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福岡地方史研究 第57号 福岡地方史研究会(編集) - 花乱社
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福岡地方史研究 第57号

発行:花乱社
A5判
166ページ
並製
価格 1,500円+税
ISBN
978-4-910038-07-0
Cコード
C0021
一般 単行本 日本歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年9月10日
書店発売日
登録日
2019年8月29日
最終更新日
2019年9月10日
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紹介

特集は「東アジアの中の福岡・博多Ⅲ」。北部九州は、地政学的な観点から見ても、大陸と韓半島に影響されざるを得ない宿命にある。東アジアの中の大陸と半島と列島は、交流し衝突し離反し対立するという歴史を刻んできたが故に、その親近性は憎悪や蔑視や韜晦以上に密なのである。現在の日韓関係の悪化も政治指導者や官僚たちの抽象的な言葉を、大衆的な親近性による言葉へ対置することで、情況は大きく変わるだろう。歴史はその方法を、必ずどこかに用意している。(司)
【特集】名島・雁ノ巣飛行場と福岡市/幻のオリンピック・ガネフォ/前畑遺跡(筑紫野市)と大宰府防衛:元寇に備える防衛拠点侍島の考察/在野の碩学・中島利一郎:「令和」改元を機に「光文事件」をふりかえる/一~三世紀の倭人と倭種について:「魏志倭人伝」を読む/百済紀行(上):日韓交流の記憶を求めて、ほか

目次

絵葉書でたどる福岡の歴史⑱ 絵葉書帳と写真帳(石瀧豊美)
【巻頭言】『昭和天皇実録』と『明治天皇紀』(石瀧豊美)
【特集】東アジアの中の福岡・博多 Ⅲ
 [特集にあたって]
 講演:名島・雁ノ巣飛行場と福岡市(柴多一雄)
 幻のオリンピック・ガネフォ(浦辺 登)
 前畑遺跡(筑紫野市)と大宰府防衛:元寇に備える防衛拠点侍島の考察(鷺山智英)
 間違えられた家老の写真と福岡藩の秘密神事・鎮火祭火魔封火打釘(大林憲司)
 在野の碩学・中島利一郎:「令和」改元を機に「光文事件」をふりかえる(石瀧豊美)
 一~三世紀の倭人と倭種について:「魏志倭人伝」を読む(中村修身)
 百済紀行(上):日韓交流の記憶を求めて(師岡司加幸)
【論文】
 筑前筑後肥前肥後探索書・讃岐伊予土佐阿波探索書について:書誌学的考察と描画法の分析から(西田 博)
 福岡藩馬廻組百三十石杉山家の幕末維新(坂上知之)
 幕末佐賀藩におけるいわゆるアームストロング砲の製造をめぐって(二):田中久重と石黒直寛関係史料および文献からのアプローチ(河本信雄)
【随想】古文書蒐集折々譚 その3:文禄堂二代目相浦安彦氏のこと(宮 徹男)
【書評】偶発した事件ではなかった修猷館占拠:『修猷館投石事件』(師岡司加幸)
【本の紹介】丸山雍成『前近代日本の交通と社会』/宮地英敏『明治最大の政変劇の内幕』(石瀧豊美)
短信往来▼今村公亮/大林憲司/西田 博/馬場崎由美/濱田周作/山下龍一
編集後記/例会卓話記録

前書きなど

■特集にあたって
 第五三号、第五四号に次いで三度目の、特集「東アジアの中の福岡・博多」である。福岡・博多の歴史はやはり東アジアという規模で考えるのがふさわしい。福岡と博多─言葉では限定しているが、その心は福岡都市圏でもあり、広くは福岡県、あるいは九州北部でもある。過去の歴史を自治体の境界でくくるわけにはいかないからだ。狭義では、福岡市の中洲をはさんで、東を博多(博多区の一部)、西を福岡(中央区の一部)として区別する。博多は古代から海外交易で繁栄した国際都市で、中世あるいは近世初頭の町人の自治都市としての歴史を誇り、他方、福岡は黒田長政によって築かれた近世の城下町で、それが現在の福岡県の名に受け継がれる。
 岩波書店『日本の社会史』(全八巻、一九八六~八八年)に、編集にあたってまず留意したことの一つとして、「畿内国家の成立・拡大を基軸とする単一国家・単一民族・単一文化観への批判の上に立って、地域史を重視し、しかもそれらを孤立したものとしてではなく周辺世界との関連においてとらえること」があげられている。
 私たちは東京を中心にした地理的感覚に慣らされている。太平洋側の東京から四通八達する交通網。その時間距離が地域を評価する指標となる。「駅から何分」と相似をなす、「東京から何時間」である。
 しかし「周辺世界との関連」という視点に立てば、東京中心の歴史観は一変せざるを得ない。新潟は日本海でアジア大陸につながるし、福岡は玄界灘で朝鮮半島と向かい合う。
 本特集ではこの「周辺世界との関連」を提示する論考が集まった。(後略)(石瀧氏)

著者プロフィール

福岡地方史研究会  (フクオカチホウシケンキュウカイ)  (編集

福岡地方史研究会は、1962年の発足。福岡にあって地方史や郷土史に関心を持つ人々によって結成された、民間の自主的な研究団体。発足以来、学界と在野の交流によって相互に情報を交換し、会員個々が研究を重ね研鑽を積む。研究テーマは地方史に限らず、広く文化史・社会史・民俗学に及び、対象となる時代も原始・古代・中世・近世・近現代と各時代の研究者が所属。有志による「古文書を読む会」の活動は『福岡藩朝鮮通信使記録』の刊行に結実し、2001年2月、福岡県文化賞を受賞。月1回の定例研究会を開き、年1冊会報(本誌)を発行する。

上記内容は本書刊行時のものです。