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熱帯雨林の宝物 インドネシア沈香調査記 山田 勇(著/文) - 実生社
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熱帯雨林の宝物 インドネシア沈香調査記 (ネッタイウリンノタカラモノ インドネシアジンコウチョウサキ)

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発行:実生社
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ16mm
296ページ
並製
価格 3,800円+税
ISBN
978-4-910686-00-4   COPY
ISBN 13
9784910686004   COPY
ISBN 10h
4-910686-00-2   COPY
ISBN 10
4910686002   COPY
出版者記号
910686   COPY
Cコード
C3039  
3:専門 0:単行本 39:民族・風習
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2023年1月10日
最終更新日
2023年3月17日
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紹介

沈香(じんこう)は香料の一種。アジアの熱帯林の奥底に生育する沈丁花科の木より採取され、高貴な香りを生み出す成分は古来より珍重されてきた。
高値で取引されることから乱獲がすすみ、近年では天然木よりとれる沈香は幻の存在となっている。
本書は足しげく熱帯雨林に通った著者による、森林とともに生活を営む人々の話に耳を傾け、暮らしに触れた1990年代から2020年頃までの日報である。

目次

1 1997年1月12日~30日 マレーシア、サラワク調査
華人商人と燕の巣採取人

2 1998年1月12日~31日 マレーシア、サラワク調査
鎮魂の旅、バカム山火事

3 1999年1月11日~2月8日 マレーシア、サラワク単独調査
幸せな町

4 2000年8月4日~9月15日  インドネシア、スマトラ調査
かわりゆく世界の原型

5 2001年7月12日~8月20日 インドネシア、東カリマンタン調査
沈香商人チャンドラ

6 2003年2月12日~3月4日 インドネシア(ジャカルタ、ロティ島、ロンボク島)調査
漁村へ ロティ島、ロンボク島

7 2004年8月23日~9月19日 東インドネシアの生態資源
地に足を踏みしめて生きる人たち

8 2005年8月18日~9月15日 インドネシア、パプア調査
生き生きと明るい村

9 2006年8月21日~9月18日 スラウェシ中央部とスンバワ、バリ、シンガポール調査
沈香探しは刑事の聞き込み

10 2007年8月23日~9月18日 インドネシア、サバ、シンガポール調査
沈香造林計画、豊かな世界

11 2012年3月25日~30日 マレーシア、サラワク調査
サラワク調査

12 2014年8月18日~31日 インドネシア、ジャンビ、ポンティアナック調査
巨大パルプ会社、中規模オイルパーム会社

13 2017年8月2日~14日、東・北カリマンタン調査
篤林家ルスラン、自信に満ちた人々

14 2018年8月1日~14日 インドネシア、パプア調査
花が白く、実も白い沈香を見つける

15 2019年12月20日~29日 インドネシア、カリマンタン調査
沈香亡者、あたたかな空気

前書きなど

沈香(ガハル)はアジアの熱帯林の奥底に生育する沈丁花科の植物から浸出する物質であり、古来、芳香を発することで珍重されてきた。古い時代から中国の史書に記載されているほか、日本では東大寺正倉院に収蔵されている長さ1・6メートルの蘭奢待が有名である。
その歴史的な研究は山田憲太郎の著作にくわしいので、それを参考にしてほしい(山田憲太郎『日本香料史』1948年、179頁、同朋舎による復刊)。
私は『アジア・アメリカ生態資源紀行』(2000年、岩波書店)ほか、『生態資源――モノ・場・ヒトを生かす世界』(山田勇・赤嶺淳・平田昌弘 編、2018年、昭和堂)にて沈香調査のとりまとめをおこなった。
沈香の芳香物質が高価なため、現在では各国で人工栽培されて、クギを打ち付けたり、特殊な薬物を注入したりして、人工的に抽出する方法が試みられている。
本書は、沈香の自然分布における沈香採取の担い手から交易ルートを1990年代から2020年頃まで調査した報告である。

著者プロフィール

山田 勇  (ヤマダ イサム)  (著/文

京都大学農学研究科卒業(農学博士)。京都大学名誉教授。
専門:森林生態学
主要業績:1995年日本林学会賞、2003年大同生命奨励賞。『世界の森大図鑑――耳をすませ、地球の声に』新樹社、2012年。『世界森林報告』岩波書店、2006年。『アジア・アメリカ生態資源紀行』岩波書店、2000年。『生態資源――モノ・場・ヒトを生かす世界』昭和堂、2018年。
Tropical Rain Forests of Southeast Asia, University of Hawai’i Press, 1997.

上記内容は本書刊行時のものです。