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近世演劇への展望 原道生(著) - 文化資源社
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近世演劇への展望 (キンセイエンゲキヘノテンボウ)

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発行:文化資源社
A5判
560ページ
上製
価格 8,800 円+税   9,680 円(税込)
ISBN
978-4-910714-16-5   COPY
ISBN 13
9784910714165   COPY
ISBN 10h
4-910714-16-2   COPY
ISBN 10
4910714162   COPY
出版者記号
910714   COPY
Cコード
C3074  
3:専門 0:単行本 74:演劇・映画
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2025年11月23日
書店発売日
登録日
2025年11月4日
最終更新日
2025年12月22日
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紹介

明治大学名誉教授・原道生(1941–2024)。
近松門左衛門をはじめ、義太夫浄瑠璃や歌舞伎、近世演劇の世界を長年にわたり探究し、その成果を世に問い続けてきた碩学の遺稿集が刊行されます。

本書は五章構成。近松浄瑠璃の作劇法や人物造型の精緻な考察、歌舞伎における心情表現や身体性、近世演劇を支える思想的基盤、役者評判記や狂言本の翻刻に至るまで、原先生の研究の全貌を余すところなく収めました。学界で評価を受けた主要論文に加え、これまで広く知られる機会の少なかった論考や講演記録も収録し、研究者にとっては不可欠な資料であると同時に、日本芸能の魅力を伝える文化遺産としても読み継がれる内容となっています。

「浄瑠璃の死生観」「慰み意識の変貌」「歌舞伎俳優と前衛的演出」など、芸能を越えて人間社会の在り方に迫る視点は、いまもなお新鮮な問いを投げかけます。
近世文学・芸能研究者はもとより、日本文化の基層に関心を抱くすべての読者に捧げる、珠玉の学術遺産です。

目次

第1章 近松・義太夫浄瑠璃の展開
浄瑠璃の作劇法
宝永地震と近松の浄瑠璃─『心中重井筒』の場合─
「慰み」意識の系譜─藤十郎・近松への流れ─
近世演劇における「慰み」意識の変貌
操浄瑠璃の大成と展開─後期浄瑠璃─
『近世演劇を学ぶ人のために』 世界思想社、一九九七〈平成9〉年5月
竹本座─播磨少掾と文耕堂─
「死」の効用 ─浄瑠璃の創り出したもの─

第2章 浄瑠璃の人物たち
「実は」の作劇法─『義経千本桜』の場合─
場面化されぬドラマ─権太の「もどり」─
短所が役に立った人々─時代浄瑠璃の人物たち─
「歴史」確認のドラマ─知盛と実盛─
浄瑠璃に描かれた道真像 ─その神格化の内実─

第3章 歌舞伎の表現
歌舞伎の登場と興隆、変容
心情表現の屈折─寛文期の歌舞伎狂言の場合─
浄瑠璃と歌舞伎─手負いの長ゼリフ─
怪異の出現―歌舞伎の場合―
近世芸能の表現─身体表現としての「芸」─
「死絵」について─基礎的事項の確認─
歌舞伎俳優と前衛的演出─心座の河原崎長十郎と村山知義─

第4章 近世演劇の基底
二つの『石橋山しちきおち』 ─その原拠との関連─
虚構としての「義理」
学・知に対する拗ねた視線─『半二現世安心記』と『独判断』─
役者評判記における板木の修訂 ─元文~明和期の事例─
役者評判記本文に見られた特異な表記について

 第5章 翻刻
享保期絵入狂言本二種 ─『けいせい金水車』・『けいせい帯取池』─

版元から一言

原先生が亡くなる前に、奥様へ「遺稿集は滝口に頼め」とおっしゃったと聞きました。
その言葉を胸に、この二年あまり、先生の残された原稿を整えてまいりました。
多くの方々のご理解とご協力を賜り、ようやく一冊の形に結ぶことができました。
刊行が遅れたことを申し訳なく思いつつも、こうして形にできたことを心から嬉しく感じております。
本書が、先生を直接知る方々はもとより、論文を通じて先生を知る多くの若い研究者と路の研究者の方々にとって、学びの道しるべとなり、先生の志が新たな世代へと受け継がれていくことを願っております。

著者プロフィール

原道生  (ハラミチオ)  (

1936年東京都生まれ、2023年11月歿
1960年東京大学文学部国文科卒、1966年同大学院博士課程単位取得満期退学、東京大学文学部助手。1971年横浜市立大学文理学部助教授、1981年明治大学文学部教授。2005年同図書館長。2007年定年退職、名誉教授。
歌舞伎学会会長、義太夫協会代表理事を務める。
『近松浄瑠璃の作劇法』(八木書店刊、2013年)により第46回日本劇学会河竹賞・第36回角川源義賞受賞(2014年)。

【主な著書】
『近松門左衛門(新潮日本古典アルバム)』(新潮社、1991)、『近松集(鑑賞・日本の古典)』(尚学図書、1982)、『近松浄瑠璃集上・下(新日本古典文学大系)』(岩波書店、1993、1995、共著)、『古典にみる日本人の生と死―いのちへの旅―』(笠間書院、2013、共著)、『日本文芸史―表現の流れ―近世』(河出書房新社、1988、共著)、『近松浄瑠璃の作劇法』(八木書店、2013)

上記内容は本書刊行時のものです。