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白夜のティータイム 高井 公雄(著/文) - 花乱社
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白夜のティータイム (ビャクヤノティータイム) 日本とスウェーデンの移植医療と社会 (ニホントスウェーデンノイショクイリョウトシャカイ)

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発行:花乱社
四六判
290ページ
上製
価格 1,500円+税
ISBN
978-4-910038-06-3   COPY
ISBN 13
9784910038063   COPY
ISBN 10h
4-910038-06-X   COPY
ISBN 10
491003806X   COPY
出版者記号
910038   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年9月1日
書店発売日
登録日
2019年8月22日
最終更新日
2019年9月10日
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紹介

人生の転機となったスウェーデン留学時代の様々な見聞と経験をもとに
超高速で高齢化が進む日本の社会と医療システムを考える。
【大好評『白夜の病棟日誌』(2017年)を補訂新編】

●赤間神宮名誉宮司・水野直房氏推薦
「老いるのは誰しも好きではないが、一方では老いる人生の喜びがあるのではないか──。この本いはそんな想いとヒントが詰まっている」

目次

はじめに
Ⅰ 日本人が知っているようで知らない日本という国
 長寿と長者/現代人の勘違い?/日本人が知らない日本にしかないもの/日本人には造れないもの/出入国管理法改正と日本の移民政策/日本の社会システムは人を幸せにしているのか?/「平和ボケ」と「多数ボケ」/本音から見た「日本人」という人々/カルロス・ゴーン氏の運命やいかに
【閑話1】日本人と車寅次郎

Ⅱ 日本が海外の国から学べること
 同一労働同一賃金/スウェーデンの社会福祉制度と労働環境/消費税増税がライフスタイルを変えていく/マイナンバー制度/医療に見る日本人と日本の医学教育/パンドラの箱を開けた人々/少子化と人口減少/オバマケアと日本の保険制度/TPPと医療と国民皆保険制度
【閑話2】東京の下町とそば打ち体験

Ⅲ 白夜のティータイム スウェーデンあれこれ
 スウェーデンで見た伏魔殿?/バイオリン弾きとサッカー選手/アイスホッケーとハンドボールとサッカーに見るスウェーデン文化/パーティーに見るスウェーデン人/ノーベル賞/地図/停電と地下鉄に見るスウェーデンの危機管理/スウェーデンの付加価値税が人生に及ぼす影響/ドロットニングホルム宮殿/フィンエアーとスカンジナビア航空/スウェーデンのアルコール事情/イケアとスウェーデン文化/花火と冬の風物詩/Wenner-Gren Center/スウェーデン人の日本観光
【閑話3】練習せずに試合に勝てるテニスラケット

Ⅳ 日本で臓器移植が進まない本当の理由
 移植にまつわる風景/日本の脳死下臓器移植に立ちはだかる深くて暗い河/日本で脳死下臓器移植が社会に広く容認されない理由とは/臓器移植法改正の経緯/日本人が知らない臓器移植の闇/ポリティカル・レフジー(政治難民)/EUと移民政策
【閑話4】フェイク

Ⅴ 日本の医療に差し込む光と忍び寄る影
 日本の医療業界に忍び寄る影/地域医療構想/製薬メーカーの正体/製薬メーカーの正体2/お医者さんに対する世間の誤解/調剤薬局の運命/看護学校/フリーター医師とフリーランス/医師としてスウェーデンで働いて/本邦の医療費の行方/すべての前立腺癌を治療すべきか?/スウェーデンでの手術室のシステムとルール/人類の平均寿命を最も延ばす薬とは?/今からの医療に思うこと
【閑話5】刺青考

付:『白夜の病棟日誌』(前作)の「あとがき」から
あとがき

前書きなど

 私が医師になって最も良かったと思うことは何か、と聞かれたら、収入とかやりがいを別にして、スウェーデンに留学したことと思っています。辛いことも多かったのですが、スウェーデン人と生活し、話し合うことで、いろいろなことを学び、感じ取ることができました。自分が幸福に生きるために何をすべきなのか、ということを留学で学んだのです。
 一生懸命家族や仕事のことを考え、退職したらこうしようとか、子供が一人前になって手が離れたらああしようとか考えて、毎日を我慢して生きている日本人は案外多いのです。日本人は仕事や家庭に縛られ、自由に飄々と生きがいを感じて生きている人が、スウェーデン人よりもかなり少ないように思えるのです。
 私はこの仕事を通して、多くの患者さんと話をしてきました。一生懸命頑張って生きてきた患者さんに、ある日突然、深刻な病気を告げなければならないことがあります。その時に、「こんな予定ではなかった」と、驚愕したり落ち込んだり苦しんだりする患者さんを何人も見てきました。
 人間には仏教用語で「四苦八苦」という避けることのできない宿命があります。その中でも四苦と呼ばれる、生・老・病・死は必ず訪れ、その運命を避けることはできません。
 だからこそ、人生は日々の生活がすべてで、結果ではないのです。人の幸せは、その人の中にしかありません。そして、幸せはプロセスの中にしかありません。自分が幸せかどうかは結果を見て他人が判断するのではなく、自分がどう思うかだけなのです。
 いつかは誰でも死んでしまうのです。一日一日が最後だとその日を精一杯生きることが大切だとつくづく感じます。
 どんな運命になったとしても、たとえ自分が何か大きな病気になって入院する日の朝も、いつもと変わらず我が家の愛犬と散歩して、チェロにお別れをして病院に向かうような淡々・飄々とした人生を送りたいと考えています。 (「あとがき」より)

著者プロフィール

高井 公雄  (タカイ キミオ)  (著/文

昭和37年(1962年)、山口県山陽町埴生に生まれる。昭和55年、山口県立山口高等学校卒業、昭和61年宮崎医科大学医学部医学科卒業、平成4年、山口大学大学院医学研究科外科系博士課程修了。医学博士。日本泌尿器科学会専門医、同会指導医、日本移植学会認定医、日本腎移植臨床学会認定医、日本内視鏡外科学会泌尿器腹腔鏡技術認定医、日本泌尿器内視鏡学会技術認定医。スウェーデン・カロリンスカ王立研究所移植外科留学。国際泌尿器科学会、米国泌尿器科学会などに所属。山口大学医学部附属病院講師などを経て、平成18年より済生会下関総合病院泌尿器科、平成22年より科長、平成28年10月より院長補佐。平成31年1月より副院長。山口大学病院臨床講師。専門は慢性腎不全、腎移植、前立腺癌。

上記内容は本書刊行時のものです。