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脳のお休み
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2024年1月29日
- 書店発売日
- 2024年1月18日
- 登録日
- 2023年12月11日
- 最終更新日
- 2025年2月4日
紹介
暮らしレーベル、第5弾。
滝口悠生さん、推薦。
「文章を書くことはどうしたって誰かが生きた時間の肯定になることをこの本の文章は教えてくれる。湖底に潜むような、重くて鈍い、けれども確かな希望。」
目次
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前書きなど
――高い金払って大学行かせてもフリーターか。くその役にも立たないな。
身体の障害だったら障害者って分かってもらいやすくていいよね、と言うのを黙って聞いていたことがある。そういう声を聞くたびに、人間の想像力が争いを解決してくれることなんてあるのだろうかと思った。現に、私はその声に憤る。私はあなたじゃない。(本文より)
版元から一言
ひとりなのに親子だという。足は多いが横にしか進めない。そんな奇妙な名を持つ書き手は、自分の体が過ごしてきた時間を気重たげに行き来する。文章を書くことはどうしたって誰かが生きた時間の肯定になることをこの本の文章は教えてくれる。湖底に潜むような、重くて鈍い、けれども確かな希望。ーー滝口悠生(小説家)
《読者からの感想》
●止められず一気に読了。全くちんけではない、暮らしや家族や思いや自身の話がものすごい勢いで書かれていた。あーすごい、すごいしか言えない自分の語彙力。そして自分って経験も知識もなんだか色々浅いよなと改めて思ってしまう。「何にも当てはまらない私に水をやろう。」(226p)
●言語化しがたい複雑な気持ちも、じっと見つめて、じっくりと言葉にしているというような印象を受けた。なんというか、質量のある言葉、文章を書く人だと感じた。
●「記憶は海に似ている」という冒頭のように寄せては返す記憶と感情、思考、生活、生と死。読みながらその波に乗ったり、流されたり、飲まれて溺れそうになったり。書くことは自分を救い、こうして読んだ誰かの人生の一部も救うんだなと思った。
●ばらばらの時系列な事柄が、読み終わると一塊になる。家族のこと、ハムスターや犬のこと、仕事のこと、震災のことなど日常が書かれるが本音ベースの随想は日記を読んでいるような気になる。自分のまわりでの出来事とラップする内容もあり、読んで良かったと思える一冊。
●引き込まれる文章で一気読みした。『にき』『浜へ行く』よりも蟹の親子さんのことを知れたような気がする一冊。もっとひとりの身体でいよう、すてきな言葉。
上記内容は本書刊行時のものです。