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評伝 カール・ラガーフェルド ローラン・アレン=キャロン(著) - アンドエト
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評伝 カール・ラガーフェルド (ヒョウデン カール・ラガーフェルド)
原書: Le Mystère de Lagerfeld

文芸
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発行:アンドエト
A5判
縦215mm 横150mm 厚さ18mm
重さ 366g
215ページ
仮フランス装
価格 2,800円+税
ISBN
978-4-910204-02-4   COPY
ISBN 13
9784910204024   COPY
ISBN 10h
4-910204-02-4   COPY
ISBN 10
4910204024   COPY
出版者記号
910204   COPY
Cコード
C0098  
0:一般 0:単行本 98:外国文学、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年5月19日
書店発売日
登録日
2021年4月8日
最終更新日
2021年7月7日
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紹介

ドイツの片田舎でひとり静かに絵を描いていた少年は、どのようにしてモード界の皇帝と呼ばれるまでになったのか。
シャネル、フェンディのヘッドデザイナーとして一斉を風靡したカール・ラガーフェルドの謎に包まれた人生が、イヴ・サンローランとの確執の真相やアンディ・ウォーホルとの交流、スーパーモデルの先駆けイネス・ド・ラ・フレサンジュとの蜜月などとともに語られる。
カール・ラガーフェルド本人、仲の良かった高田賢三、カールの知人友人38人へのインタビュー取材を通して見えてくる独自の美学が貫かれたその生涯は、故郷ハンブルクの霧から浮かび上がるエルベ川のように美しい。
サングラス・ポニーテール・高い襟・フィンガーレスグローブ。自身をアバターとするセルフブランディングを1970年代にいち早く確立したカールは「モードの傭兵」と自らを呼び、フリーランスのデザイナーとして、フェンディ、クロエ、シャネルといった既存のメゾンに革新的なデザインを提供して、新たな命を吹き込んでいく。
2000年代に入ると、ハイパーラグジュアリーとマスマーケットの間にある大きな隔たりを軽々と乗り越えて、H&Mをはじめとした驚きのコラボレーションを次々と成功させる。
時代の空気を読み新しいトレンドを作り出す現代性、無限の創作エネルギー、比類なき美的センスの源泉には、30万冊の蔵書をもつ無類の本好きとしての文学への敬愛、モナコの高層マンションから北フランスの古城まで、所有した家々の数だけ異なるテーマを持たせていた建築・インテリアへの偏愛、厳格に自分を育てた母親への親愛、そして最愛のパートナー・ジャック・ドゥ・バシェールへの至上の愛があった。
唯一無二の天才デザイナーが愛したもの、その人生におきた出来事を紐解くとき、謎に包まれていたカールの人生哲学がみえてくる。

目次

まえがき
1.知識という鎧
2.静謐なサンクチュアリ
3.異質な少年
4.ディオール、パリの香り
5.解放に沸くパリへ
6.恐るべき子どもたち
7.リッツ パリで朝食を
8.幻影を追い求めて
9.日陰の花
10.両親の呪縛
11.時代のベクトル
12.伝説のはじまり
13.新しい仲間たち
14.カールとエリザベート
15.共鳴し合うふたり
16.皇帝カールの誕生
17.亡霊を逃れて
18.純粋と不純
19.危険な関係
20.カール、城主になる
21.嵐に翻弄される蝶のように
22.落日
23.ココ•シャネルの遺産
24.パリジェンヌ
25.絵画の中で
26.ひとつの時代の終わり
27.至上の愛
28.カールとエリザベス皇太后
29.氷の時代
30.変身
31.話題のダンディ
32.ひとり舞台
33.立つ鳥、跡を濁さず
エピローグ
書誌情報
謝辞

前書きなど

新たなコラボレーション、壮大な建築プロジェクト、そして新作コレクション。カール・ラガーフェルドのプレスルームからは、毎日のように新しい情報が発表されていた。60年以上もの間、歩みを止めることなく、すざまじいペースで発信を続けたカール。
すば抜けて鋭い完成と時代を生き抜く才能を武器に、彼は一線で活躍を続ける唯一無二のクリエイターとなった。そして宝石箱のようなランウェイを彩る作品のひとつひとつを、自らの手でデザインしてきた。
カールは、故郷ドイツではなくフランスを舞台に、完璧にカスタマイズされた「カール・ラガーフェルド」という役柄を演じることにした。世界に知られる、スタイリッシュなモノトーンのロゴとして。
彼の成功を支えたのは、自らを律する独自の美学だ。今を生きることだけを考え、自分の過去は決して振り返らない。その危ういバランスが、いつまでも輝きを失わない新しさを生み、永遠性を秘めた「カール」という存在を育んだのだ。
この伝説の陰には、ひとりの生身の人間がいる。そして、その人にまつわる物語がある。カールの人物像を探り、その物語を紐解くことは、誰も見たことのなかった華やかな成功の源泉をたどること。本書では、その足跡を追い、当時の様子を伝えるさまざまなエピソードを拾いながら、カール・ラガーフェルドという人物の輪郭をなぞっていきたいと思う。

版元から一言

シャネルやフェンディのファッションデザイナーとして有名なカール・ラガーフェルド。創業者ココ・シャネルが亡くなってから低迷していたシャネルブランドの劇的な復活の立役者として、1982年の契約から亡くなる2019年までヘッドデザイナーとしてブランドを強力に率いた。ドイツの裕福な家庭に生まれ、モード界の帝王イヴ・サンローランと同時代のパリにやってきて、目覚ましい成功の階段を駆け上がる。その成功の裏側にある知られざるエピソードを、ラガーフェルド本人、親しかった知人友人38人へのインタビュー取材を通して、著者は掘り起こす。ラガーフェルドの美意識の源流には深い教養があり、その教養の元となっている愛読書の数々や、好きだった絵画、映画、交流のあったアーティスト、家具などが本書の中で具体的に紹介され、それらに関する豊富な訳註付き。
ラガーフェルドが生涯でただ一人愛した人ジャック・ドゥ・バシェールとの日々、80年代のパリ・ファッションシーンの放逸な熱気とその後に続くエイズ禍に起きた悲劇が、本書の中で語られる。晩年はファッションデザイナーとしてのみならず、写真家、コラボレーター、アーティストとしての活動も注目されたラガーフェルドの本邦初の評伝です。書籍本文に関連する画像や動画をまとめた特設サイトに、帯上のQRコードからアクセスすることで、多元的にラガーフェルドを知ることができる工夫あり。

上記内容は本書刊行時のものです。