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無垢の歌  野崎 歓(著) - 生きのびるブックス
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無垢の歌  (ムクノウタ) 大江健三郎と子供たちの物語 (オオエケンサブロウトコドモタチノモノガタリ)

文芸
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四六判
縦194mm 横137mm 厚さ20mm
232ページ
上製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-910790-04-6   COPY
ISBN 13
9784910790046   COPY
ISBN 10h
4-910790-04-7   COPY
ISBN 10
4910790047   COPY
出版者記号
910790   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2022年8月15日
書店発売日
登録日
2022年5月11日
最終更新日
2022年7月7日
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書評掲載情報

2023-04-08 日本経済新聞  
評者: 三浦篤(美術史家)「半歩遅れの読書術」
2022-08-13 日本経済新聞  朝刊
評者: いとうせいこう(作家)
2022-08-13 日本経済新聞    朝刊
評者: いとうせいこう氏
2022-08-06 毎日新聞  
評者: 川本三郎氏(評論家)
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紹介

大江健三郎の描く子供たちはなぜ、ひときわ鮮烈な印象を残すのか。
〈無垢〉への比類なき想像力にせまる、まったく新しい大江論にして、最良の“入門書”。

これから大江文学と出会う世代へ。読まず嫌いのまま大人になった人へ。
大江文学の意外な面白さに触れる一冊。

   
「子供たちに重要な役割を演じさせる大江作品は、子供時代と強いきずなで結ばれ、子供とつながる想像力に支えられている。(略)
 若くしてのデビューから、老齢に至るまで、一貫して『チャイルドライク』であり続け、子供の無垢への追憶と志向を保ち続けたところに、大江文学の素晴らしさを見出したいのである。(本文より)」

目次

◆第一章 チャイルドライクな文学のために
「文学国語」と「論理国語」
大江健三郎を教科書に?
子供っぽさの魅力
チャイルドライクな文学

◆第二章 学生作家の栄光と不安
憧れの仏文
翻訳から創作へ
くそまじめな精神を打破せよ
さらば、象牙色のジャガー

◆第三章 赤んぼうの敵
本当の主人公生殺与奪の権
三島由紀夫は批判する
にび色の瞳をしたきみ

◆第四章 一九六九年のパーコーメン
ホメーロスのごとくに
切除と不在
頭部への打撃
共感の源泉

◆第五章 鳥は歌い、鯨は叫ぶ
ギミー・シェルター
「善きもの」と「魂」
樹木は鯨となる
精霊としての幼児

◆第六章 逆転また逆転
子供たちの行進
空飛ぶ円盤と立体スクリーン
オノマトペの嵐
走れ、われわれの子供ら

◆第七章 反時代的ゲーム
村の消滅にあらがって
困惑させる細部について
記紀神話の世界へ
再生する神話

◆第八章 神隠し願望
不屈の抵抗かくれんぼの誘惑
「神隠しに遭いやすき気質」
少年は境界を超える

◆第九章 男たちよ!
長篇から短篇へ
同級生交歓
壊れていく男たち
パパの帰還

◆第一〇章 「ただいま」と「お帰り」
敷居をまたぐとき
出たり入ったりする運動
「死んだ人間もまた帰ってくる」
帰還する子供

◆第一一章 上品な人間
人物再登場
非=性的人間?
非=生産的人間?
人間の真っ当さ

◆第一二章 未来の子供
イーヨーとお祖母ちゃん
個人神話を造り直す
時間差と悲しみ
オープンエンディング
文学は再来する
エピローグ――年老いたヒカリとともに

◆あとがき

版元から一言

・学術的な大江論が多いなか、かつてなく読みやすく中高生から大人まで楽しめます。
・講談社エッセイ賞受賞者による、ドライブ感あふれる文体が魅力。
・戦争や感染症、環境汚染…。大江の作品世界がリアルに感じられる今、私たちが足もとを見つめ直す機会を提供します。

著者プロフィール

野崎 歓  (ノザキ カン)  (

1959年新潟県生まれ。フランス文学者、翻訳家、エッセイスト。放送大学教養学部教授、東京大学名誉教授。2001年に『ジャン・ルノワール――越境する映画』(青土社)でサントリー学芸賞、2006年に『赤ちゃん教育』(講談社文庫)で講談社エッセイ賞、2011年に『異邦の香り――ネルヴァル「東方紀行」論』(講談社文芸文庫)で読売文学賞、2019年に『水の匂いがするようだ――井伏鱒二のほうへ』(集英社)で角川財団学芸賞受賞、2021年に小西国際交流財団日仏翻訳文学賞特別賞受賞。プレヴォ、スタンダール、バルザック、サン=テグジュペリ、ヴィアン、ネミロフスキー、トゥーサン、ウエルベックなどフランス小説の翻訳多数。著書に『こどもたちは知っている――永遠の少年少女のための文学案内』(春秋社)、『フランス文学と愛』(講談社現代新書)、『翻訳教育』(河出書房新社)、『アンドレ・バザン――映画を信じた男』(春風社)、『夢の共有――文学と翻訳と映画のはざまで』(岩波書店)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。