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自動運転のためのセンサフュージョン技術 原理と応用
- 書店発売日
- 2022年5月25日
- 登録日
- 2022年4月28日
- 最終更新日
- 2022年4月29日
紹介
自動運転は、歴史的に道路インフラを使ったシステムとして始まったものの、自動車側が外界をセンシングして自律的に走行する自動運転に方向転換され現在に至る。自律型の自動運転において、研究開発の開始時から現在まで中心的課題は、外界認識センサだった。
自動運転とは、人間のドライバに代わって自動車自身が運転するものであるから、人間のドライバ並みに自動車が外界を認識して交通環境を把握しなければならない。自動運転用の外界センサとしては、カメラ(単眼、ステレオ)、レーダー、LiDAR、超音波等が候補となる。
何れのセンサも苦労して研究開発され実用化されたものではあるが、どれか一つのセンサで人間のドライバ並みに外界を認識することは不可能である。ドライバが持つ視野角、解像度、ダイナミックレンジ、物体認識能力等のどれか一つの機能に絞れば、それに迫るか超える機能を持つセンサもないことはない。
しかし、一つで全てをカバーできるものはない。そのため、複数のセンサで不足した機能をカバーするセンサフュージョンが望まれるのは当然の流れである。自動運転のレベルが上がれば、カメラ、レーダー、LiDAR、超音波と複数のセンサが装着されるのは必然である。
本書は、自動運転用のセンサフュージョンに取組もうとしている方、取り組んでいる方を対象とし、センサフュージョンの考え方をまとめたものである。本書の特徴は、カメラ、レーダー、LiDAR、超音波の概要と、これらセンサをどのようにフュージョンすればよいかを、複合、統合、融合、連合という視点で分類し、関連項目と具体例を紹介する。
特に、連合型センサフュージョンでは、免疫ネットワークからみたセンサフュージョン手法を紹介する。また、センサフュージョンで目指す、最良状態推定という視点で、ウィナーフィルタ、最小二乗推定法、状態方程式による逐次状態推定として各種カルマンフィルタ、パーティクルフィルタ等をまとめて解説する。
目次
はじめに
1.センサフュージョンとは
1.1.組合せ方法
1.2.センサデータフュージョン
2.各センサ技術詳細
2.1.アクティブセンサ
2.1.1.電波レーダー
2.1.2.LiDAR
2.1.3.超音波センサ
2.2.パッシブセンサ
2.2.1.単眼カメラ
2.2.2.ステレオカメラ
■ステレオカメラ内フュージョン例
2.2.3.RGBD カメラ
2.2.4.ディープラーニング
2.2.5.各センサ比較
3.センサフュージョン
3.1.アクティブセンサとパッシブセンサの組合せ
3.2.組合せ例
3.2.1.座標校正
■バーチャルRGBD カメラ研究例
3.3.センサフュージョンの種類
4.各センサフュージョン例
4.1.複合型センサフュージョン
4.2.統合型センサフュージョン
4.3.融合型センサフュージョン
4.3.1.トラッキング
4.4.連合型センサフュージョン
4.4.1.相互結合ニューラルネットワーク
4.4.2.確信度
■ハフ変換
■ RANSAC
■ステレオの確信度
■単眼カメラによる車両認識
■歩行者認識の確信度
■ディープラーニングの確信度
■時系列モデル
■状態空間モデル
■センサフュージョンの効果
4.4.3.免疫ネットワーク
5.カルマンフィルタ
5.1.前処理
5.1.1.デジタル化
5.1.2.ノイズ除去
5.1.3.ウィナーフィルタ
5.2.状態空間表現
5.3.最小二乗推定法
5.4.ベイズ統計
5.5.逐次最小二乗推定法
5.6.カルマンフィルタ
5.7.非線形カルマンフィルタ
5.7.1.拡張カルマンフィルタ
5.7.2.アンセンティッドカルマンフィルタ
5.7.3.パーティクルフィルタ
5.7.3.1.モンテカルロ積分
5.7.3.2.重点サンプリング法
5.7.3.3.遂次重点サンプリング法
5.7.3.4.リサンプリング法
5.7.3.5.パーティクルフィルタの改善
5.8.カルマンフィルタ適用例
6.今後の技術動向
6.1.各センサの今後
6.2.センサフュージョンの今後
おわりに
上記内容は本書刊行時のものです。