹っ切れたような表情に見えた。空白の期間は、次へのステップとして唾奇にとって必要な時間だった。唾奇の柔らかい表情が、それを物語っていた。最後のアルバム『道ーTAOー』から6年、空白の時を埋めるように、物静かな口調で唾奇は沈黙を破った。(続く)
◆WCOVER : ILL-BOSSTINO | 「ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)が胸に抱く、愛と殺気」
【独占1万字超 / 撮りおろしロングインタビュー16ページ】以下リードより
九月二十五日。小雨降る横浜のライブハウス、F.A.D YOKOHAMA。
照明が会場を白く染め、熱気と共に視界を覆う。DJ DYEが爆音でビートを鳴らす中、ILL-BOSSTINOがマイクに向かって、リリックを時に鋭く突き刺し、時に情緒を込めて放つ。会場は満員、三百人の観客。セットリストは二時間半、新旧楽曲を織り交ぜた極上の物語。
ライブが折り返しを迎えた時、スピーカーから冷たく重いキックが響き、宇宙を漂うようなシンセサイザーの残響が会場に広がった。何百回と聞きこんだ、あのイントロに、会場を埋め尽くす観客全員が一斉に歓声をあげた。「コールアンドレスポンスは元々、あまり好きじゃなかった。でも、自然に始まるのは最高だ」
そこにいた誰しもが、自然と手を挙げていた。「未来」はこの手の中にあるのだ、自らにそう証明するために、大声で歌わずにはいられなかった。
九月二十七日。札幌のススキノ。東京よりも早く訪れた冷え込みが、秋の深まりを感じさせる。取材陣が集まった場所は、BOSSが通うサウンドスタジオ。
撮影準備が完了して少し経った後、BOSSがスタジオに現れる。スタッフに軽く笑顔を向けると、ゆっくりと椅子に腰掛けた。部屋の明かりが一斉に落とされ、白いスポットライトが暗闇の中に居座るBOSSを照らす。北の地に生きるラッパーと正対する。(続く)
◆INSIDE STORY#1 : JNKMN | 「JNKMNを生んだ方程式 音楽、SNS、ラーメンを貫くストリートの美学」
【独占1万字超 / 撮りおろしロングインタビュー8ページ】以下リードより
「Weedありきなんで」
モニチキからさほど遠くない閑静な住宅街の一角にある撮影スタジオ前に、タクシーから気だるそうに降りてきたJNKMN。ニューヨーク・ヤンキースとMoMAがコラボしたNEW ERAのキャップにサングラス、ホッケーシャツを身に纏い、露出した肌には所狭しとタトゥーが入っている。九月に入っても酷暑が再燃し、茹だるような暑さが続いていた。インタビューが始まると、JNKMNは生きる上で終始一貫して自分に必要なものとして、それを挙げた。(続く)
◆INSIDE STORY#2 : Brooklyn Yas | 「今なお燃え盛るBrooklyn Yasの情熱 成功と失敗の分水嶺」
【独占1万字超 / 撮りおろしロングインタビュー14ページ】以下リードより
九〇年代にアメリカから帰国したBrooklyn Yas。本場・NYのヒップホップシーンを目の当たりにし、どっぷりとブラックカルチャーに浸かった数少ない日本人の一人だった。日本でも、このカルチャーを広めたい。ピュアな情熱の限りを尽くし、右へ左へと文字通り奔走した。その甲斐あって、Brooklyn Yasは、日本初のヒップホップ専門メジャーレーベルをポリスター内に創設することに成功する。それこそがZeebraやOZROSAURUS、SOUL SCREAMらを擁した「Future Shock」である。
今なお沸るBrooklyn Yasの情熱と同じくらい熱く、観光客と地元民の熱気で溢れかえる灼熱の王国、タイ。首都バンコクに赴くと、ホテル上階のルーフトップバーで、満面の笑みを浮かべ、一瞥するだけでエネルギーの塊だとわかる男が取材陣を迎え入れてくれた。街を歩けば、得意の語学と天性の陽気な性格、そして世界中をサバイブしてきた生命力で次々と道行く人に話しかけては笑顔を作る。
そんな男の功績は、日本のヒップホップシーンを語る上で決して欠かせない物語なのだが、表に出てくることは少ない。いわば裏面史とも言える。先人たちが築いた成功と失敗の歴史の上にこそ今がある。これは日本にヒップホップというカルチャーを根付かせることに一役買った「ブルヤス」ことBrooklyn Yasの成功と後悔の証言、そして未来への提言である。(続く)
◆INSIDE STORY#3 : DJ TATSUKI | 「不退転の覚悟 DJ TATSUKIを押し上げた教え」
【独占7000字超 / 撮りおろしロングインタビュー6ページ】以下リードより
「僕は、DJで食っていくんだと思ってDJを始めたんですよ」
これまでたくさんのDJと話してきたが、ここまではっきりと言い切る人は初めてかもしれない。話す時の目つきは鋭く、強い覚悟がうかがい知れる。覚悟を決めてずっと活動を続けてきたDJ TATSUKIだからこそ見える、シーンの真実に耳を傾ける。(続く)
目次
◆唾奇とILL-BOSSTINOがW表紙を飾る | 『BLUEPRINT THE MAGAZINE VOL.1』
HIPHOPが世界で誕生して50年が経った今、次の50年はどうなっていくのだろう?
今号では、日本のHIPHOPシーンを牽引してきたレジェンド、ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)。近年、益々その勢いを増す沖縄のシーンを代表する最重要ラッパー唾奇をW表紙に迎え、1万字を超えるロングインタビューを掲載しています。
また、今号より大幅ページ数増に伴い、雑誌中面にも貴重なロングインタビューを多数掲載!JNKMN/DJ TATSUKI/Brooklyn Yasの完全独占インタビューを掲載しております。
◆WCOVER/唾奇|「今だから言える言葉、今だから持てる優しさ -唾奇の現在地-」
◆WCOVER/ILL-BOSSTINO|「ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)が胸に抱く、愛と殺気」
◆INSIDE STORY#1/JNKMN|「JNKMNを生んだ方程式 音楽、SNS、ラーメンを貫くストリートの美学」
◆INSIDE STORY#2/Brooklyn Yas|「今なお燃え盛るBrooklyn Yasの情熱 成功と失敗の分水嶺」
◆INSIDE STORY#3/DJ TATSUKI|「不退転の覚悟 DJ TATSUKIを押し上げた教え」
版元から一言
『MAGAZINE』を核におくメディアのコンセプトは、ラッパー、HIPHOPシーンに関わる方達の「青写真」を伝えていくアーカイブメディアです。
HIPHOPは、ライフスタイルであり、生き様であると思うので活動・楽曲の裏側にあるラッパーの生い立ち、日常、心の中にあるリアルな思いをロングインタビューの形で読者の方に伝えていくことで、よりHIPHOPの魅力を伝えるお手伝いをできればと思っています。
また、大切にしているのは「消費はされるけど、風化はしない」ことです。今は本当に情報に溢れている時代なので私たちのようなインディペンデントなプロジェクトがニュースを取り扱う意味は無いと思っています。ニュースではなくて、アーカイブを作っていくという気持ちで取り組んでいます。
MAGAZINEという形で、紙に刷って、物質的に残すのも、歴史を辿ると多くのメディアは紙の形で受け継がれてきたという事実があるから。歴史に残っていくアーカイブを作るのであれば、紙に刷るのがいいのでないかと思いました。また、全編モノクローム(白黒)の写真で構成していくのも、風化して欲しくないから。モノクロームだとカラーと比較して情報量が少ない分、時代性が出ない・普遍性が高いという特徴があるので、適した表現手法だと思っています。
10年後でも、20年後でも読む価値・見る価値があるメディアとは何なのか?問い続けていきたいと思っています。
上記内容は本書刊行時のものです。