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明治日本とキリスト教 宮川 由衣(編集) - 西南学院大学博物館
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明治日本とキリスト教 (メイジニホントキリストキョウ) 蒔かれた種 (マカレタタネ)

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B5変形判
64ページ
並製
価格 1,000円+税
ISBN
978-4-910038-03-2   COPY
ISBN 13
9784910038032   COPY
ISBN 10h
4-910038-03-5   COPY
ISBN 10
4910038035   COPY
出版者記号
910038   COPY
Cコード
C0021  
0:一般 0:単行本 21:日本歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年7月15日
書店発売日
登録日
2019年7月19日
最終更新日
2020年12月24日
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紹介

黒船来航によって西洋近代と対峙し、急速に近代化が進められていく中でキリスト教は伝播した。宣教師によって蒔かれた種が教育、文化、そして社会福祉といった様々な分野で花咲き、実っていく様子を資料とともに辿り、新島襄や津田梅子、西南学院の礎を築いた波多野培根などをコラム・論文で紹介。日本の近代とキリスト教を問う。
【2019年西南学院大学博物館特別展Ⅰ図録 明治日本とキリスト教─蒔かれた種─】

目次

ご挨拶  西南学院大学博物館館長[宮崎克則]
 開催概要/凡例
●第1章 開 国 信教の自由に向けて
 【コラム】S・W・ウィリアムズ 黒船で来航した宣教師[西南学院大学博物館学芸研究員 宮川由衣]
 【コラム】パリ外国宣教会 期待されていた信徒発見[西南学院大学博物館学芸調査員 田中 恵]
●第2章 近代キリスト教の初穂 日本の近代化とキリスト教
 【コラム】開港場箱館から ニコライ司祭と新島襄[西南学院大学博物館学芸研究員 宮川由衣]
 【コラム】アメリカ・オランダ改革派教会宣教師フルベッキ 明治日本の近代化とキリスト教普及の立役者[西南学院大学博物館学芸調査員 鬼束芽依]
●第3章 よきおとずれ 教育・文化・社会福祉
 【コラム】明治日本のプロテスタント讃美歌[西南学院大学博物館学芸調査員 西山 萌]
 【コラム】日本における女子教育の開花と発展[西南学院大学博物館学芸調査員 早田 萌]
 【コラム】明治期における児童教育 ⻑崎・外海地区におけるド・ロ神⽗の活動について[西南学院大学博物館学芸調査員 内野舞衣]
●第4章 教育者・波多野培根 西南学院の礎
 【コラム】新島襄と波多野培根[西南学院大学博物館学芸員 下園知弥]
 【コラム】陽明学とキリスト教[西南学院大学博物館学芸調査員 木村新菜]
●論 考
近代日本キリスト教の萌芽 禁教下におけるプロテスタント宣教師の活動をめぐって[西南学院大学博物館学芸研究員 宮川由衣]
横浜天主堂と大浦天主堂における二つの捕縛事件 パリ外国宣教会の対応を中心に[西南学院大学博物館学芸調査員 田中 恵]
日本の近代化とキリスト教 熊本バンドの場合[西南学院大学国際文化学部国際文化学科教授 塩野和夫]
 出品目録

前書きなど

「ご挨拶」より
 西南学院大学博物館は西南学院の建学の精神であるキリスト教主義を活動方針の基本に据え、「九州のキリスト教シリーズ」をはじめとし、キリスト教の歴史や文化に関する展覧会を実施してきました。
 今回の展覧会は、はじめて明治のキリスト教に光を当てています。1853(嘉永6)年、ペリー提督率いるアメリカ艦隊が江戸湾浦賀沖に来航、幕府に開国を迫りました。こうして約3世紀にわたるいわゆる鎖国の時代が終わり、開港場には条約締結国の外国人のための居留地が設けられました。そしてそこには近く期待される日本人への布教活動に備え、開港とともに多くのキリスト教宣教師が来日しました。ここに近代日本のキリスト教の種が蒔かれたのです。2019年は、1859(安政6)年に神奈川(横浜)・長崎・箱館(函館)の3港が開港してから160年となります。
 本展覧会では、宣教師によって蒔かれた種が芽生え、花咲き、そして実っていく様子を資料とともに辿っていきます。「宣教師の活動」と並び、展覧会のもう一つの柱となるテーマが「近代化」です。ご存じのように、豊臣秀吉が伴天連追放令を発した1587(天正15)年以来、キリシタンに対して厳しい弾圧が行われてきました。明治維新後もしばらくキリシタン禁制は続きますが、1873(明治6)年にキリシタン禁制を掲げた高札が撤去されます。旧来の制度や価値観を大きく変えるほどのエネルギーの根底には、黒船来航の衝撃がありました。黒船来航によって西洋近代と対峙し、急速に近代化が進められていくなかで、キリスト教は伝播していったのです。
 明治日本のキリスト教は近代化とともにありました。本展覧会が、キリスト教との出会いという視点から、あらためて日本の近代化を問う機会ともなれば幸いです。
 末筆ではございますが、本展覧会開催にあたり、ご協力を賜りました関係各位に対しまして、厚く御礼を申し上げます。
 
 2019年7月15日       西南学院大学博物館館長 宮崎克則  

著者プロフィール

宮川 由衣  (ミヤカワ ユイ)  (編集

1990年生まれ。2015年、西南学院大学大学院国際文化研究科国際文化専攻博士前期課程修了。
現在、西南学院大学博物館学芸研究員、西南学院大学非常勤講師。
共編著『東方キリスト教との出会い─祈りのかたちとその拡がり─』展図録、西南学院大学博物館、2018年。『宗教改革と印刷革命』展図録、西南学院大学博物館、2019年。『ジョルジュ・ルオー 聖なる芸術とモデルニテ』展図録、パナソニック 汐留ミュージアム、北九州市立美術館、NHKプロモーション、2018年、参考文献共編。主な研究論文に、「M・シャガールによるカルヴェール礼拝堂の装飾構想─〈聖書のメッセージ〉連作における有機的構造をめぐって─」、『西南学院大学博物館研究紀要』第7号、西南学院大学博物館、2019年などがある。

宮崎 克則  (ミヤザキ カツノリ)  (監修

1959年、佐賀県唐津生まれ。九州大学九州文化史研究所助手・九州大学総合研究博物館助教授を経て、現在、西南学院大学国際文化学部教授。文学博士。西南学院大学博物館館長。
【主著】『大名権力と走り者の研究』(校倉書房、1995年)、『逃げる百姓、追う大名』(中公新書、2002年)、『古地図の中の福岡・博多─1800年頃の町並み』(編著、海鳥社、2005年)、『ケンペルやシーボルトたちが見た九州、そしてニッポン』(編著、海鳥社、2009年)、『九州の一揆・打ちこわし』(海鳥社、2009年)、『シーボルト年表─生涯とその業績』(共著、八坂書房、2014年)、『シーボルト蒐集和書目録』(共編、八木書店、2015年)、『鯨取りの社会史─シーボルトや江戸の学者たちが見た日本捕鯨』(共著、花乱社、2016年)、『シーボルト『NIPPON』の書誌学研究』(花乱社、2017年)

上記内容は本書刊行時のものです。