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頭山満・未完の昭和史
日中不戦の信念と日中和平工作
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2023年9月7日
- 書店発売日
- 2023年9月7日
- 登録日
- 2023年6月8日
- 最終更新日
- 2023年11月9日
紹介
「日中戦うべからず―」(頭山満)
日本近代史を塗り替える!史料にもとづき、歴史の闇に葬られてきた頭山満とその仲間たちの日中和平工作の実相を初めて明らかにする渾身の書
歴史家によって中国大陸侵略者のレッテルを張られた頭山満は、実は日中和平工作の実行者であった。党派を超えて、戦時中の中国がただ一人信頼する日本人、それが孫文を助け、中国革命を支援した頭山満であった。玄洋社研究の金字塔
目次
はじめに:本書の成り立ち
序 章 孫文との強い絆
第一章 頭山満のパラドックス
第二章 頭山満と玄洋社、いまだ知られていない真実
第三章 頭山満と玄洋社:私はトンデモではない、たぶん。
第四章 日中不戦の信念と日中和平工作
第五章 阿片王・里見甫の生涯をめぐるメモ
終 章 頭山満の人物像:大賢と大愚と
おわりに:ムスリム・モスク・コーラン
人名索引
前書きなど
「第三章 頭山満と玄洋社」第十節より
頭山満や玄洋社、その仲間たちがいなかったら歴史はずいぶん寂しくなったことだろう。それは派手な大きな出来事が起こらないという意味ではなく、損得を抜きに亡命者を助けるような人情味あふれる行動(人道)が記憶されなかっただろうということだ。四角四面の官僚的発想でのみ政治が行われることを一方に置くと、それと対極にいたのが頭山らということになる。融通無碍な彼らを動かしていたのは利権ではなく道義の観念だった。
……(略)……
孫文は大正十四(一九二五)年三月十二日、北京で死去した。そのわずか四カ月足らず前、孫文は神戸で頭山と会談、有名な大アジア主義の演説をした。頭山と会うために、孫文は広東から北京に向かう途次、病を押して神戸に来たのである。
孫文の死後、遺体は北京から南京の中山陵に移された。中山は孫文の号で、亡命時の日本名・中山樵に由来する。昭和四(一九二九)年六月一日の霊柩奉安祭(移柩式)には頭山と犬養毅が招かれた。蔣介石は永年の孫文の同志である頭山・犬養を国賓として遇した。頭山・犬養に萱野長知・古島一雄らを加えた十数名の日本人が、孫文の柩を引く綱に手を添えて石段を登った。いよいよ柩が墓に納められる時、中山陵の奥、墓門内で最後に立ち会ったのは遺族の他、国民政府主席蔣介石、外交団代表のオランダ公使、それに頭山・犬養であった。
いろいろな本を読んでいると、頭山は冷遇を受けたとか、端っこの方で参列しただけだとか、この場からできるだけ頭山の姿を消し去ろうとする力学が働くようだ。……(略)……
上記内容は本書刊行時のものです。
