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カンのメンテナンス 冨松誠(著) - スタブロブックス
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書店員向け情報

在庫ステータス

在庫あり

取次情報

取次: JRC
直接取引: あり(自社)

カンのメンテナンス 経営感覚を整えるための

ビジネス
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四六変型判
縦188mm 横130mm 厚さ18mm
重さ 290g
264ページ
並製
定価 1,600円+税
ISBN
978-4-910371-02-3   COPY
ISBN 13
9784910371023   COPY
ISBN 10h
4-910371-02-8   COPY
ISBN 10
4910371028   COPY
出版者記号
910371   COPY
 
Cコード
C0034
一般 単行本 経営
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年5月25日
書店発売日
登録日
2021年4月29日
最終更新日
2021年5月25日
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紹介

100社を超える中小企業の業績改善。
気鋭の若手コンサルタントによる、
中小企業の現場で役立つ「新しい発想の会計本」。

中小企業社長の持ち味といえば、経験に裏打ちされた鋭い経営感覚。独自の嗅覚=カンはスピーディな意思決定を支える拠り所になる一方、知らぬ間に会社の実態(数字)とのズレが生じ、経営のかじ取りを間違える原因になることも。

そこで必要となるのが「カンのメンテナンス」。

「並べる」「比べる」「まとめる」「分ける」――4つのデータ分析で会社の数字を分析し、社長の経営感覚と会社の実態のズレを診断。会社の本当の姿が見えるようになり、正しい経営判断ができるように。

本書では、中小企業の現場目線のコンサルティングに長けた著者が、中小企業の現場で役立つ「数字の使い方」を解説。中小企業社長が正しい経営感覚を取り戻し、会社を成長に導くための方法を、豊富な実例も交えながらお伝えします。

カラダの健康診断をするように、
社長の経営感覚も定期的なメンテナンスを――。

目次

(目次 抜粋)

●はじめに
三味線と経営は似ている?
頻繁に生じている感覚と実態のズレ
感覚と実態のズレを正す「カンのメンテナンス」とは?
カンのメンテナンスで得られるメリットとは?

●第1章  経営がうまくいかないのは「思い込み」のせい
社長の「カン」はよく当たる
カンを鈍らせているのは「思い込み」
思い込みの種類は大別すると3タイプ
①私は悪くないタイプ/②あるべきタイプ/③楽観タイプ
知らないうちに思い込んでいる理由とは?
思い込みが経営のジャマをする
① 計画段階のジャマ
②行動段階のジャマ
中小企業の社長は、今すぐ「カンのメンテナンス」を実行せよ
〝できるのにやっていないこと〟に愚直に取り組む大切さ

●第2章  「カンのメンテナンス」でキレのある判断力を取り戻せ
思い込みを取り除くための3大ポイント
財務分析を過信すると、やるべき対策を見誤る
思い込みを排除し、業績を向上させる「カンのメンテナンス」
①データを集める
②データを加工する
時間による変化を知り、改善策を見出すための「並べる」
データを比較し、選択と集中に活かすための「比べる」
全体像を大まかに把握し、傾向をつかむための「まとめる」
グループを分解し、傾向をより具体化するための「分ける」
それでもうまくいかないデータ活用――3つの注意点

●第3章  業績悪化のターニングポイントを知り、改善策を見出すための「並べる」
「並べる」ことで傾向を把握し、改善に活かす
・事例①「移動年計」で業績低迷のターニングポイントに気づき、
 自らの行動を見直して売上高の増加と黒字化に成功
・事例②「客数・客単価の推移」で売上低迷の真因にたどり着く。
 接客力が活きる売り場改革で客単価が増加し増収増益
・事例③「在庫数の変動グラフ」で社内規則の不備に気づき、ルール改善。
 在庫がピークの7割に減少し、資金繰りの良化に成功
・事例④「来店回数と継続率」の割り出しで店舗の成功パターンを把握。
 「継続率」に重点を置いた施策で固定客が増加し、増収増益に

●第4章  数字の傾向をつかみ、事業の選択と集中に活かすための「比べる」
データを比較し、傾向をつかむために「比べる」
・事例⑤「得意先別の収益状況」を把握し、取引を継続すべき顧客を選別。
 優良顧客に絞った営業展開で売上高と粗利益の大幅改善に成功
・事例⑥営業活動の実態を把握し意識が変化。行動量を可視化する
 「〇△×表」で取引先との接点が増え、売上高2割アップに
・事例⑦「売上高状況」の可視化で繁閑の周期を把握。年間を通した
 改善活動の導入で売上高と利益が向上し、改善の習慣も定着
・事例⑧「曜日別の売上高」を比較し、伸び悩みの原因を把握。
 売り場展開と教育を見直し、代表不在時の平均売上が増加

●第5章 「直感」と「データ分析」の両輪経営で、中小企業の経営はますます強くなる
分析の試行錯誤を重ねるほど、中小企業の経営は磨かれる
分析の模擬体験 パン屋の売り上げを伸ばす方法を考えよう!
分析をサポートする7大手法
カラダの健康診断をするように、カンのメンテナンスも定期的に

●おわりに

前書きなど

(はじめに 抜粋)

三味線と経営は似ている?

突然ですが、「勘所」という言葉をご存じでしょうか?
これは三味線などの弦楽器に由来する言葉です。三味線の棹にはギターのフレットに相当するパーツはありませんが、演奏者は一定の音を出すための押さえ所を心得て美しい音色を奏でます。この押さえ所を「勘所」とよび、やがて「肝心なところ」や「急所」などの意味で使われるようになりました。

経営の世界も三味線と同様、「こうすればこんな結果が出る」との明確な基準はありません。それでも会社を成長させてきた経営者の多くは、熟達した演奏者のように経営の勘所を押さえ、立派にかじ取りをされているものです。

経営者は、なぜそんな芸当が可能なのでしょう。
中小企業診断士として数多くの経営者と接してきたなかで感じるのは、皆さん一様に本質を見抜く力や経営の感覚に優れているということです。私が普段、お付き合いのある中小企業や小規模企業者の経営者の場合、私たちのような外部の専門家が詳細に分析した結論と、社長が感覚的にとらえている結論が一致することが珍しくないのです。

資金も人材も限られた中小企業ですから、経営分析に時間をさけるわけではありません。それでも中小企業の経営者は蓄えてきた経験則にもとづく経営感覚、いわゆる「カン」(第1章26ページ参照)とよばれる力も使って判断し、企業を成長に導いているのです。

頻繁に生じている感覚と実態のズレ

ところが、この中小企業経営者の持ち味であるカンが、業績を悪化させる原因になってしまうことがあります。

たとえば第1章で取り上げている支援先の社長は、A事業は利益率が高く、売り上げも伸びているため自社のかなめだと自負していました。だからA事業にますます力を入れたのです。ところが資金繰りの課題が解決しないことから経営分析をしたところ、実態は社長の感覚とは真逆でした。A事業は同社の資金繰りを悪化させる元凶になっていたのです。

「さすがにそんなミスはおかさない」と思われるかもしれませんが、経営の現場では、じつはこうした判断のズレが(読者の皆さんが思っている以上に)頻発しています。

なぜ、客観的に見ればあり得ないような判断ミスをしてしまうのかといえば、その最大の原因は、社長が抱く経営の感覚と、自社の経営の実態(経営数字)がいつの間にかズレてしまっている点です。

三味線の演奏で押さえ所を間違うと、狙った音は出ません。同じように、社長の感覚が自社の実態とズレてしまうと、何らかの取り組みをおこなっても思うような成果を期待できないのです。そればかりか、逆効果になってしまうリスクすらあります。

加えて厄介なのは、感覚と実態がひとたびズレると、これまでの経験則だけでは業績悪化の原因究明が困難な点です。会社の本当の姿が見えなくなっているので取り組む対策は的外れとなり、経営状況のさらなる悪化を招きかねません。そうなると対策→業績悪化→対策→業績悪化の負のサイクルにはまり込み、抜け出せなくなってしまいます。

そこで、必要となるが本書のテーマである「カンのメンテナンス」です。データ分析手法を使って会社の本当の姿(=実態)を見える化し、社長が抱いている感覚を整えることで、キレのある判断力を取り戻すのです。

感覚と実態のズレを正す「カンのメンテナンス」とは?

あらためまして、私は中小企業診断士として、関西を拠点に小さな企業の経営支援をおこなっている冨松と申します。経営の改善手法であるPDCAを指南するコンサルタントとして、机上の空論より現場を重視しつつ、中小企業の企業再生から業務改善までアドバイスをおこなっています。

そんな私の経営サポートの核となっているのが、本書のテーマでもある「カンのメンテナンス」なのです。

「売り上げの低下が止まらず、回復の見込みもない」
「資金繰りがどうにも苦しく、本業に集中しきれない」

そうした切実な悩みを抱えながらも、具体的に何に取り組めばよいか分からない――本書は、そんな中小企業の社長さんに向けて、データ分析を用いた経営感覚のメンテナンス法を活用し、悩みを解決するヒントをお伝えするのが主な目的です。

規模でいえば、いわゆるひとり企業から、多くても従業員30人くらいまでの企業が対象です。なかでも「管理会計」という言葉を知ってはいても、実際には忙しくて経営分析なんてしている暇はない、あるいは方法がよく分からない――そんな社長さんであれば、本書の内容は参考になるはずです。

先ほど、経営の判断ミスの原因は、社長の感覚と実態のズレにあるとお伝えしました。なぜ感覚と実態が合わなくなるのかといえば、そのいちばんの理由は、会社を経営するなかで接する情報や直面する状況を誤って認識してしまう点にあります。

情報や状況を曲解すると「思い込み」が生じ、その思い込みによって感覚と実態にズレが生じます。すると思考のプロセスが狂い、間違った「意思決定」につながってしまうのです。

そこで必要となるのが、データ分析を用いた経営感覚のメンテナンス法――すなわちカンのメンテナンスです。

具体的には、「並べる」「比べる」「まとめる」「分ける」という4つのデータ分析の切り口で思い込みを取り払い、感覚と実態のズレをなくし、正しく意思決定ができる状態を取り戻しましょう、というのがカンのメンテナンスのポイントです。

・なぜ目の前の情報や状況を間違って認識し、思い込みが生じるのか
・どうやって思い込みを排除し、ふたたびカンが冴えた状態を取り戻すのか

本書でじっくり解説していきます。
第1章では思い込みが生じる理由と思い込みの種類を、第2章では思い込みを取り除くためのカンのメンテナンスの具体策をそれぞれ解説します。

つぎに第3章と第4章では、思い込みを排除して経営を立て直した事例を計8つ、取り上げます。メンテナンス法の解説にとどまらず、私が実際に携わった実例をふんだんにご紹介するのが本書の特徴といえるでしょう。

最後の第5章では、私がコンサルティングの現場でよく使うデータ分析手法を7つ、ご紹介します。

版元から一言

本書は、中小企業の現場で役立つ「数字の使い方」をテーマとした本です(広い意味での会計の本)。
ではなぜ『カンのメンテナンス』という一見分かりにくいタイトルにしたのか。

決め手となったのは、著者の冨松先生から聞かされた中小企業支援の現場の話でした。

「中小企業社長の経営感覚(=カン)は鋭く、スピード感ある意思決定を支えている」
「ところがカンと実態(会社の数字)がズレてしまうと、持ち味のカンが業績悪化の元凶になってしまう」
「そこで必要なのが、カンと実態のズレを正すこと。会社の数字を分析しながら社長の経営感覚を矯正することで業績は必ず改善する」

冨松先生が語る支援現場の話はいずれもリアルで面白く、ならば「会計」が主役ではなく、数字を活用した「改善」が主役の本にしたいと考えました。業績悪化に苦しむ中小企業経営者が、会社の数字を読み解くことで自らの感覚と実態のズレを正し、経営を立て直していく――そんな実例をふんだんに盛り込むことにしたのです。

中小企業の現場で役立つ新しい発想の会計本、『カンのメンテナンス』。経営分析にまでなかなか手が回らない、そんな中小企業の社長さんに読んでいただきたい本です。

著者プロフィール

冨松誠  (トミマツマコト)  (

経営コンサルタント 株式会社民安経営代表取締役社長
1982年兵庫県明石市生まれ。神戸学院大学卒業。ITアウトソーシング会社を経て、税理士事務所・コンサルティング会社に就職。2012 年に中小企業診断士の資格を取得し、2013 年に独立。これまで100 社を超える中小企業に深く関与。7社の顧問も務める。

得意分野は、経営の改善手法であるPDCAを組織に根づかせるためのコンサルティング。特定の業種・業態にとらわれず、規模も1人から50 人の企業まで対応。顧問先以外にも年間100 社ほどにアドバイスをおこない、業務改善や業績向上に導いている。

空理空論がとにかく嫌い。難しい対策ではなく、シンプルなデータ分析手法を用いて〝会社の実態〟や〝できるのにやっていない改善策〟を見える化して社長に気づきを与え、クリアしていくサポートをスタンスとしている。多種多様の業種の企業に接してきた経験からできるアドバイスと、社長をやる気にさせるミーティングが好評である。

現場での実践経験を踏まえた、行動に移せるヒントが詰まった研修やセミナーも実施している。著書に『PDCAは、4割回せばうまくいく!「人・モノ・金」に頼らず願った成果を最短で出す!』(Clover 出版)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。